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 広島と長崎で被爆し、昨年8月5日までに死亡が確認された人の氏名を記した原爆死没者名簿108冊の「風通し」が20日、広島市中区の平和記念公園であった。湿気を取って傷みがないかを確認するとともに、死没者への慰霊の意味合いもある。

 原爆投下時刻の午前8時15分、市職員たちは黙禱(もくとう)を捧げ、原爆死没者慰霊碑の石室内から名簿を取り出した。1冊ずつページをめくって風にさらした。

 名簿には、長崎の9人を含む29万2334人の氏名や死没年月日などが記されている。昨年8月6日に5507人の名簿3冊が加わり、昨年8月6日以降に死亡が確認された人の名簿は、今年の平和記念式典で奉納される。(国米あなんだ)