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英首相、不法移民の賃金没収を表明 「犯罪収入」と位置付け
英国のキャメロン首相は21日、不法滞在者らが労働により得た賃金を「犯罪による収入」と位置付け、没収する法案を制定する考えを表明した。移民増加に伴い仕事を奪われたり、社会保障費が増えたりしているといった不満が国内で高まっており、不法移民の取り締まりを強化する。
首相はこの日の講演で「不法に来て働く場所としてしまえば、英国の魅力が少なくなってしまう」と述べた。働く資格がない滞在者に対する罰則はあったが、不法滞在者や密入国者の労働に対する取り締まりは手付かずだった。ただ、強権的な手法に批判の声が出る可能性もある。
一方、英統計局が21日発表した2014年の移民純増数は推定31万8千人で、前年に比べ52%増えた。欧州連合(EU)だけでなくEU以外の移民も大きく伸びた。(共同)