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【ビジネスの裏側】
「小さなお葬式」はネット注文で…コンビニ決済に「早割」も!? 追加料金なしの明朗会計で急成長
インターネットで注文を受ける定額、低料金の葬儀「小さなお葬式」を全国展開するユニクエスト・オンライン(大阪市北区)が業績を伸ばしている。追加料金を請求しない明朗会計や通夜を省略する大胆なプランなどが人気だ。昨秋からは安心な料金プランのノウハウを生かし、結婚式事業に進出しており、業界の風雲児として話題を呼んでいる。(栗井裕美子)
独自調査で相場価格
ユニクエスト・オンラインは田中智也社長が平成18年に起業した。多くの追加料金を求められる葬儀費用に疑問を抱いたのがきっかけ。そこで、葬儀の会場やや参列人数などに応じて葬儀費用が自動で見積もりできるソフトを開発し、価格順に葬儀社がリストアップされる専用サイト「葬儀本ドットコム」の運営を始めた。
ところが、検索結果によって同じサービス内容でも葬儀社によって価格差が大きいことが分かり、顧客から「どの葬儀社を選べばいいのか分からない」という問い合わせが寄せられた。同社は「会場の使用料や棺の買い取り料などのサービスの相場価格が存在しないのが原因」と分析したという。
このため棺や花などの卸業者に聞き取りを重ね、独自に設定した相場価格をもとに定額制プラン「小さなお葬式」を開発。同社がインターネットなどで販売を手がけ、提携先の葬儀社に委託して葬儀を執り行うという業界初というビジネスモデルを構築した。
追加料金なしの定額制プラン
通夜と告別式と火葬をセットにしたスタンダードなプラン「小さな家族葬」(税込み49万3千円)、同じ内容で100人までの参列者に対応する「100名までのお葬式」(同64万3千円)のほか、通夜を省いた「小さな一日葬」(同34万3千円)や、火葬のみの「小さな火葬式」(同19万3千円)を販売している。
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