伊方原発:規制委「審査書案」了承 年明け以降にも再稼働

毎日新聞 2015年05月20日 20時44分(最終更新 05月21日 13時31分)

四国電力伊方原発(手前)。奥は佐田岬=愛媛県伊方町で2015年5月17日、本社ヘリから久保玲撮影
四国電力伊方原発(手前)。奥は佐田岬=愛媛県伊方町で2015年5月17日、本社ヘリから久保玲撮影
伊方原発3号機の再稼働までの流れ
伊方原発3号機の再稼働までの流れ
伊方原発の場所
伊方原発の場所

 愛媛県などの避難計画は被害想定やシナリオが楽観的だ。主要道路が全て寸断されたり、津波で船が接岸できなかったりする可能性もある。高齢者や病人もおり、町民をヘリの発着場所まで誘導できるのか。そうした想定がほとんど何もできていない中では住民の避難は非常に混乱し、救助が全くできない恐れがある。

 ◇田辺文也・元日本原子力研究開発機構上級研究主席の話

 福島原発事故前に比べれば安全性が高まったことは確かだ。しかし、福島の事故原因は、まだ完全には解明されていない。福島では現場で手順が守られないなど、ソフト面で混乱したことも事故を拡大させた要因だった。想定外の事態が起きた時に現場の作業員がきちんと対応できるのかという点までは、規制委は厳密に審査できていないと思う。

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