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 8月9日にある平和祈念式典で長崎市長が読み上げる平和宣言の内容を話し合う起草委員会(委員長・田上富久市長)の今年度の初会合が16日、長崎市平野町の長崎原爆資料館であった。安倍政権が進める安全保障法制などについて、懸念の声を盛り込むよう求める意見が出された。

 起草委は、被爆者や学識経験者、平和運動に取り組む市民ら15人で構成。この日は、各委員が宣言文に盛り込みたい内容について意見を出し合った。

 土山秀夫・長崎大名誉教授は「いまの日本ほど国のあり方、安全保障の方針を抜本的に変えようとしているところはない」と指摘。「(憲法の平和主義を軽視しながら)世界に向けて核兵器はけしからんと言っても、通らないのではないか」と述べた。

 核不拡散条約(NPT)再検討会議の最終文書案から、各国指導者に被爆地訪問を求める文言が中国の働きかけで削除されたことに反発する意見も出された。

 田上市長は委員会後、記者団に「加害者、被害者の立場を超えて、核廃絶を訴えていきたい」と話した。委員会は6~7月にも開かれ、議論の内容を踏まえて田上市長が宣言を決める。(力丸祥子)