第2ロッテワールドが営業再開 市民からは期待と不安の声

【ソウル聯合ニュース】約140日間閉鎖されていたソウル市松坡区の複合施設「第2ロッテワールド」の水族館と映画館が12日、再オープンした。

 第2ロッテワールドは昨年10月14日に商業施設が臨時オープンしたが、水族館での水漏れや映画館での振動、工事関係者の転落死など事故が相次ぎ、同12月から両施設の営業を中止していた。

 この日同施設を訪れた市民らは、不安を口にしながらもロッテ側が追加措置を講じ、安全な環境が整ったのではないかと期待を示した。

 専門家らは、市民の不安を取り除くためソウル市とロッテ側が、施設周辺の陥没の原因や事故に対する徹底した調査と措置を講じる必要があると強調した。

 ◇再オープン初日は閑散
 12日の再オープン初日、午前8時にチケット販売を開始した映画館の周りは、平日ということもあり数人が目に付く程度だった。

 訪れた市民の多くは施設の周辺住民で、同施設の安全性について懸念していると口をそろえた。

 ただ、漠然とした不安を抱くのは、事故を連日報じたマスコミによって誇張された面があるからではないかと指摘する声も聞かれた。

 映画を見に来た30代の女性は「友人は危ないから行かないほうがいいと言うが、実際に来てみると危ないと感じることはない」と話した。

 ◇売り上げ回復は遠く
 昨年10月に1日平均10万人だった第2ロッテワールドの来客数は、今年1月には5万5000人まで減った。

 ロッテ側は水族館と映画館の再オープンで、1日平均来客数が2万~3万人増えると見込んでいる。

 ただ、第2ロッテワールドに入店するテナントは、来客数が増えて売り上げが営業停止以前の水準に回復するには多少時間がかかるとみている。漠然とした不安を拭えない市民が多いためだ。

 映画館近くのアパレル店関係者は「市民は第2ロッテワールドに対する先入観を持たないでほしい」と話した。

 ◇求められる安全管理の透明性
 ロッテ側は再オープンに向け水族館に水漏れ感知装置を設置し、中央管制室につながる水漏れ自動防止点検システムを設置した。

 カトリック関東大の朴昌根(パク・チャングン)教授(土木工学)は「水漏れは水槽が安定する過程で起こり得る現象だ」と説明。その上で「ただ、市民の目にはこうした現象が不安に映る」と指摘した。

 また、構造的に安全だとしても今後1~2年ほどかかる安定化の過程で同様の問題が起きた場合は、ロッテ側が積極的に市民に情報を伝え措置を取っていくべきだとした。

 振動が問題となっていた映画館は、映写機を天井から分離した。

 国民安全処は両施設について、大きく懸念する部分はないとの意見をソウル市に伝えた。

 専門家らは施設周辺道路で陥没が発生したことについては、一部の懸念が誇張され不安が広まったとの見方を示した。

 パク教授は「問題を隠し大きな事故につながるケースが多い」としながら、「市民団体や外部の人が透明な安全管理に積極的に参加できるようにすべきだ」と提言した。

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