マラソン:ボランティア応募ゼロ 行政側、回らない…
毎日新聞 2015年05月21日 19時13分(最終更新 05月21日 19時17分)
福岡県行橋市が今年度から募集を始めたスポーツ大会の市民ボランティアが、受け付け1カ月でまだ一人も応募がない事態となっている。スポーツによる地域振興を狙い初開催するハーフマラソンでは、300人近いボランティアや審判員が必要とみられ「市職員だけでは回らない」と、担当課は頭を抱えている。【山本紀子】
市は海岸線への集客力を高めようと7月に長井浜でビーチバレーボールフェスタを、来年1月に蓑島漁港から航空自衛隊築城基地までを走るハーフマラソンを予定している。いずれも数千人が来場するとみられ、会場設営や場内整理、ごみ拾いや後片付けで多くの人の力が必要となる。
今年2月の北九州マラソンでは、体育関係の団体関係者や市民ら約4900人のボランティアが、沿道整理やランナーへのメダルかけに手を貸したという。行橋市は4月15日号の市報でビーチバレーでのボランティアを、5月15日号で各種大会での人手募集を告知したが、応募はゼロにとどまる。
ボランティアは昼食やスタッフジャンパーを支給されることもあるが基本は無給で、縁の下の力持ち的な存在だ。市教委生涯学習課は「ボランティアの概念が浸透せず困っている。支えるより参加したいという人の方が多いのかもしれない」と分析する。現在は京築地域の高校や西日本工業大を訪問して学生への協力を呼びかけており、今後もさらに市民に働きかけていく。