スポーツのしおり
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【政治】慢性疲労症候群 深刻な実態 患者の3割 寝たきり 厚労省調査激しい疲労や睡眠障害が長期間続く「慢性疲労症候群」(CFS)の患者約二百五十人を厚生労働省が調査した結果、約三割がほぼ寝たきり状態の重症であることが分かった。病名から「怠けているだけではないのか」といった誤解を受けることも多い患者が、日常生活に支障が出る深刻な症状に苦しんでいる実態が明らかになった。 研究者によると、CFSの患者は全国に二十四万〜三十八万人とされるが、明確な診断基準がなく国も正確な患者数が分かっていない。難病医療法による医療費助成の対象外でもある。厚労省の委託で調査した聖マリアンナ医大難病治療研究センターの遊道(ゆうどう)和雄センター長は「病院を受診できないほどの厳しい状況にある患者の実態が把握できた意義は大きい。医療機関や行政は、支援の在り方を考える土台としてデータを役立ててほしい」としている。 調査は昨年度に実施。医療機関でCFSと診断を受けた患者二百五十一人(男性五十六人、女性百九十五人、平均四一・八歳)に、同意を得た上で調査票を郵送し、電話や訪問による聞き取りも行った。 その結果、30%が「身の回りのことができず、常に介助が必要で終日寝たきり」「身の回りのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で日中の50%以上が寝たきり」と答えた。仕事をしていない人は71%に上った。 調査時点で半年以上継続している症状(複数回答)は、「肉体的精神的疲労」「疲労回復しない睡眠障害」が88%。「体温調節障害」(79%)や「広範な筋肉痛などの痛み」(78%)も目立った。 発症に関与したと考えられる要因を聞いた結果、「感染症」「発熱」「過労・ストレス」などの回答があった。 困っていることとしては「症状が耐え難い」「専門医がいない」のほか、「社会的孤立」「経済的問題」「病気への無理解」などが挙げられた。 PR情報
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