2011年10月17日報道されたNHK「あさイチ」の「放射能大丈夫?食卓まるごと大調査!!」元のデータの信頼性に疑いが
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NHK『あさイチ』が10月17日、食卓の内部被ばく調査を放送。その結果は、福島の食材を食べる郡山市の一家でも被ばくゼロ、東京でも産地を気にしているか否かにかかわらず被ばく量に差は無かったとされる。ところが測定データを精査すると検出限界が示されておらず、天然放射性物質「カリウム40」のありえない値(1㍑あたり200~300ベクレル=水道水にミネラルウォーターの1千倍ものカリウムが入っていることになる)とセシウムによる被ばく量とを比べて安全の根拠とするなど、不審な点が多い。測定した研究者に取材すると、機械の故障等で正確なデータではなく再分析中とのこと。いい加減なデータで安全をPRしたNHKは質問状に対し返事をせず、NHKのサイト上からデータをこっそり消した。(消された測定データはPDFダウンロード可)
【Digest】
◇NHK『あさイチ』福島郡山市一家の食事から放射能ゼロ
◇疑問1:検出限界ゼロとは
◇疑問2:水道水にミネラルウォーターの1千倍のカリウムは不自然
◇「食材産地を気にすることは風評被害」と言わせる思惑
◇福士政広教授「測定器の調子が悪かった、現在再分析中」
◇NHKホームページからデータ削除するも返事はなし
◇NHK『あさイチ』福島郡山市一家の食事から放射能ゼロ
毎日の食事からの内部被ばくはいったいどれくらいになるのか?今、国民の関心がいちばん高いテーマのひとつだが、10月17日にNHK総合テレビの朝の情報番組『あさイチ』で「放射線大丈夫?日本列島・食卓まるごと調査」という特集が放送された。
データが少ない食品の放射能汚染のへの不安にこたえるため、全国各地の家族に協力をしてもらいそれぞれの家族が1週間食べた食事をまるごと検査して、どれくらいの放射性物質が含まれているかを調査したものだ。
特集の概要はNHKのホームぺージに紹介されている。内部被ばくが高いと推定される福島県からは2家族が参加。郡山市の家族は、地元福島の農家を応援しようと、なるべく地元の野菜を買っているという。
もう一家族は須賀川市の農家で、家で食べる野菜のほとんどが自家製。さらに水も家の敷地内のわき水を使っているという家族だ。どちらも福島産食材多食派代表だ。
一方東京都からも2家族が参加。江戸川区の家族は、食品からの被ばくをなるべく減らすために西日本の食材を選んで食べるようにしている。「気にする派」の代表だ。もうひとつ目黒区の家族は産地を気にしていない「気にしない派」代表といえる。
それ以外に北海道の札幌、大阪府の岸和田、広島県の廿日市から3家族が参加した。いずれも地元野菜を中心に食べている。
それぞれの家族に毎回の食事を一膳分余計に作ってもらい、1日の終わりに3回分の食事をミキサーにかけてすりつぶし、分析用のサンプルを作る。それを1週間続けて東京の研究室に送ってもらうという仕組みだ。
分析を行ったのは首都大学東京の福士政広教授の研究室。測定器としては一番精密に測定できる「ゲルマニウム半導体検出器」を使って、それぞれのサンプルを2時間かけて分析。
番組の中で福士教授は「通常行なわれている食品検査は20分程度なので、より精度の高い測定ができます」と説明。さらに確認のため各家庭毎に1回分のサンプルを選んで8時間(30000秒)の再測定をするほどの念の入れようだ。
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各家族の1週間の食事に含まれるセシウムの量と、それを元に推定した年間被ばく線量。NHKのデータを元に著者作成 |
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その結果が、左図だ。汚染食材が多いと想定される表の上の方の家族ほど内部被ばくが多く、下に行くほど低くなることが予想された
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福島県郡山市の福島県産野菜多食派の家族でも、1週間の食事でのセシウム摂取量はゼロだったという。 |
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食材産地こだわり派代表の東京江戸川区の佐藤さんだけ、セシウムとカリウム40の被ばく線量を比較して指摘している。 |
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そして佐藤さんに風評被害の反省を言わせている。 |
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10月28日にNHKに出した質問状 |
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