東京都北区議会:「筆談ホステス」斉藤区議にIT装置導入

毎日新聞 2015年05月19日 20時31分(最終更新 05月19日 21時11分)

小型電子ボードに意気込みを書いて見せる斉藤里恵区議=北区の北区役所で2015年5月1日、大村健一撮影
小型電子ボードに意気込みを書いて見せる斉藤里恵区議=北区の北区役所で2015年5月1日、大村健一撮影

 ◇議場と委員会室に 全国初の導入、26日から稼働

 「筆談ホステス」として脚光を浴び、4月の議員選で初当選した斉藤里恵区議(31)の属する東京都北区議会が、音声・文字の同時翻訳ソフトなどのIT装置を議場と委員会室に導入した。斉藤さんの議員活動を支えるためで、区によると導入は全国初。26日の臨時区議会から稼働する。

 この装置は発言者の音声を自動で文字に変換し、無線通信で区議会が貸与する専用タブレットに表示する。聴覚障害のある議員が発言する際には、本人が議場などに持参したパソコンで文字を入力し、音声変換ソフトで声に変えてスピーカーで流す。これにより聴覚障害のある議員の活動だけでなく、市民の傍聴も可能になる。

 導入は全会一致で承認された。戸枝大幸(とえだ・たいこう)議長代行は「ツールを利用した議員の活躍を期待する」とコメントした。斉藤さんは自身のホームページで「ツールの精度への不安は残るが、とても早く対応いただいたみなさまに感謝する。私の存在で議会からバリアフリーが進んでいることを実感している」とつづった。【近藤浩之】

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