ガリレオ #04 2015.05.21


乗りますけれどもやっぱりそれを停止できないこっちも悪いというふうに必ずなるんですよね。
(湯川)これはストレートです。
回転数は1秒間に34.2回。
回転軸は水平面に対して21.4度傾いています。
(ラジオ)さあ次はラジオネーム直球勝負さん。
「僕のモットー石橋はダッシュで渡れ」フフフ。
石橋たたいて渡るんじゃないんですよね。
(湯川)そしてこれがスライダーです。
回転数は1秒間に41.6回。
回転軸は垂直に近くそれよりも水平面に対して35.2度傾いています。
(宗田)縦系のスライダーではないんですね。
(湯川)そのとおりです。
(ラジオ)運転中のあなた。
何か大事なことを忘れてませんか?ほらほら。
(志村)何だっけ?
(ラジオ)とっても大事なこと。
(志村)あれ?
(湯川)このようにプロ野球のピッチャーは驚異的なテクニックを駆使して変化球を投げているんです。
(宗田)お前もってことだよ。
(湯川)ですが今の柳沢さんの投球には問題があります。
こちらをご覧になってください。
ほら。
1球ごとの軸のばらつきが大きいんです。
(宗田)ホントだ。
(柳沢)これが今の俺のスライダー。
柳沢さん。
あなたの投球がプロで通用しなくなった原因を物理学的に検証しましょう。

(志村)何だっけ?・
(物音)
(志村)うわっ!何?何?何?何?うわっ!おいおいおいおいおいおい。
おい。
何だ?これ。
おーい!何だよ?これ。
もしもーし!もしもーし!もしもし。
うわっ。

(火災報知機の音)
(女性)何だろ?・
(火災報知機の音)
(二ノ宮)ここが出火元と思われます。
物置として使っていたようですね。
(美砂)ストーブ?
(二ノ宮)中には3分の1ほど灯油が残ってました。
(美砂)これが燃えたんですか?
(太田川)しまいこんでたストーブが?
(二ノ宮)点火スイッチを押さないかぎり火が付くとは考えられません。
(美砂)確かに事件性がありますね。
(太田川)でも放火かどうかはね。
(美砂)侵入してきた何者かがストーブに火を付けた。
(太田川)いや。
わざわざ物置入って点火スイッチ押したのかい?かちって。
(美砂)えたいの知れない放火犯。
(太田川)放火だったら普通に火付けりゃいいだろ?
(美砂)亡くなったのは?
(太田川)人の話を聞けよ。
(二ノ宮)この家の持ち主です。
ご遺体はすでに司法解剖に。
あっ。
ちょっとすいません。
あっ。
じゃあ死体はもうここにはないのね?
(二ノ宮)はい。
ホントにないのね?
(二ノ宮)ありません。
どこで死んでたの?
(太田川)怖いんだろ?焼死体が怖いんだろ?
(二ノ宮)焼死ではありません。
おそらく一酸化炭素中毒死です。
このソファに横たわって。
(二ノ宮)奇麗なご遺体でした。
(太田川)寝ててガス吸っちゃったのかな。
かわいそうに。
柳沢妙子さん?あれ?表札は大野だったけど。
(二ノ宮)あっ。
ここはご実家だそうです。
といってもご両親とも昨年お亡くなりになりこの家も近々取り壊して土地も売却する予定だったそうです。
その情報はどこから?
(二ノ宮)ご主人です。
(太田川)うわっ。
柳沢!?あの柳沢!?えっ?誰?
(太田川)バカお前。
アースリーズのエースだった柳沢だよ。
すごいなぁ。
えっ?マジかよ?俺好きだったんだよ。
それで球場とかもさすごい行ってたの俺。
うわっ。
なかなか出ないんだよね。
うん。
柳沢のねカードが出ないんだよなかなか。
(アイザック)《奥さまがお亡くなりになった原因はやはり一酸化炭素中毒の疑いが強いですね》
(アイザック)《ホントにご愁傷さまです》
(柳沢)《妙》柳沢さん。
奥さんはいつからあのご実家に?
(柳沢)先月の末。
3週間くらい前からです。
ご自宅のマンションを出ていかれた理由は?ご夫婦間で何かトラブルが?去年僕はアースリーズから戦力外通告を受けたんです。
せ…戦力外通告?要するに首ですよ。
《俺はまだ続けたい。
引退したくないんだよ》
(妙子)《怖いだけなんじゃないの?野球辞めるのが》《ホントにやってやるって思ってるならいいよ》《でも他に何もできないからとかそんな後ろ向きな気持ちで野球にしがみつくのは》
(柳沢)《お前に何が分かんだよ?》
(妙子)《これは私の問題でもあるのよ》
(柳沢)《こんなはずじゃなかったってことか?》
(妙子)《えっ?》
(柳沢)《俺と結婚しなきゃよかったって思ってんのか?》
(妙子)《そんなこと言ってないでしょ?》
(柳沢)《浮気してるよな?お前》
(柳沢)《知ってんだよ。
最近俺がトレーニングしてる間お前が着飾って出掛けてること》《それは…》
(柳沢)あいつは何も言い訳できなかった。
あれで確信しましたよ俺は。
奥さんに腹が立った。
出ていけって言ったんですか?ええ。
実は車の助手席に紙袋がありました。
その中には一度開けられた形跡のある箱が。
中身は置き時計です。
このリボンでラッピングされていたんでしょうね。
誰かへのプレゼントだったのかも。
僕じゃないことは確かだ。
置き時計なんか必要ないし。
じゃあ誰?浮気相手なんじゃないですか?相手に心当たりは?ありません。
どうでもいいじゃありませんか。
妙子はもう。
そうはいきません。
あの火事が放火だとすれば犯人には動機が存在します。
限定的なあの家。
つまり妙子さんを狙った可能性もある。
犯人と奥さんの間に何らかのトラブルがあったのかもしれません。
不倫の事実確認は捜査上重要です。
不倫相手が妙子を?柳沢さんにも奥さんを恨む理由がありますよね?えっ?奥さんに裏切られたとなれば。
何で僕が?僕はあのとき。
火事が起こったときピッチング練習をしていました。
それを証明できる人間は?練習パートナーの宗田と湯川先生だ。
湯川先生?帝都大学准教授の湯川学先生です。
はあ!?うん。
何で?何じゃ?こりゃ。
(柳沢)この格好で投げるんですか?そのモーションキャプチャーと反射マーカーによってあなたの投球フォームがあちらのディスプレーに表示されます。
どうして?そしてこのボールにも反射マーカーを取り付けてあるので手触りは多少違和感があると思いますが。
(柳沢)そうですね。
(宗田)まっ湯川先生の言うとおりやってみよう。
お願いします。
どうして湯川先生が野球のコーチやってんですか?彼は柳沢さんの練習パートナーの宗田さんだ。
宗田さんが僕の論文を読んだらしい。
論文?バドミントンのシャトルの動きを物理学的に検証した内容だ。
へえー。
あっ。
これ?「流体力学から見たシャトルコックの連続運動に関する研究」その内容が柳沢さんを復活させるために役に立たないかと相談されてね。
何を投げれば?決め球を何球かお願いします。
じゃあスライダーだ。
スライダー。
ハァー。
奥さんが亡くなったっていうのに野球。
野球が柳沢さんの仕事だ。
22歳でプロ入りし2年目から10年目までは順調に勝ち星を挙げていった。
しかし35歳を過ぎたころからだんだんと勝ち星に恵まれなくなっていった。
そしてついに昨シーズン終了後球団を解雇され今は一人でトレーニングを続けながらどこかの球団から声が掛かるのを待っている。
練習パートナーを雇う資金を考えるとおそらくこの1年が最後のチャンスになるだろう。
もう結構です。
ありがとうございました。
あんなすごい球投げんのに?数値的には軸のばらつきは問題ないと思いますが。
数値的にはって。
(宗田)いや。
悪くないよ。
いい感じで戻ってきてるよ。
柳沢。
こんなの俺のスライダーじゃないよ。
お前先生はお前のために協力してくれてんだぞ。
(柳沢)実際ボールにキレがないことぐらい受けてて分かるだろ。
キレ?
(宗田)分かってんだったらお前もっと手首を立てて前で投げるんだよ。
前で。
(柳沢)くそ。
君のせいだ。
何でよ?柳沢さんは復活できるはずなんだ。
奥さんの死が彼に心理的影響を与えているとしか思えない。
そりゃそうでしょうよ。
にもかかわらず警察は真相を何一つ解明できていない。
ああ。
だから私のせい?でも警察はちゃんと捜査してます。
じゃあ早く犯人を捕まえてくれ。
おそらく犯人は身内の人間です。
当初疑っていた柳沢さんにはアリバイがありました。
そうなると今最も疑わしいのは奥さんの不倫相手の男です。
でもそれが誰だか分からない。
それに犯人はなぜわざわざ物置にしまいこまれたストーブに火を付けたのか?その出火原因すら分からないんです。
現象には必ず理由がある。
でもそれがスライダーとどうとかいうのとは関係ないから。
湯川先生のために捜査してるんじゃないんです。
どんなストーブだったんだ?出火原因を突き止める。
捜査に協力してくれるんですか?先生が自分からそんなこと言いだすなんて。
実に面白…。
面白くない。
これが火災現場に?現物です。
えっと。
メーカーによるとここのボタンを押しただけで点火できるタイプだそうです。
ボタンを押さずに点火するとなると。
ここを開けてライターか何かで直接芯に火を付ければい…。
ああもう。
でもライターを持ってたんならどっかそこら辺に火を付ければいいだけで放火犯の行動としては理解し難いって…。
ちょっと何やってんの?分解する。
重要証拠品よ。
だからこそだ。
勝手なことしないでくださいよ。
もう。
お疲れさまです。
ボタンを押して点火させるストーブには主に2種類ある。
一つは電圧によりフィラメントを温め気化した灯油に着火させる点火ヒーター式。
もう一つはイグナイターに高圧電流を流し火花を発生させる高圧放電点火式。
さらに直接火を付けるやり方だ。
あった。
なるほど。
分かったんですか?ハハハハ。
あっ。
もう分かっちゃったんですか?湯川先生。
さっぱり分からない。
だろうと思った。
現場を見せてくれ。
はい?火事の現場だ。
ここにあのストーブがありました。
でも内側から鍵が掛かっていて家の中からしか入れません。
焼けたのがここだけで済んだのは近所の人の発見が早かったからです。
窓を割って外から消火器で火を消し止めたんだそうです。
なるほど。
妙子さんは眠っていた。
このソファで。
おそらく。
君の仮説によると放火犯は自宅に侵入し眠っている妙子さんの横を通り過ぎて物置に入りストーブに点火した。
やっぱり不自然?あり得ないとは言えない。
えっ?ですよね。
私が考えるに不倫相手は嫉妬深いやつよ。
奥さんがなかなか旦那と別れないことに腹を立ててここに来た。
そしてこの写真を見てかっとなった。
何でまだ旦那の写真を飾ってるんだって。
そういう不倫のルールも分からない陰湿なやつが放火なんかするのよ。
ああ。
やだやだ。
そうだ。
表に止めてあった妙子さんの車に犯人に結び付くかもしれない謎の置き時計があったんです。
ほどかれたリボンと一緒に。
時計を受け取らずに命を頂く。
何てやつなの!?あれ?どこ行った?湯川先生。
僕は柳沢さんの奥さんを殺した犯人にもその動機にもまったく興味はない。
分かってます。
ましてや彼女が不倫をしてようがその不倫相手がどんな人間だろうがそんなことはどうでもいい。
犯人がどうやってストーブに点火したか?それを知りたいだけなんでしょ?湯川先生は。
そして事件を解決に導き柳沢さんを野球に専念させ物理学でプロのピッチャーをカムバックさせられることを実証したいんだ。
ハァー。
どこ行くの?先生?ああもう。
何か探してる…。

(ドアの開閉音)
(ドアの開閉音)あれ?何で開いたり閉まったりしてんの?《わざわざ物置にしまいこまれたストーブに》《何で開いたり閉まったりしてんの?》
(栗林)ストーブ!?ああ。
現場にあったものと同じタイプのストーブよ。
(栗林)現場?また湯川先生に余計なことを!先生が自分から捜査に協力したいって言ったの。
ですよね?先生。
(栗林)そんなことあるわけないだろ!あるんですよ。
折川君。
準備は?
(折川)ちょっと待ってください。
(みさき)この無線機でいいんだよね?
(折川)うん。
(田窪)えっと。
25W150メガヘルツ。
(萌子)そうです。
(宇野原)OKです。
先生。
じゃあ50cm離れたところから無線を飛ばしてくれ。
(萌子)はい。
(栗林)小娘。
痛っ。
何の実験?私が聞きたい。
(折川)いきます。
(無線機の音)
(宇野原・栗林)えっ!?燃えた!何で?どうなってんの?これ。
ストーブに点火させる電子回路システムが無線によって起動したんだ。
えっ?無線で火が付くの!?これ。
通常こういうことは起こりにくい。
このストーブの電子回路を反応させるには25W150メガヘルツの無線が必要だと検証できていた。
だがそれによる遠隔操作が可能な距離はせいぜい50cmだ。
しかし無線の出力をもっとアップさせることができればさらに遠くから影響を与えることも可能になる。
例えば50m離れた幹線道路からでも。
50m?
(栗林)いや。
そんなに離れたとこから影響を与える無線なんて。
電波法で禁じられている違法な無線機です。
模型を。
(折川)はい。
(栗林)何作ってんの?折川。
あっ。
(折川)栗林さん。
ちょっと。
どうぞ。
あの幹線道路が違法無線機を取り付けた車の走行ルートだったとしたら。
妙子さんの実家から最も近い信号で停止中に無線機を使用した場合違法電波がストーブの電子回路システムを反応させ発火した可能性がある。
宇野原君。
(宇野原)あっはい。
おい。
いつの間にそんなもの。
宇野原。
課題やってんのかよ?
(萌子)シッ。
現場近くのオフィスの自動ドアが無人にもかかわらず開閉していたじゃないか。
あれも違法電波の影響だろう。
違法電波。
僕は岸谷君の仮説があり得ないとは言い切れないと言った。
つまり犯人は自宅に侵入してきて眠っている妙子さんの横を通り物置に入ってストーブに点火した。
しかしそれが人間だったとは限らないということだ。
つまり事故。
放火じゃないってこと!?警察と消防の検証によりあの火事についての僕の仮説は実証されました。
奥さんは放火で殺されたのではなく違法電波によるストーブの発火という不慮の事故でお亡くなりになった。
ええ。
もちろん奥さんを亡くされた悲しみはよく分かります。
しかしそんな中球威をここまで戻してきました。
もう事件は解決したんです。
もう少し頑張ってみてはいかがでしょうか?解決なんかしてません。
あいつは不倫してたんですよ。
不倫。
いいんですよ別に。
俺らもう別居してたんだし。
あいつは俺が現役にしがみつくことに反対してたんだから。
あいつがいなくなってもう反対する人間はいないんです。
むしろ野球に集中できるわけですよ俺は。
そのとおりです。
でもできないんですよ。
ハァー。
俺たちが結婚したのはね。
湯川先生。
俺が初めて二桁勝利を挙げた年でした。
年俸は2億を超えてた。
妙にしてみれば人もうらやむ玉のこしですよ。
柳沢さん。
少し論点がずれてきました。
でもいつまでも活躍できる選手なんていないんです。
いつか駄目になるんです。
そんなとき支えてくれるのが野球選手の女房なんじゃないですか?
(柳沢)不倫相手はまだのうのうと生きてるんですよ。
許せますか?野球に集中できると思いますか?キレのあるスライダーなんて投げられるわけがないでしょう?柳沢さん。
あなたの理屈には論理的飛躍があります。
そもそも奥さんの不倫が事実かどうか分かりません。
じゃああの置き時計は何なんですか?置き時計?妙子がこの車に残していた置き時計です。
不倫相手へのプレゼントに決まってるでしょ。
でも相手はそれを受け取らなかった。
気に入らなくて返されたんでしょ。
妙子はそいつの気を引こうとしていいようにあしらわれたんだ。
もう怒りを通り越して情けないですよ。
さびてる。
はい?ここもあそこも。
ホントだ。
まるで腐食してるようです。
前に洗車したときはこんなのなかったのに。
洗車したのはいつごろですか?3週間くらい前です。
それから毎日お乗りになっていた?この車は妙子が使ってましたから毎日かどうかは。
奥さんが化学工場のようなところに行ったということはありませんか?化学工場?はい。
分かりません。
しばらく別居してましたから。
でもどこかへ出掛けていたのは確かです。
毎日よそ行きの格好で。

(翔平)柳沢さん。
サイン下さい。
僕柳沢さんのファンなんです。
(翔平)絶対現役復帰してください。
柳沢さん。
(柳沢)無理なんだ。
(翔平)えっ?もう引退だよ。
これが最後のサインだ。
よし。
大切にしろよ。
湯川先生にも申し訳ないと思ってます。
ここまで練習に協力していただいたのに結果が出せなくて。
(柳沢)でもやっぱ無理なんすよ。
科学で野球がうまくなるなんて。
柳沢さん。

(翔平)無理じゃありません!
(翔平)柳沢さんは絶対復活するって僕信じてます。
僕もそう思います。
(翔平)ですよね?近づくな!分かりました。
柳沢さんに科学の可能性をお見せしましょう。
奥さんの不倫相手を見つけだしてさしあげます。
ありましたよ。
1件だけ。
あの火事と同じ日です。
同じ日。
ええ。
えー。
横浜のホテルで空調整備の作業員の脚立がスプリンクラーの操作レバーにぶつかり消火剤が噴出したそうです。
(作業員)《うわっ!ああああああ》
(志村)《うわー!うわうわうわうわ》《ああああああああ。
何?な…何だよ?これ》でその消火剤の種類なんですがすいせいまくほうしょうか…。
水成膜泡消火薬剤。
えっ?フッ素系界面活性剤をベースとした強アルカリ性の消火剤。
素晴らしい。
何が?あっいや。
言わなくていいです。
いずれにせよ作業員の手違いで事件性はありません。
調べてくれ。
はっ?そのときホテルにいた車全てを。
だから事件性はありません。
断るなら今後一切君とは接触しない。
喜んで。
事故の後の地下駐車場の防犯カメラの映像です。
まだ消火剤が残ってるな。
あのう。
別に興味はないんですけど。
それが何だっていうんですか?あっいや。
やっぱり言わなくていいです。
これ以上関わりたくないんで。
これだ。
柳沢さんの奥さんの車だ。
柳沢さん?柳沢妙子さんですか?消火剤をまともに浴びてしまっている。
スプリンクラーの真下に置いてたのか。
何で妙子さんのこと調べてるんですか?塗装が万全なら問題なかっただろうが細かい傷があった場合はそこから消火剤が浸入して腐食する恐れがある。
やはりあのさびの原因はこれに間違いない。
さび?火事で亡くなった日の昼間柳沢妙子さんはこのホテルにいた。
えっ?誰かと会っていたのか?誰か?ホテル?不倫相…。
何で湯川先生が?柳沢さんが奥さんの不倫相手が気になって野球に身が入らないというなら真実を明らかにするしかないだろ。
それは駄目だって。
奥さんもう亡くなってるんだし。
何でいまさら?あのね先生。
世の中には知らない方がいいっていうことがあるんです。
柳沢さんは知りたいとおっしゃった。
先生には関係ないでしょ?大いに関係ある。
メンタルなどという曖昧なもので僕の実験が邪魔されるのは納得できない。
うーわ。
勝手。
私以上に自己中。
(茜)ええ。
いらっしゃいました。
このラウンジに?
(茜)ああ。
何日か前まで毎日のように。
誰かと一緒にいましたか?
(茜)はい。
男性の方と。
男性?
(茜)あっ。
いつもここで待ち合わせされていました。
最後に来たのはいつですか?
(茜)えーっと。
(茜)あっ。
あっ。
火災報知機が鳴った日です。
そのときだけこちらの方がケーキをご注文されたんです。
男性の方に。
ケーキ。
男性に?
(茜)はい。
あの。
「ろうそくはありませんか?」って言われたんですけれどこちらにあいにくなくて。
ろうそく。
男性の誕生日だったのでは?
(茜)あっ。
だと思います。
その前にプレゼントをお渡しされていたので。
その男性は日本人じゃなかったんじゃありませんか?えっ?
(茜)はい。
お上手な日本語でしたがイントネーションが中国系の方だったような気がします。
中国系?やっぱりそうか。
やっぱり?ありがとうございました。
はい。
岸谷君。
調べてくれ。
その男性が誰か?やっと協力的になったな。
最初から協力してます。
でも何で日本人じゃないって分かったんですか?もしかしてそれも物理学で!?ハハハハ。
マジか!?まったく関係ない。
えっ?あっ。
ああー。
うまい。
どうぞ。
柳沢さんも。
変わってますよね先生は。
普通食欲なんてありませんよ。
こんなときに。
女房の不倫相手と顔を合わせるってときに。
僕の友人に台湾の物理学者がいるんです。
その友人から台湾のこんな風習を聞いたことがあります。
台湾では置き時計を人に贈ることはタブーだと。
えっ?中国語で置き時計はジョン。
置き時計を贈るはソンジョン。
だがこれは人の死を見届けるという意味のソンジョンと発音がまったく同じです。
だから縁起が悪いと。
柳沢さんのご想像どおり奥さんはある男性とホテルで会っていたそうです。
その方は台湾人でとても裕福な方です。
実は奥さんが亡くなった日はその方の誕生日でした。
だから奥さんはホテルのラウンジでプレゼントを渡されたそうです。
しかしプレゼントのリボンをほどいたときその相手の方は戸惑ってしまった。
そう。
それが置き時計だったからです。
《えっ?ああ。
ごめんなさい。
知らなかった》そして代わりにケーキを注文してその方の誕生日を祝われたそうです。
変わってるとは思いましたがこれほどとは。
女房の浮気相手はリッチな台湾人。
そいつに会わせようと僕を呼んだのが台湾料理屋。
ちょっとデリカシーないんじゃないですか?先生。
悪気はありません。
妙子が何でそんなやつと?最初にその方の奥さまと知り合われたそうです。
英会話教室が一緒だったというきっかけで。
ハァー。
旦那が戦力外通告受けてどん底にいるってときに?ああ。
アハハ。
ああ。
ハハハ。
ああ。
ホントだ。
うまい。
最高ですね。
うん。
ハハハ。
奥さんがホテルで会っていた方をご紹介しましょう。

(足音)
(ヤン)初めまして。
ヤンと申します。
ヤンさんはこのお店のオーナーです。
(ヤン)スープを褒めてくださってありがとうございます。
あんたな!ヤンさんの弟さんは台湾リーグで活躍されているプロ野球選手だそうです。
あっ?
(ヤン)一番下の弟が台湾で野球をやっております。
あなたの奥さんは不倫をしていたわけではありません。
ヤンさんを通じて台湾のリーグがどういうところか?日本人がそこでプレーするためには誰を通じてどんな話をすればいいのか?そして台湾で生活するための準備を。
そういったことをヤンさんに相談されていたんです。
もし日本の球界でチャンスがなかったとしても台湾のリーグでもう一度プレーできる道を用意してあげたい。
そして自分も一緒に台湾についていこうとそう心に決めてらっしゃったんです。
妙子が?そうなんですか?
(ヤン)奥さんはホントに柳沢さんのことを愛していらっしゃいました。
あの人には野球しかないから野球をやってるときが一番すてきだから何とか現役を続けさせてあげたいと。
(ヤン)残念です。
妙子さんがお亡くなりになるなんて。
あの日の妙子さんが最後の姿になるなんて。
(妙子)《どうか主人のことをよろしくお願いします》
(ヤン)《はい》・
(火災報知機の音)
(ざわめき)
(ヤン)《何でしょう?》奥さんはその後ヤンさんと別れてホテルを出ました。
消火剤を浴びてしまったあの車で。
そしてあのご実家へ。
妙子さんはきっと精神的に疲れていたんでしょう。
ご実家に帰られておそらくそのまま眠り込まれてしまった。
そして運の悪いことに物置にしまいこんでいたストーブの電子回路が違法電波に反応して。
眠ったまま命を落とされた。
妙子。
妙子。
(柳沢)妙。
ごめんな。
妙。
ごめん。
ごめんな。
妙。
忙しいんですけど私。
もうすぐ僕の科学的サポートの結果が出る。
君も興味あるだろう?プロ野球の練習場なんて初めて。
ほとんどが1軍入りを目指す若手選手だ。
この中でテストを受けるんですか?柳沢さん。
練習パートナーの宗田さんがこの球団のOBで柳沢さんをテストしてほしいと頼み込んだらしい。
へえー。
(川久保)柳沢。
じゃあ投げてみるか?
(柳沢)はい。
(川久保)佐藤。
受けてやれ。
(佐藤)はい。
(川久保)吉田。
打席入れ。
(吉田)はい。
(川久保)辻。
松原。
用意しろ。
(宗田)落ち着いていけ。
柳沢。
(男性)アースリーズの柳沢じゃねえか?あれ。
(男性)入団テストだってよ。
(男性)あれ?奥さん死んだんじゃなかったっけ?
(男性)無理だよなもう。
(男性)終わってるだろうあいつは。
(男性)うん。
どうなんですか?先生。
通用すんの?柳沢さんは。
科学的データ面でいえば今の彼の投球はほぼ全盛期に近い。
じゃあメンタルは?
(川久保)3人のバッターに投げてもらう。
チャンスはそれだけだ。
(柳沢)はい。
(宗田)大丈夫だ。
柳沢。
(柳沢)妙子。

(川久保)遠慮すんなよ。
バッター。
真剣勝負だからな。
いけ。

(一同)おおー。
よし。
すごい。
実験は成功だ。
2015/05/21(木) 14:55〜15:50
関西テレビ1
ガリレオ #04[再][字]

「曲球る(まがる)姿なき侵入者と魔球の謎!遠隔放火」
福山雅治 吉高由里子 渡辺いっけい 澤部佑 古田敦也 田辺誠一 ほか

詳細情報
番組内容
 湯川学(福山雅治)のもとへ、プロ野球選手の柳沢忠正(田辺誠一)と練習パートナーの宗田祐輔(古田敦也)がやってきた。柳沢はアースリーズのエースとして活躍していたが、昨年末に戦力外通告を受け、所属球団が決まらないまま浪人生活を送っていた。ふたりが湯川のもとを訪れたのは、バドミントンのシャトルの動きを物理学的に検証した湯川の論文を読んだ宗田が、柳沢を復活させるためのヒントを求めて、
番組内容2
協力を要請したからだった。同じころ、柳沢の妻・妙子(中田有紀)の実家で火災があり、ソファで眠っていた妙子が一酸化炭素中毒死するという事件が起きていた。出火元が物置にしまってあったストーブだったことから事件性も考えられたが、放火だとすれば犯人が何故ストーブを点火したのかなど、不明な点も多かった。貝塚北署の刑事・岸谷美砂(吉高由里子)は、柳沢を呼んで事情を聞いた。
番組内容3
柳沢は、妙子が3週間ほど前に自宅マンションを出て行ったこと、そして浮気をしていたのではないかと証言する。美砂は、柳沢にも妻を恨む理由がある、と疑いの目を向けた。が、火事があったとき、柳沢が湯川と一緒にいたと聞いて驚く。物理学によって柳沢をカムバックさせることに情熱を傾ける湯川は、妻の死による心理的な影響がその妨げになっていると考え、自ら美砂に捜査協力を申し出る。
出演者
福山雅治 
吉高由里子 

澤部佑(ハライチ) 
渡辺いっけい 

ほか
スタッフ
【原作】
東野圭吾 

【脚本】
福田靖 

【企画】
鈴木吉弘 

【プロデュース】
牧野正 

【演出】
西坂瑞城 
澤田鎌作 

【音楽】
福山雅治 
菅野祐悟 
『オリジナルサウンドトラック』(ユニバーサルミュージック) 

【主題歌】
KOH+『恋の魔力』(ユニバーサル J) 

【制作】
フジテレビドラマ制作センター

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
ドラマ – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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