別れの手紙
だから最後に伝えておこうと思って。
このところ、「なんでこうなったんだろう?」と、自問自答していました。
そして昨日分かったのです。
僕は最初、あなた自身を愛していましたが、最近になって、「こうなってほしいあなた」を愛してしまっていたのだと。
ええ。
単純にエゴです。
僕のプライベートは殆ど自転車とともにあるので、一緒に自転車で遠くまでいける。同じような速さで走りながら、いろんな所へ行って、いろんなものを見て回る。そんな関係を望んでいました。
「ひとりでも練習して!」「冬の間に乗り込んで!」なんてしつこく言っていたのもそのせいです。
あなたが自転車が好きかどうかも考えず。ただ僕の趣味をあなたに押し付けていました。
「春になったら素晴らしい景色の中で、一緒にいろんな所に走りにいくんだ!」と、自分の都合ばかり考えていた。
冬に自転車に乗るのがどんなにつらいのか考えもしないで。
冬の間、「春になったらあなたと一緒に何処へ行こう?どんな素晴らしい景色を一緒に見られるだろう?」とそればかり考えていた。
今のあなたを見ていなかった。
練習して僕と同じくらい走れるようになった、そんなあなたのことばかり想像していたんです。
信じられないくらい自分勝手ですよね。
冬の間に乗り込まなければ、春になって走れないのは自転車乗りの間では当たり前の話なので、僕も自分なりに仕事の合間を縫って距離を出していました。
でも、それって当たり前じゃないよね。自転車乗りでなければ。
そんなことも考えずに、自転車が上手くなったあなたばかりを想像して、そして当たり前だけど全然上達しない現実のあなたに怒りを抱いてしまった。
それが今回の顛末です。
完全に僕の中での自己完結の物語なので、あなたには僕が突然キレてしまったのが何故だかわからなかったでしょう。
本当に自分勝手な話だと、自分でも思います。
でも結果はもう出てしまったのだし、僕はまた、自分ひとりで走り出すことにします。
だって、道はどこまでも続いていて、僕の見た事の無いすばらしい景色がいくらでも待っているはずですから。
本当ならば、その景色を二人で見たかった。
最初から最後まで、僕は自分の好みをあなたに押し付けてばかりいた。
昔から「押し付けがましい」とよく言われました。たぶんこの癖は一生なおらないんでしょうね。
ごめんなさい。迷惑だったね。
さようなら。
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