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若狭湾沿いで津波の痕跡発見
福井県高浜町の海岸で14世紀から16世紀にかけ、陸地に押し寄せた津波の跡とみられる堆積物を福井大学などの研究グループが見つけました。
周辺では約400年前に起きた天正地震で、津波が押し寄せたという記録が残っていて、研究グループでは、津波の発生を裏付ける可能性があるとしています。
福井大学と新潟大学の研究グループは、文部科学省のプロジェクトの一環で去年3月から若狭湾に面した高浜町の海岸線から約500メートル程離れた水田で地層を抜き取り、含まれる砂などを分析する調査を行っていました。
その結果、地表から1メートルの深さで、14~16世紀にかけて陸地に押し寄せた海岸の砂によく似た粒や貝殻など津波の跡とみられる堆積物が見つかったということです。
ただ、水田の海側にある高さ10メートル程の丘では、津波の跡は見つからず、研究グループでは、津波が海から川をさかのぼり、陸地に押し寄せた可能性があるとしています。
若狭湾の周辺では、約400年前の天正地震の際「押し寄せた波で町が破壊された」とする古文書が複数残っていて、研究グループでは、津波の発生を裏付ける可能性があるとしています。
調査にあたった福井大学の山本博文教授は「日本海側でどのような津波が押し寄せる可能性があるのか、津波の発生源の特定につなげられるようデータを増やしていきたい」と話しています。
同じ高浜町内では、関西電力が高浜原子力発電所に到達する最大の津波を6.7メートルと想定し、防潮堤を建設するなど、津波への対策をしています。
今回の調査結果について、関西電力は「内容を承知していないので、コメントは差し控えたい」と話しています。
05月19日 18時15分