掲載日 05年11月05日
 「ディグダの野望」中編だよ!

もくじ前編中編後編




マスターディグダマンが現れた! 


どうする?
  :戦う 
  :道具 
→ :逃げる 
 
 


マスター「コラッ!
 ボスキャラの私から逃げるんじゃないの!!」


「クッ!!
 やっぱりダメか…!」


「なら世界の平和を守るため、
 このオレがオマエを倒してみせる!!
 我こそはよみがえりしカントーの細目…
 タケシだ!!」
 


「くらえ!
 カンチョービーム!」


「なに!?マスターがいない!?」

マスター「甘いぞタケシ君!
 キミにカンチョービームを教えたのは
 この私だということを忘れたか!」

「ハッ!?いつの間に後ろに!?
 …ならばこの技でどうだ!」



「爆裂!
 細目フィンガァァアアーーー!」


「ホワチャッ!ふんどしディフェンス!!」
「何ィ!?細目フィンガーが止められただと!?」 

「フフフ…、これがディグダマンとして
 キサマと私の格の違い!
 そしてこれがディグダを極めし者のみが可能とする
 超絶ディグダ奥義だ!」


マスター「ディグダ奥義!
 デスレーザー!」

「なっ!なんだ!!グワーーー!」 


タケシ「ブヒヒーン!」 
マスターディグダマンのデスレーザーをくらったタケシは
ブタ犬タケシへと変化してしまいました。

シュウ「な、なんてかわいいんだ!」

「ブヒヒーン!!」 
「まって!タケシちゃーーん!!」 
シュウとブタ犬はどこかへ走ってしまいました。 

ヒトミ「クッ…!こうなったら私たちだけで
 ディグダの樹まで強行突破よ!」
 
マスター「フフフ!
 果たしてそんなことができるかな!?」

そのとき、
子分のディグダマン達が慌てて飛び出してきました。 
ディグダ子分「たたた大変です!
 マスターディグダマン様〜!
 突然ディグダの樹が
 ものすごい勢いで枯れはじめました!」
 

マスター「ええーっ!!
 そ、そんなまさか〜!?」


私達はマスターディグダマンと一緒に
ディグダの樹へ向かいました。 

「な、なんとういうことだ!!」
 
ディグダの樹は見るも無残な姿になっていました。 
ディグダ子分「うわわーん!!
 せっかく おさいせんを盗んでは毎日コツコツ
 お金を食べさせ続けたのにー!!」
 

シゲル「どういうことだ!!」 


ディグダ子分「ディグダの樹は
 金をあげることで成長するんだよ〜!
 あらよっと!」


ハルカ「ああー!またおさいせんを!」


そのときです。
コゴミ「ブラッキー!シャドーボール!」
マスター「グワッ!


「いたいな〜!
 誰!? こんなことするのは!」
 

コゴミ「マスターディグダマン!!
 よくも今まで私をあやつってくれたわね!」 
ヒトミ「コゴミ!?」 

「私の相棒、ブラッキーのおかげで洗脳が解けたの!
 さぁ覚悟しなさい!」


そしてその時、ブタ犬とシュウも戻ってきました。
「ブヒヒーーーン」 
シュウ「待ってよー!!」 
コゴミ「なにこの犬!?キモッ!!」 

ヒトミ「あのブタ犬め…いつまで走ってんだよ…」 
私は包丁を構えました。


ヒトミ「このブタ野郎がぁぁ!!」 
「ブヒィィィン!!」

コゴミ「ハッ!そういえばマスターは!?」


マスター「よーし!
 ディグダの樹のために、おさいせんお雑煮を作るぞ〜♪」 


ハルカ「ギャーーーー!あの変態…!!」
 
ハルカはアイスピックを構えました。



コゴミ「やめんかい!変態が!」 
ハルカ「ウチのお金を何すんのよ!」 
マスター「いやーん!こわ〜い!」 


マスター「ハッ!そうだ!
 そこのメガネがステキなムスメさん!
 アナタの頭脳でディグダの樹を助けて下さい!」
 
ヒトミ「今さらなに言ってるのよ!」
「でもディグダの樹が枯れちゃうと
 今まで入れてきたお金が全部ムダになっちゃうんですよ!!」

「お金…たしかにムダにはできないわね…」
 



「うぉぉーん!
 何百年もかけて育てた大切な樹がーーッ!!」
 
シゲル「やれやれ…これでまぁ一件落着か…」
 ん?これはまさか…?」 

シゲル君が見つけたのは、
なんとディグダマンの樹から伸びていた
コンセントでした。 

シゲル「なるほど!
 これがショートしたのが原因なのか!」 

ヒトミ「!!機械のことならヒトミにまかせて!!」
 


ヒトミ「こんなのチョチョイのチョイ!
 ほらっもう復活!
 サイエンスに不可能はないのよ!!」 

私は持ち前のスーパー頭脳を使って
コンセントを見事に直しました。 

「じゃあいくわよ!
 プラグイン!ディグダマン.EXE
 トランスミッション!!」 


ブスッ 


ブタ犬「ブヒヒーーン!!」

シゲル「なっ!?
 あのブタ野郎いつの間に!?」


私がブタ犬にコンセントをぶっさすと、
ブタ犬のくちから次々とお金が流れ出してきました。
 
ハルカ「ええっ!?何でお金が出てくるのよ!?」

ヒトミ「フッ…、実はコンセントを直した時、
 ディグダの樹に入れた金が
 ブタ野郎から出てくるように改造したのよ!」


ブタ犬が吐き出したお金はやがてストップしました。

シゲル「よーし!
 これでおさいせんは取り戻したぞ!」

ヒトミ「ウフフ…
 これだけあれば私にも礼金がたんまり!」
 


ハルカ「あれ、そういえばシュウがいないわ」


シュウ「ねえねえみんなー!
 ボク、土の中からこんなもの見つけたよー!」


「あっ!」



「ああーーーー!!」

シュウが持ってきた埋蔵金は
ディグダの樹の中へキレイに放り込まれたのです。



ヒトミ「ディグダの樹が巨大化してる!?」 
 

マスター「フハハハハ! 
 どうやら我々の勝利のようだな!」
 





巨大化し地上へ現れたディグダの樹から 
ナゾのディグダ波が放出されました。 

 


そして人類は終末をむかえたのです。

あれから1年…。

ディグダ波によって99%の人間がディグダマンとなった現代、
わずかに残った人々とポケモンはディグダ波の届かない地下に逃れ
細々と生き延びていました。

マスターディグダマン「この地上はもはや人類のものではあらず!
 我らディグダマンこそ地上を制圧し、
 万物の頂点に君臨すべき種族なのだ!」

「ウオオオオー!
 ディグダ!ディグダ!ディグダ!」


私達はディグダマンに対し抵抗力が付いていたのかディグダ化せず、
ディグダの樹から遠くはなれたほら穴に隠れて
反撃の機会をうかがっていました。


タケシ「あの日からもう一年か…」
月日が流れたことで、タケシは人間の姿に戻っていました。
シゲル「ディグダマンによる人間狩りはすぐそこまで来ている…。
 ここが見つかるのも時間の問題だ…」

ヒトミ「みんな!!大発見よ!」 
シュウ「シゲルさんのご先祖、オーキド・ユキナリが
 どうやって穴掘り男を封印したのかがわかりました!」
シゲル「なんだって!?」


ヒトミ「シュウ!例の物を!」
「はい!みなさん見てください!
 コレは神社の地下室から見つけた
 ユキナリの書いた封印の書です!」 

「これにはこう書いてあるわ…
 妖怪穴掘り男を封印する方法…」 


「妖怪を封じ込めるための穴を掘るべし。
 そして妖怪が愛用しているフンドシを手に入れるべし」

ハルカ「フンドシ!?」
 
「そう。ハサミでちょっと切るだけでいいみたい。
 あとは妖怪穴掘り男を穴に落とし、この書物に書かれている
 ことを行えば封印ができるわ」 


シゲル「う〜ん、ご先祖様はどうやってフンドシを…」

「とにかく、穴を掘って
 マスターディグダマンのフンドシを手に入れる。
 これが私たちに課せられた使命よ!」



ハルカ「じゃあ私とシュウは穴を掘るわね!」
ヒトミ「わかったわ!」
ハルカは穴掘りをサボってイチャイチャしようとしていました。


タケシ「よし!そういう事ならコイツを使ってくれ!」 
ヒトミ「えっ!?そ…それはもしや!?」 
「オレがディグダマンになっていた時のディグダマスクだ!
 コイツを使えばマスターディグダマンに接近できるハズだ!」

「へぇ〜やるじゃない、たまには!」 
シュウ「で、誰がそのマスクをかぶるの?」


「ここは公平に、くじ引きで決めましょう!」



くじの中は全てタケシでした。 


「じゃあタケシ君に決定ね!」



「嫌だぁっ!嫌だぁっ!」 

「ええいっ暴れるな!!
 オマエが一番適役なんだよ!」 


  


シゲル「あきらめが悪いぞ!タケシ君!」 
ヒトミ「シゲル君!とバカキツネ!?」 
シゲル「さあヒトミさん!
 マスターディグダマンのフンドシを手に入れるため、
 いっしょにディグダの樹へ行きましょう!」 

フーディン「フー!」
 

こうして私はノリノリのシゲル君達といっしょに
ディグダの樹へ潜入することになりました。
 


巨大化したディグダの樹は、 
今ではマスター・ディグダマンを守る
難攻不落の城となっていました。 

門番ディグダマン「キサマ達!何用だ!」 
タケシ「ディグダ化されていない人間を捕まえました! 
 ディグダ波を受け付けないアンチディグダ体質の可能性があり、 
 ディグダの間でディグダ漬けの必要があります!」 

「うむ、いいだろう。入れ!」
 

「やったわ!まずは進入成功ね!」


ディグダマン「ええーっ!!
 進入することがねらいだったの!?」
 

タケシ「ヒトミさん!
 大声だしちゃダメですよ!!」 


いきなりバレてしまいました。


ヒトミ「いやだ〜進入?
 そんなんじゃないわよ」
 
 
「いや、しっかりと聞こえたぞ!」 
 
「黙ってないとアンタの首とばすわよ・・・!」

私がディグダマンの耳元でそうささやくと
ディグダマンは固まってしまいました。
 

そして私達は最上階へ進みました。
シゲル「こ…これは…!!」 
ヒトミ「あのとき見た門にそっくり!」 
フーディン「フォ?横に何かついてますぞ!」 
「なるほど。
 どうやらセキュリティロックを解除しないとダメみたいね」

私はマントの中に隠していたパソコンを使って、
門のセキュリティシステムへアクセスしました。 


「・・・ロック解除。よし!開いたわ!」 



「おまた広げてワンツー!ワンツー!」

「うわーーー!
 ワケわかんねぇえええッ!」
 

マスターディグダマンがいました。


一方、ハルカとシュウは作業を手持ちのポケモンに任せて、
堂々とサボっていました。

ワカシャモ「大変ですご主人様〜!!」 
ハルカ「どうしたの?そんなにあわてて」 
ロゼリア「作業していたら、
 大変なものを見つけたんです!」
 
シュウ「なんだって!?」 


ワカシャモ「こ…これです!
 箱の後ろに妖怪穴掘り男のものと書かれていました!」
 

ハルカ「妖怪穴掘り…、マスターディグダマン!?」
 
シュウ「ええ!?
 でも開けるなって書いてあるね…」
 


「よーし、さっそく開けるわよ!」
 

ハルカは注意書きを気にしませんでした。


ロゼリア「こ…これは!?」
シュウ「マスターディグダマンのポエム集だ!」

ハルカ「ねえねえ!コレ読んでみましょうよ!」 
「うわぁい!他人のポエムって爆笑だよね!!」 
 〜ああ、いとしのおハル、おハル!
 君の瞳はビューティフル! 君の髪はキューティクル!
 君の声はフローラル! なのに君の心はテリブル
 黒い仮面で君の視界をさえぎっても
 君の瞳に僕は映らない 君の声は僕に届かない
 今はもうその仮面をはずさない君よ 他の男をその瞳に映さないでくれ
 君の瞳に僕だけを映すためなら
 僕は世界中の人間を僕に変えてみせるよ〜 by妖怪穴掘り男タン

ハルカ「…何、このポエム…」
シュウ「聞いてるコッチが恥ずかしくなるよ…。
 でも、このポエムの中から何かマスターに関する重要な手がかりが
 見いだせるんじゃないかな!」

「うーん…そうかなぁ…」


ハルカ「とにかく、私たちの頭脳じゃわからないかも!
 穴堀りはポケモン共にまかせて、
 私らはヒトミさんのところへ行きましょう!」
 
ハルカたちはポエム集を持って走って行きました。 
 一方そのころディグダマンと私たちは…

マスター「フフフ…、メガネのお嬢さん!
 どうやらキミ達もここで終わりのようだね!」
ヒトミ「くっ…」
?「ハーッハッハッハ!!
 あいにく終わるのはキサマたちの方だ!」
「だ、誰だ!?」


「赤の救助隊、唯一神エンテイ様が華麗に助けに来たやったぜ!
 モグラごときが余を無視して地上をかっぽし、 
 あまつさえ万物を支配しようなど笑止千万!! 
 その土で汚れた醜体、我が聖なる炎で焼き尽くしてくれるわッ!!」 


「あたっ!いててっ!!
 すいませんっマジ調子こいてました!」 

 
マスター「ひゃっほう!
 ひや汗かいちゃったよ!」
 
ヒトミ「あれはまさか愛用のフンドシ!?
 あれさえ手に入れれば…!」



そのときです。

コゴミ「フンドシッ!!!」 
ヒトミ「コゴミちゃん!
 ここに来たという事は例のワザが完成したのね!」

「ええ!私たちはマスターのデスレーザーを解明し
 ブラッキーのワザと組み合わせることで 
 新ワザ『も〜っと!あやしいひかり』を習得したのッ! 
 これは、敵を犬ブタ化させた上に
 敵味方を問わず、装備を変えてしまう恐ろしいワザよ! 
 さぁそのライトセイバーでフンドシを切り落としなさい!」

「ハッ!マスターがフンドシを装備している!!
 今がチャンス!」
 


「マスターディグダマン!
 かくご〜!」



「おのれ小娘が・・・!!
 身の程を教えてやる!」 


「受けてみよ!
 収束型デスレーザー!!!」


「キャッ!」

なんとディグダマンの鼻から
デスレーザーが放たれました。 

「フフフ!
 指からしか撃てないと思ってはいけないよ!」


「ああ、いとしのおハル、おハル!
 君の瞳はビューティフル! 
 君の髪はキューティクル! 君の声はフローラル!」 


マスター「ええっー!?
 ちょっ…、それってまさか!?」
 


ヒトミ「ハルカちゃん!シュウくん!」

ハルカ「ヒトミさん!穴を掘っていたら
 マスターディグダマンのポエム集を見つけたの!」

シュウ「ヒトミさんの頭脳でこのポエムを解読すれば、
 きっと何かがわかるはずです!」


そういうとハルカはポエム集を読み上げました。

マスター「…ハッ!あの娘…もしや…」 

「…今はもうその仮面をはずさない君よ
 他の男をその瞳に映さないでくれ
 君の瞳に僕だけを映すためなら
 僕は世界中の人間を僕に変えてみせるよ」


ヒトミ「!…そ、そうか!
 妖怪穴掘り男こと、マスターディグダマンは、
 おハルという女が自分だけを愛するように、 
 全ての人類をディグダマンに変えたのね!たぶん!」
 
マスター「そう…。だが人類ディグダ化計画は実行に移ることなく
 私は封印されてしまったのだ」

「たったそれだけのために…人類をディグダにするなんて…!」

フーディン「じゃが、マスターよ! 
 あれから千年たった今、 
 おぬしの愛したおハルはすでにこの世にはいない! 
 キサマのやっていることは意味の無いことじゃろう!」
 

マスター「フフ…、たしかにおハルはもういない。 
 この人類ディグダ化計画も愛するおハルへ
 せめてものたむけのつもりだった。
 だがたった今、あの神主の子孫がいるように
 おハルにも子孫がいたことに気づいたのだ!
 …そこの赤服!オマエだ!」


ハルカ「きゃっ!?」
 

「このオナゴこそ、愛するおハルの生まれ変わりに違いない!! 
会いたかったぞ!おハルちゃん!」 

「い、いやーーー!」 

 
シゲル「マスターディグダマン!キサマッ!」 
シュウ「ハルカくんを離せ!」 
マスター「やなこったー!オマエら!この侵入者どもを片づけろ!」 
ヒトミ「クッ!囲まれた…!」
 
 
「やるしかなさそうね…」



ディグダの野望

後編へ続くよ!



もくじ前編中編後編