matono - 仕事術,生産性向上 09:00 PM
学生のように考えれば、会議メモを効率化できる
会議中にすべてのことを書き留めているからと言って、会議にしっかりと参加していることにはなりません。自分の考えを書き出さず、ただノートを取っているのでは意味がありません。学生のようなやり方でノートを取った方がいいです。
私は最近、「Listening Table」という製品に関する記事のためのインタビューを受けました。この製品は、ただ録音するよりももう少し洗練されたやり方で、会議を録音するレコーダーです。大事なポイントでテーブルをトントンと叩くと、それを合図に記録をするのです。
インタビュアーは、この製品はかなり優れた発明になるのではないかと言っていました。私の直感ではそうは思いません。物理的にノートを取ることは面倒ではありません。会議にとっては有益なものです。私は、人間がノートを取った方が、このようなテーブルにアウトソーシングするよりも、もっと上手く情報を管理できるのではないかと思います。
その後、人気ブログ「The Teaching Professor」をやっており、多くの教授が学生にノートの取り方を教えるのを助けている、Maryellen Weimerさんと話しました。Weimerさんは、ノートを取ることは、その最中とその後のどちらにもメリットがあることを立証していました。
話を聞いている時に何かを書き留めるという実際のプロセスは、覚えておくのにはかなり有効で大事なことです。書き留めたもののメリットは明らかです。会議の断片を、形あるものとして持っていると、その翌日や2日後など、その後会議中に何があったかを考えるきっかけになります。
後者のメリットに関しては、何らかの形で記録することをアウトソーシングしても享受できますが、前者のメリットは自分で書くことでしか享受できません。したがって、たとえ会議が録音されていたり、誰かが議事録を取っていたとしても、自分でもメモを取っておいた方がいいでしょう。今回は、会議での良いメモの取り方をお教えします。
会議の前に準備をする
優秀な学生は、何の準備もせずに授業には行きません。講義概要をチェックし、その日の授業でどの辺りをやるか、どんなことを勉強するのかを見ておきます。同じように、会議の目的を確認し、議題について準備をすることはできます。「何についての会議なのか?」と考えてみることを、Weimerさんは勧めています。質問という形で議題を見直してみましょう。
そのまま記録しない
「書き過ぎの反対は書き足りないだと思っている人が多い」とWeimerさんは言います。しかし、裁判所の速記官でもない限り、おそらくすべてを逐一書き留めることはできないでしょう。それよりも、事前に書いておいた質問の答えや、自分が特に共感したことを意識しましょう。できるだけ"自分なりの言葉で"書いた方がいいとWeimerさんは言います。ジャーナリストは正確に引用しなければなりませんが、ほとんどの場合、一言一句よりも要点の方が大事です。自分にとってわかりやすい書き方で、要点や考え方を書きましょう。あなたは自分のノートを取っているのです。
書き留めたものはすぐに確認
「書き留めた後すぐが、メモを整理するのに最適なタイミングです」とWeimerさんは言います。授業の5分後にノートを見直す学生は、3日後に見直す生徒よりも試験で高い点数を取ります。考え方が同じものをまとめたり、自分がいちばん興味があるものを丸で囲みます。やるべきことや所見に対して最初に思ったことを書きましょう(例:ジョンはこれが気に入ってなさそう。→個人的にジョンをフォローする必要あり)右側にメモを取り、左側に自分の大事だと思うことを書く)。
ノートを見直す
時々はノートを見直しましょう。試験の直前にしかノートを見直さない学生は、成績が良くありません。前回の会議が終わってから、定期的にノートを見直していれば、結局は仕事の進捗がうまくいきます。
全体を見る
事前準備、書き留め、確認、見直し、このすべてをやるのは、多すぎると思いますか? そう思うなら、その会議は本当に必要なものではないのです。このようなすべてのプロセスを経てノートを取るだけの価値があると思う会議のために、スケジュールを空けておきましょう。
How to Master the Art of Taking Better Notes | Fast Company
Laura Vanderkam(原文/訳:的野裕子)
Image by AnnaZubkova (Shutterstock).
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