「立ち位置」見失った韓国外交 日本は放っておけばよい (2/2ページ)

2015.05.17


「2トラック政策」に言及した朴大統領だが、反日姿勢は変わりそうにない(聯合=共同)【拡大】

 特に現大統領は当事者の娘なのに、こういうことを無視して、意固地な態度を続けた。このお嬢様大統領につけるクスリはない。今回のように少し態度が変わっても、反日姿勢は変わらないだろう。

 私は日韓関係については、しばらくほっといたらいいと思っている。ビジネス面では、日本の部品や機械を依然として買ってくれているから、あまり実害はない。

 韓国の若者たちの日本離れは、98年に就任した金大中元大統領のころから始まった。経済の建て直しを図るため、米国に範を求めて、英語やIT産業を奨励し、その結果、韓国はIT先進国と呼ばれるようになり、日本への留学生は激減した。

 さらに、日韓関係をここまで悪化させたのは、2012年8月の李明博(イ・ミョンバク)前大統領の竹島上陸だ。当時、現役の大統領だったにもかかわらず、歴史を深く理解せず、天皇陛下に謝罪を要求するようなことを口走って反日政策を前面に押し出し、韓国の国民やマスコミを「嫌日」に追い込んでいった。行き過ぎだったと思う。

 だいたい、「日本は歴史認識ができていない」と中国も韓国も言ってくるが、歴史を正しく認識している国なんて世界に1つもない。いつの間にか民主主義のチャンピオンということになっている米国だって、歴史を忘れている。メキシコから奪った州はいくつあるのかと言いたい。

 韓国も中国も歴史問題については、おかしなことだらけ。すべての国が歴史問題を正しく国民に伝えていない。為政者に都合のいい歴史を語っているだけだ。日本だけが諸外国から「歴史認識」を責め立てられるのは外交技術が弱すぎるからだ。

 ■ビジネス・ブレークスルー(スカパー!557チャンネル)の番組「大前研一ライブ」から抜粋。

 

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