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 自虐的すぎる応援が球場の笑いをとっている。札幌ドームのライトスタンドに陣取る、オリックスファンだ。

 七回の攻撃前にオリックスの球団応援歌「SKY」に乗せて、ビジョンにライトスタンドのファンが順々に映し出される。これを利用して、持参したメッセージを見せるのだ。

 例えばこんな感じ。

 「定位置(最下位)は譲らない!」

 「去年に戻りたい」

 「急募! 6回を0点に抑えられる投手 経験者優遇」

 「ダメ。ゼッタイ。肉離れ」

 悲哀に近い感情がこもっていそうだ。ちなみに、「肉離れ」は相次いだ故障者への皮肉。

 スタンドで聞くと、やっぱり弱い時がウケがいいらしい。優勝候補と言われながら最下位に沈み続ける今季は、彼らにとったら腕の見せどころ。大阪から16日に来た女性4人組は、動画投稿サイトYou Tubeで「札幌ドーム名物」を見て参戦を決めたという。

 ただ、こんな声も。「自虐的すぎて選手がかわいそう」と、この4人組は温かいメッセージを用意していた。近くに座っていた女性も、「自虐メッセージばかり(カメラに)選ばれて映されている。ちゃんと応援している人もいるのに」と少し不満そうだった。

 良しあしは別として、この光景、いつ始まったのだろう。「3年前くらいじゃないか」という人もいれば、「5年前に私が来た時にはもうやっていた」という人もいた。始まりははっきりしなかったけど、これからも脈々と受け継がれていくのだろうと思った。(鈴木健輔)