三社祭妨害容疑:ドローン予告投稿の15歳少年逮捕
毎日新聞 2015年05月21日 10時16分(最終更新 05月21日 12時39分)
今月15〜17日に開催された浅草神社(東京都台東区)の三社(さんじゃ)祭で小型無人機「ドローン」を飛ばすと示唆する動画をインターネット上に配信し、祭りの運営を妨害したとして、警視庁少年事件課は21日、横浜市の無職少年(15)を威力業務妨害容疑で逮捕した。少年は「ドローンを飛ばすとは一言も言っていない」と容疑を否認している。
同課によると、少年は9日、善光寺(長野市)で御開帳の関連行事中にドローンを飛ばし、落下させていた。ほかにも、1日に東本願寺(京都市)、3日に姫路城(兵庫県姫路市)でもドローンを飛ばしている。東京都内でも、JR有楽町駅(千代田区)付近でドローンを所持していたり、国会周辺でドローンを飛ばそうとしたりして、警視庁から3回にわたって注意を受けていた。
三社祭のケースでは、投稿によって警備強化などの影響が実際に出たことに加え、「このままエスカレートすれば事故が起きるかもしれない」(警視庁幹部)との判断もあり、逮捕に踏み切った。
逮捕容疑は14日夜〜15日未明、自宅のパソコンから「明日、浅草で祭りがあるみたいなんだよ。祭りに行きますから。撮影禁止なんて書いていないからね。祭りは無礼講ですよ」などとドローンを飛ばすと受け取れる内容の動画を動画共有サイトに投稿し、警備を強化させるなど主催者の業務を妨害したとしている。
同課によると、動画を見た福岡県内の30代の女性から15日未明に浅草署へ通報があった。警視庁から連絡を受けた主催者の浅草神社奉賛会は警備を強化したほか、境内などにドローンの持ち込み禁止を伝える40枚の張り紙をするなどの対応を余儀なくされ、19日に被害届を出した。
少年は予告動画を配信したものの、祭りの当日は自宅にいたという。【斎川瞳】