任天堂がソーシャルゲーム大手のディー・エヌ・エー(DeNA)と資本業務提携し、スマートフォン向けゲームに参入する。発表後に株価は上昇し、投資家の評価は悪くない。一方、スマホ向けはゲーム本来のおもしろさよりも「いかに課金させるか」に重点が置かれがちで、熱中した人が1カ月に数十万円請求されるなど社会問題化したことがある。そんな中、任天堂はゲーム専用機で“課金的”な追加費用が必要なソフトを発売する予定で、任天堂が「重課金」に舵を切るのではと懸念が高まっている。(藤原直樹)
「いくらなんでもこれはひどい…」
任天堂が6月25日に発売予定の携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」向けゲームソフト「ファイアーエムブレムif」がファンの間で波紋を広げている。
このゲームは途中でストーリーが分岐するが、それぞれ「白夜王国」「暗夜王国」として別のゲームとして発売する。両方のストーリーを楽しむためには、2本のソフトを購入するか、インターネットを通していずれかを追加でダウンロードしなければならない。
さらに3本目のストーリーのネット配信も予定しているという。価格はソフトがそれぞれ1本5076円、ネット配信がそれぞれ2千円で、すべてのストーリーを遊ぶためには最低でも9076円が必要な計算になる。これは、5千円以下のソフトが多い3DS向けとしては高額だ。
すべてのストーリーをセットにした上で特製アートブックなどの特典がついた限定版(9990円)も発売される。こちらは予約だけで予定の数量を上回り、発売前にもかかわらずネットオークションで高値で取引されている。
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