こんにちは、パオロ・マッツァリーノです。
そうですか、大阪都構想はダメでしたか。つまんないの。
大阪の住民でもないし、なんの利害関係もない部外者の私が口を挟むことでもないんですが、それでも、やれば大阪がおもしろいことになるかもしれないと期待していただけにちょっとがっかりです。
投票の数日前に放送された、橋下さんと反対派議員の討論をテレビで見たかぎりでは、反対派の主張は詭弁にしか聞こえませんでしたけどね。
二重行政のムダな箱物にはすべて意味があったのだと力説するも説得力ゼロだったし、いまの組織のままでも、市長たちが集まって話し合う場を作れば問題は解決できます、などとフリップを出しながら語ってるのに到っては、新手のフリップ芸かと思えるほどに噴飯ものでした。そんな簡単に話し合いで改革ができるなら、とっくのむかしに大阪の問題はすべて解決していたはずじゃないですか。
もちろん都構想をやったからといって、劇的な効果が期待できたという保障はありません。でも、既得権やしがらみをとっぱらえば、おもしろいことが起きる可能性もあったはずです。
橋下さんがイラついてたのもわかります。こっちがなにかアイデアを出しても、否定ばかりして対案を考えない人が多いんですよ。じゃあどうすんの、もっといい案あるのと聞くと黙ってしまう。
どっちに転ぶかわからないときは、「やってみなはれ」というのが大阪の気風だと聞いてましたけど、あれはやはり松下やサントリーだけのおとぎ話、特殊な例にすぎなかったってことでしょうか。
結局、大阪の人たちは既得権と心中する道を選んだのだなあ……などというと、外野がやかましい、と怒鳴られるかもしれません。わかりました、黙りましょう。今後は、自分たちでも改革はできると豪語した反対派のみなさんのお手並みを、外野からとくと拝見いたします。
[ 2015/05/18 20:25 ]
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