どうもこんにちは。
今「どっち」っていう手話が見えたんですけど何を話してたんですか?「犬と猫のどちらが好き?」って善岡さんに聞かれたんです。
ええ。
あっ三宅さんは犬と猫どっちが好き?おっそれを今更聞きますか?犬に決まってるでしょ。
サインネームだって「ケン」なんだから。
あっもしかして今日のテーマは「どちら?」っていう疑問詞を使った表現なんですか?そう!えっ何?そう!何で…何何?そう!そうなんですよ!よく分かりましたね。
という事で先週に引き続き今週も疑問詞を使ったWh疑問文の作り方を学びます。
先週は「誰?」と「どこ?」を習いました。
そうです。
よく覚えていましたね。
今日取り上げる疑問詞は「どちら?」と「なぜ?」です。
それではまずスキットをご覧下さい。
(3人)どうぞ。
はい。
まずは「どちら?」という疑問詞を使って相手に尋ねる疑問文です。
先週も学びましたね。
Wh疑問を表現するポイントはまず…この2点がポイントでした。
Wh疑問の表情というのは相手に尋ねる時の表情の一つです。
やってみますね。
「どちら?」。
「どちら?」。
このように眉間にしわを寄せ顔を小刻みに左右に動かします。
解説します。
親指と人さし指で頬をつまむしぐさをします「もし」。
両手をこのように合わせ屋根の形を表します。
「家」。
先ほどの「家」の手話をこのように寝かせた状態から立てます。
「建てる」。
手のひらにもう片方の親指をつけて伸ばした人さし指を前方に回して「場合」。
これは「何々の時」「何々の場合」という意味です。
小指を口にあてたあと手のひらをこのように動かします。
「海」。
手のひらを下に向け山の形を描いて「山」。
ここで気を付けてほしいのは「海」と「山」を表す位置です。
このように左右に分けて表現しましょう。
「どちら?」。
両手の人さし指を上に向けこのように交互に上下に動かします。
この記号はWh疑問の表情の事でしたね。
Wh疑問の表情をつけて「どちら?」。
「どちら?」。
これは相手への指さし。
「あなたはどう思う?」という意味です。
相手への指さし「PT2」。
これは省略する事も可能です。
文末の指さしを省略する場合にはこのようになります。
「もし家を建てるのなら海と山のどちらがいい?」。
では今日のキーフレーズを表現してみて下さい。
はい。
いいですね。
もう教える事がなくなっちゃいますよ。
皆さんに気を付けてもらいたいのはこの文が2つに分かれている事。
「もし家を建てるのなら」のあとに間を入れて「海と山のどちらがいい?」と続けましょう。
三宅さんの表現よかったですね。
ではテレビの前の皆さんも一緒に練習しましょう。
うまくできましたか?「どちら?」を使って練習してみましょう。
この質問を私にしてみて下さい。
はい。
「コーヒーと紅茶どちらが好きですか?」。
お〜。
どうですか?バッチリです。
よかったですね。
コーヒーと紅茶の位置をちゃんと左右に分けて表現したところがとてもよかったですよ。
じゃあ答えますね。
私はコーヒーが好きなんです。
う〜んコーヒーなんだ。
疑問詞の手話をご紹介します。
一緒に練習しましょう。
両手を胸の前に上下に置き指折り数えるように2回繰り返します。
「いつ」。
手の甲をこのように2回たたいて「方法」。
そして人さし指を立て左右に動かして「何」。
続けて「どうやって?」。
できましたか?ものしり博士那須さんです。
こんにちは。
那須さん今日は何を教えてくれるんですか?今日はこちら。
敬意の表現についてお話ししたいと思います。
手話にも敬語があるんですね?もちろんありますよ。
例えば「行く」。
人さし指を下向きにしてこのように前に動かす表現と手の甲を向け人さし指を立ててこのように動かす表現これが丁寧な表現です。
確かに2つ目の表現の方が丁寧に見えますね。
そうですよね。
ほかには「伺う」。
「お宅に伺う」や例えば会議で先に退出したい場合に「お先に失礼します」といった表現もあります。
また同じ手話でもゆっくり表現したり姿勢や顎の位置目線の使い方を変える事で敬意を表す事ができます。
例えばこの「ありがとう」。
「ありがとう」と「ありがとうございます」。
どちらも手話は同じですが丁寧に表現する事で敬意を表す事ができます。
以前「なるほど」や「へえ〜」の使い方の時に少し習いました。
よく覚えていましたね。
「なるほど」や「へえ〜」を目上の人に使う場合はこのように少し肩を入れて表すとより丁寧な印象になります。
日本語を話す時も敬う気持ちがあると自然とそうなりますよね。
手話も同じなんですね。
そのとおりです。
大切なのは敬意を込めて表現する事です。
那須さん今日もありがとうございました。
頑張って勉強続けて下さいね。
はい。
引き続き疑問詞を使ったWh疑問文について学びます。
今度は理由を尋ねる表現「なぜ」です。
「なぜ」という表現が2回出てきましたね。
分かりましたか?ではもう一度キーフレーズをご覧下さい。
まず私が表現しますのでしっかり見て下さい。
解説します。
手のひらを下に向け山の形を描いて「山」。
先ほども出てきましたね。
手のひらの下からもう片方の人さし指を前方に動かして「なぜ」。
Wh疑問の表情を同時につけます。
「なぜ?」。
では三宅さんも表現してみて下さい。
はい。
う〜ん…何点かな?この数字68点ですね。
68?68。
ここに書いてあるからでしょ?惜しい。
というのは表情をもう少しつけるとよくなります。
「山がいいのはどうして?」ですね。
表情をもっと。
はいそうです。
山山…。
山。
63点。
とにかく家で何度も練習しましょう。
分かりました。
ではテレビの前の皆さんも一緒に練習しましょう。
できましたか?場所に関連する表現をご紹介します。
一緒に練習しましょう。
人さし指と中指を手首にこのようにあて脈をとる。
そして手のひらを向かい合わせ両手をこのように動かして「建物」。
続けて「病院」。
親指と人さし指で円を作った両手をこのように同時に上下に動かします。
「銀行」。
人さし指と中指をこのように伸ばしもう片方の人さし指にこのようにあてて「郵便」。
そして軽く折り曲げた手を下ろして「場所」。
続けて「郵便局」。
数字の「2」と「4」を同時に回します。
24時間営業を示します。
「コンビニ」。
上手にできましたか?かわいい〜。
大丈夫?このコーナーでは手話を巡るトピックスや最新情報などをお伝えします。
今日はNHKの放送技術研究所で開発中の手話CGについてご紹介します。
スタジオには東真希子研究員に来て頂きました。
どうぞよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
NHK放送技術研究所では2009年から日本語の文章を手話CGに自動翻訳する研究を進めています。
今目指しているのは気象情報の自動翻訳です
まだ実用化はされていませんが緊急の気象ニュースが深夜や早朝に生じるなど人間の手話通訳士が対応できない場合にこの技術が活用できるのではないかと考え開発に取り組んでいます
翻訳の基になる手話単語や例文は「NHK手話ニュース」の例文を中心に集めており現在手話と日本語の対応するデータを約7万組蓄積しています
また手話単語のCGは実際の手話通訳士の手話表現を基に特殊カメラを使ったモーションキャプチャーという最新の方法で作られています
これらの技術を合わせて手話文のCGアニメーションが合成されます
今日はスタジオに最新のCGシステムを持ってきて頂きました。
ではちょっとこちらをご覧下さい。
すごいですね。
今の手話分かりやすかったです。
技術が向上しているんですね。
このCGキャラクター実は今日皆さんの前に初めてお披露目します。
えっ今日がデビューなんですか?はい。
何だか立ち会えてうれしいです。
そうですね。
日常会話も手話に翻訳できるんですね。
はい。
日常会話でも今までに収録されたフレーズや単語のデータがあるものに関してはできます。
ですが今はまず気象情報に的を絞って研究を行っています。
気象庁から毎日朝と昼と晩に3回ずつ全国各地の天気予報が送られてくるんですが現在はそれを手話CGに変換するという作業を行っています。
では実際に各地の天気予報を出してみましょう。
三宅さんはどこのお天気が知りたいですか?全国どこでも出るんですか?はい大丈夫です。
じゃあ沖縄。
はい。
じゃあ沖縄の那覇の予報を見てみたいと思います。
すごい。
私は北海道出身なので札幌の予報は出ますか?はい。
では北海道札幌の予報を出してみたいと思います。
晴れ。
よかった〜。
どのような仕組みになっているんですか?はい。
あらかじめ天気予報でよく使われる表現というのを手話の定型文として作っておきます。
そしてその日のデータによって今日の天気は晴れとか曇りですとかあと気温は何度降水確率は何%といった部分だけを置き換えて手話を生成するといった事をやっています。
気象庁からデータを受ける時に手話の表現と同時に日本語の字幕も一緒に生成するようにしています。
このように定型文を決めておいて変わる単語だけを置き換えていくといったやり方なので誤訳が起こらないというのが一番大きな特徴になります。
なるほど。
気象ニュースだから間違った翻訳を出してしまう訳にはいかないんですね。
そうなんです。
ただ今後任意の文章ですとか任意の話題に対応するためには更に翻訳の技術を高める必要があり研究所では引き続きその研究も行われています。
では今度は私からお聞きしたいんですけれどもこのCGキャラクターの印象はいかがでしょうか?このアニメ風のキャラクターは実際の人間よりも顔を大きくしてあります。
こうする事で親しみやすく顔の表情も分かりやすいかなと思って思い切ってこういったキャラを作ってみたんですけれども…。
そうですね。
すごくかわいいキャラクターです。
でも東さんに似てますね。
決して自分に似せたとかそういうつもりじゃなかったんですけど…。
この雰囲気のキャラクターだったら若い人に人気が出るんじゃないですか。
あっそうだ。
もし次に作るとしたらイケメンの男性で作ってみたらいかがでしょう?ありがとうございました。
今後の参考にさせて頂きます。
今日はいろいろとご紹介させて頂いたんですけれどもまだこれで出来上がったというものではありません。
なのでこれからご関心を持って見て頂いてご意見がありましたら是非お寄せ頂けたらと思います。
ちなみに実用化はいつごろの予定ですか?残念ながらまだはっきりとは分かりません。
ですが今日ご紹介したものをホームページ上で公開して特にろう者の方々に見て頂いていいところや悪いところについてご意見頂くというのはそう遠くない未来かと思っております。
なるほど。
皆さんもホームページにいろいろな意見をお寄せ下さい。
技術の改善につながりますので是非ご覧になって下さいね。
なおこのシステムは5月28日から5月31日に開かれる「技研公開」でご覧頂く事ができますのでよろしかったら是非会場に足を運んでみて下さい。
東さん今日はお忙しい中をありがとうございました。
ありがとうございました。
おお〜!はい。
それでは今日はこの辺でさようなら。
(善岡ホサナ)さようなら。
あっやってる。
2015/05/19(火) 10:25〜10:50
NHKEテレ1大阪
NHKみんなの手話 第7課▽家を建てるのなら、海と山どちら?〜Wh疑問の表現2[字]
今年度から、新講師にろう者の善岡修さんを迎えた「みんなの手話」。ナビゲーターの三宅健さんと共に楽しく手話を学びましょう。第7課は「Wh疑問の表現」2回目です。
詳細情報
番組内容
第7課のテーマは前回に引き続き「Wh疑問の表現」です。今回は、「どちら」と「なぜ」を使った表現を学びましょう。「手話面白ゼミナール」では、「敬意を表す表現」をテーマに、手話の敬語や敬意を表す表現をご紹介します。企画コーナーでは、NHK放送技術研究所で開発中の「手話CG」を取り上げます。気象情報の「手話CG」を自動で生成する技術について、実演を交えてお伝えします。
出演者
【講師】善岡修,【出演】三宅健,那須善子,ホサナ,東真希子,【語り】佐田明,大野エリ,墨屋那津子
ジャンル :
福祉 – 手話
趣味/教育 – 会話・語学
趣味/教育 – 生涯教育・資格
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