NHK映像ファイル あの人に会いたい▽栄久庵憲司(インダストリアルデザイナー) 2015.05.16


(テーマ音楽)半世紀以上世界中で使われている卓上醤油瓶。
街角で目にする郵便ポスト。
そして日本を代表する特急電車の数々。
暮らしに欠かせない多くのデザインを残した榮久庵憲司さん。
インダストリアルデザイナーの第一人者です。
榮久庵さんは浄土宗の僧侶でもありました。
そのデザインは「モノに心あり」という僧侶ならではの哲学から生まれています。
昭和4年榮久庵さんは浄土宗の僧侶の子として生まれました。
父親の布教活動で家族はハワイへ。
アメリカの豊かさに触れて育ちます。
昭和12年一家で帰国すると日本は戦争へ。
榮久庵さんは海軍兵学校に入学しました。
そして8月6日父が住職をしていた広島に原爆が落とされます。
復員列車で広島へ戻ると暮らしの跡形もない町の姿に立ち尽くしました。
榮久庵さんは原爆で亡くなった父の後を継ぎ僧侶となります。
死者の供養を続ける中で仏の教えを物やデザインを通じて伝えたいと考え檀家に願い出ました。
ですから「ぶつ」から「ぶつ」へ。
…とこうくる訳ですね。
僧侶を続けながら東京藝術大学へ進学。
いまだ未開の地であった工業デザインの道へ入ります。
昭和28年仲間とグループを立ち上げます。
庶民の役に立ち大量生産ができる「美しいモノ」を作ろうと議論を重ねました。
コンペティションを勝ち抜いた公衆電話ボックス。
長年人々に愛される事となるオートバイのデザイン。
本質的な美しさを追求した音響機器。
グループの生み出すデザインはさまざまなジャンルで多くの製品となり戦後の復興を支えました。
(聞き手)耳かきも…。
あんなちっちゃい。
そうですね。
あれも大事な道具ですよね。
榮久庵さんが追い求めた理想の道具。
その美学は代表作に表れています。
小さくて多機能で美しいデザイン。
榮久庵さんの美学は成田エクスプレスの車両にも表れます。
車両という限られた空間で電車としての機能だけでなく居心地や色使いも考え抜いて日本のもてなしの心を伝える。
それは幕の内弁当に象徴される日本の伝統的なものづくりの心でした。
「モノには心がある」と信じた榮久庵さんは晩年道具寺という構想を打ち出します。
道具の供養という場を中心に道具の輪廻転生人とモノのつきあいを見直すという考え方です。
ええ。
インダストリアルデザイナー榮久庵憲司さん。
道具の声を聞き社会とモノの形を考え続けた人生でした。
お説教のように聞こえるかもしれませんけどね…全然今までじゃない世界が出てくるんじゃないだろうかって。
2015/05/16(土) 05:40〜05:50
NHK総合1・神戸
NHK映像ファイル あの人に会いたい▽栄久庵憲司(インダストリアルデザイナー)[字]

日本を代表する工業デザイナー・栄久庵憲司。卓上しょうゆ瓶、郵便ポスト、そして成田エクスプレスなどをデザインした。「栄久庵流道具論」が語られる。

詳細情報
番組内容
日本を代表する工業デザイナー・栄久庵憲司。戦後日本の生活のあらゆる場に優れたデザインを残した。代表的な作品は卓上しょうゆ瓶、郵便ポスト、そして、成田エクスプレスなど。「幕の内弁当美学」「道具寺」など独特の哲学で日本のデザインの良さを世界に広めた「栄久庵流道具論」が語られる。
出演者
【出演】インダストリアル・デザイナー…栄久庵憲司,【語り】鈴木奈緒子

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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