掲載日 06年04月04日
 「ヒッキーヒロシ」後編だよ!

もくじ前編中編後編



「よぉ兄弟!!助けに来たぜ!!」 
「おお…!スイクン!ライコウ!ありがとう…!」 

「・・・ポケモンが三匹…。
 もしかしてアナタ達は、
 はるかなる霊峰に関係のある
 三匹のポケモンなのでは?」
 

ブルーはそういってバッグから透明な羽根を取り出した。

「ん?それは透明の羽根ではないか! 
 なぜそれをキミが?」
 

「実はこういうワケでして…」
「なるほど、予言に従い
 はるかなるれいほうへ向かう途中、
 この騒動に巻き込まれたわけか」


「だが伝説のポケモンに会うには
 我々三犬からの証が必要なのだ。
 サトシからは詳しく聞いていないのか?」

「も、申し訳ありません。
 フロンティア団の件で頭がいっぱいだったもので…」
 
「本来は我ら三犬、順々に証をもらう必要があったのだが、
 今回は特別にまとめて証を与えよう。
 さあ羽根を貸しなさい」

「はい…」 


三匹が羽根に向かって技を繰り出すと、
羽根は光り始め輝き始めた。 

「これが虹色の羽根だ。
 さぁ持って行くがよい」

「よーし!虹色の羽根、ゲットだぜ!!」

そして…

「オレはリラといっしょに、
 着ぐるみ族としてエンテイ様を守っていくよ」

「ボクがやった事のしょく罪になれるとは思いません。
 ですが一生かけてエンテイ様を守っていくとちかいます」


「そうか…いろいろあったけど、
 がんばれよ!サトシ!」
 
「あぁ。ヒロシはあまり役に立たなかったけど
 とにかくがんばってな!」
 

「待ちなさーい!」
「ミー!」
「ミ−様!?どうしたのですか!?」

「アナタ達の旅に、私もついていくわ!
 私、一度外の世界が見てみたかったの」

「やれやれ…
 この子は一度言い出した事は絶対に曲げないからな。
 ヒロシよ、すまないがミーを旅に同行させてくれないか?
 この子はワシとハナコたんの隠し子として、
 産まれた時からほとんど外に出た事が無いのだ」


「ていうかオレのママとかよ!!」
サトシはショックを受けた。

「さてと、じゃあそろそろ出発しようか」
?「待ちたまえ!少年少女よ!!」  
ヒロシ達が旅立とうとしたその時、二人の男が声をかけてきた。  

「な、なんだ!?」  
「ボクはダイゴ、こちらはミクリ。  
 今、ロータはマルノームとツインゴクリンに
 城も街も飲み込まれ、大変な事になっている! 
 そこで、ボクたちのファンクラブ会員番号1番の女王様が
 君たちの『マルノーム封印計画』をプロデュースするよう、
 ボクたちにお願いしてきたのだ!」
 
「それともうひとつ…。 
 私達がここへ来る途中、三人の男女が
 走り去っていった…。
 何か嫌な予感がするから気をつけた方がいい。 
 さぁ このバネブー、通称Bちゃんに手を触れるのだ!!
」  

Bちゃん「えへへー、みんな、よろしくね!」
ヒロシ達はバネブーの手を握った。


「がんばるんだぞ! 
 Bちゃん!飛び跳ねる!!」


するとBちゃんは勢いよくジャンプして
はるかなるれいほうへ跳んでいった。 
 

一向ははるかなるれいほうのふもとに到着した。

「ひゃ〜、さむいっ」

「頂上を見ろ!虹がかかっている!」

「予言に書かれているポケモンはこの山の頂上にいるよ。
 でも、そこへはボクのジャンプで行くことはできないんだ。
 ここでキミ達が手に入れた虹色の羽根が役に立つはずだよ!」

「じゃあ、虹色の羽根を真珠の上にかざしてね。
 タッチ&ゴー!」

「うぁあーっ!!!」

虹色の羽根を真珠にかざすと地面に穴が開き、
ナゾの異空間に着いた。 
 
「さあ、みんなボクについてきて。
 撃墜されないようにね!」

「フフ・・・そう簡単にはやられないわよ」 

「・・・ってきゃー!!」 
余裕をかましていたのも束の間。
虚空からいきなりボスキャラが現れました。

「ど、どう見ても別のゲームのボスキャラ・・・」 
「ってかホエルオーだろ!?」 

「ここは伝説のポケモンの住む神聖な場所!!
 よそ者は早々に去ってもらおうか!」 

「ま、マズイ!ここは逃げよう!!」 


「あんだとこのクジラ!
 波導弾をぶちやるわ!」
 

「私たちにケンカを売ったことを地獄で後悔することね!」

二人は好戦的だった。



「ひえー!助けてー!」


?「そなた達!争いごとはやめなさい!」 
「うーん…ハッ!まさかホウオウ様!?」 
「ホウオウ!?」 

ブルー達が振り向くと、虹色に輝く鳥ポケモンがはばたいていた。

「あの虹色の輝き…!、 
 まさかアナタが予言に書かれていた、
 世界を救う伝説のポケモン!?」
 
「いいえ…それは違います。 
 私はただ虹色の羽根のパワーを感じ取り
 アナタ達を迎えに来ただけ。 
 この世界を救うことのできる伝説のポケモンは、 
 この先にあるデオリハウスに引きこもっています」 

「また引きこもりかよ!」.

「さぁ乗ってください!
 伝説のポケモンをふるい立たせる事ができるのは
 もはやアナタ達だけです!!」


ヒロシ達はホウオウに乗り、
はるかなるれいほうの頂上へ向かった。  

「見えました!
 あの中に伝説のポケモン様が引きこもってます」


「こ…これがデオリハウス…?」
「ダンボール…」

「とにかく、ウジウジしてないで外にでなさい!」


デオキシス「な…なんだよぉ…」 
「暗ッ!?」


「キミ達、ボク何か用?」 
「予言によるロータの国に現れた災いから
 救うことのできるポケモンはアナタらしいのよ。
 お願い!チカラを貸してちょうだい!」


デオキシスはゲームボーイをやりはじめた。

「…って人の話し聞けーぇええ!!」

ヒロシはゲームボーイを 虹の彼方へ投げ飛ばした。 

「キ、キサマァーッ!
 引きこもりの唯一の宝物である
 ゲームボーイブロスをよくもォ!!」


キレたデオキシスはフォルムチェンジした。 

「フフ…アタックフォルムだぜ! 
 キサマなんか一撃で倒せるぜコノヤロー!」
 
「その息で悪〜い敵も倒してちょうだいよ! 
 デ・オ・キ・シ・ス・ちゃん☆」
 
「は、はいぃーッ!!」

ミーの怖さに神速で返事をするデオキシスだった。

「じゃ、じゃあまず災いについて調べますので
 しばしお待ちを!!」
 
「早くしないと丸焼きよ!!」
「は、はい!!」
デオキシスはインターネットにアクセスして
ロータの街のライブ中継を表示した。

「これが災い…。
 ん、こっコイツは…まさか!?」
「あれは数週間前…」
デオママ「ちょっとデオ太郎! 
 またゴクリーンが冷蔵庫を丸のみしたわよッ!!もうイヤッ!! 
 ゴクリーンを飼い始めてから我が家の家計は火の車よ!!」 
「ごめんよゴクリーン…、 
 引きこもりのボクじゃママに逆らえないんだ…。 
 今度はウチみたいな中流家庭じゃなくて、 
 外国の女王様にでも拾ってもらえよな」
 
「ゴク〜…」 
「ゴクリーン!!元気でなー!!」 
「ゴクー!ゴクー!!」 
「これってもしかして、ボクがロータに捨ててきた 
 ペットのゴクリーンじゃん!!! 
 うわー!マルノームに進化したんだね!」
 
「オマエのペットかい!」

「オマエが捨てたペットなら 
 責任持って暴走止めろよな!」
 
「言われなくても行くぜ! 
 ウォォォォォ!ゴクリーン!!」
 
「はやっ!」 
 
デオキシスは変身して飛んで行った。 
 
「よし、私たちも追いかけましょ!」 
「フフフ、出番だね!
 さあ虹色の羽根を真珠の上にかざして!」

虹色の羽根をBちゃんの真珠の上にかざすと…。 

ピッ

「ブーッ!
 料金ガ不足シテイマス!!」


「なんでお金が必要なのよ!!」
「きっとこのブタはお金をエネルギーとして
 移動でしているんだよ。…ってことでブルー頼んだよ!」
 
「ちょっと待て!何で私が!!」 
「ボク引きこもりだからお金持って無いし…」 
「私カワイイお子様だからお金持って無いし…」 
「チッ!役に立たない連中だ!
 この騒動が解決したら女王にたんまり請求してやるわ!!」
 

ブルーは嫌々バネブーの真珠に入金しました。 

「ブーッ!モット入レテクダサイ!
 モット・・・って壊れちゃったみたい!」
 
「ほらブルー!!もっと入れるんだ!」 
「私だって、そんなに大金持ってないわよ!」 
ブルーがそう叫ぶと奇妙な笑い声が聞こえてきた。 

「オーッホッホッホッホ・・・」 
「だ、誰!?」 
「お久しぶりですわね、みなさん!」 
「あ、この声は!
 みんなのアイドル、マダム・ジュラ様だぁー!!」
 
「いつからアイドルー!?」 
「何やらお困りの様ですわね。
 助けて差し上げましょう」

「壊れた電器製品を直すにはコレに限りますわ! 
 ルージュラ♪ルージュラ♪
 みんなセレブー♪たあーーーーーっ!
 ペガサスコメット掌底!」
 
「ひでぶぅ!」 

「お金入れてくれるんじゃないのぉ!?」 

「あぁスッキリした…。
 では、私達ハネムーンの途中ですので〜」

 
マダム・ジュラは殴るだけ殴ると去って行った。


「はぁ…、収入は無いけれど、
 この激レア同人誌は手放せないよな、さすがに」
 

「ちょっとアンタ!それ何よ!!」 
金目のものを見逃さないミー。
「えっでもこれはボクのお宝グッズ…」 
「こらぁーヒロシ!!
 高く売れるものがあるんなら初めから提供しなさい!!」
 
「わー!!ミーごめんなさーい!」 
 
結局ロータがどこにあるのかわからず戻ってきたデオキシスが、
ヒロシの同人誌をヤフオクに売りに出した。 
「わーい!けっこう高く売れたなあ。
 これで足りるかな?」
 

「これだけあればいいでしょ?」 

「うん!OKだよ!じゃぁ出発だ!」 

「おーーーー!!!」 

「ヒロシ、凄いことになってら・・・」 

一向は遥かなる霊峰を脱出した。 
「まっててねゴクリーン!
 街の人に悪さしちゃダメだよ!」
 



そのころロータでは、
波導使い達が巨大マルノームを押さえつけていた。 


「まずい…、私たちの波導パワーはもう限界に近い…」
 

「クッ…!ヒロシ君たちはまだなのか…!」 
「もう少しの辛抱だ!ガンバレ!!」 
「ハッ!みなさん!!空を見て!!」 
4人が見上げると、空のかなたからヒロシ達が飛んできた。

「見えたわ!巨大マルノームよ!!
 女王様達もいる!!」
 
「ゴクリーン!!やっぱりゴクリーンなんだね!!」 

デオキシスはゴクリーンに接近しようとした。

すると、マルノームの頭のてっぺんが開き…。 
「ミサイル発射!!」

「だぁーーーーッ!?何コレ!?」 

「うわーーーーっ!!
 ミサイルがこっちに飛んで来るよーーッ!!」
 

「ムッ!いかん!
 あのままではヒロシ君達が!」
 
アーロンは一時戦線を離脱し、杖を頭上にかざした。 
 
「リボーン!!ルカリオー!!!」 
杖が輝き始め、光の中からルカリオが現れた。 
 
「ルカリオ!あの飛行物体を破壊するのだ!」 
「了解しました、アーロン様!」 
「ハァッ!波導無我奥義!鋼のムーンサルトボレー!」 
「スゲー!ミサイルはね返した!かっけー!」 
「ごむむー!!」
開いたゴクリーンの小窓からは城が飛び出してきました。 
「って、ゲェー!何かすんごいの出て来たぁー!」
「あれば壊された後、丸のみにされたオルドラン城!」 
「なんで壊された城が元通りになって出てくるのよ!?
 本当にどうなってるのアイツの体!?」
 
「アイツはなんでも丸のみするけど食物以外は消化はできない。
 そのままの形だったり、再構築したりした後、
 ああやって頭から排出するんだ!!」

「頭から!?」
「ゴクリーンを止めなくちゃ!!」
「ゴクリーン!ボクだよ!デオ太郎だ!」 
「エェー!ご主人様!?」 
「暴れるのはやめるんだ!! 住民に迷惑がかかるだろ!」 
「だ、だって〜、ご主人が今度は 
 外国の女王様に飼ってもらえって言ったから…」
 
「え!?…まさか、それでこんなことを…!?」 
「うん、ロータの国まで来て女王様に挨拶しようとしたんだけど、 
 お城は壊れちゃうし女王様はヒステリーに波導弾投げてくるし…、 
 本当はボク誰も傷つけたくないんだYO!」
 
「そ…そうだったんだ… 
 主人の言いつけどおりに動いてただけなんだね!」
 
「やっぱりオマエのせいじゃねえかよ!」
デオキシスの説得でゴクリーンと女王達の衝突は収まった。
「ふう〜…、そういうワケで女王様、 
 ボクのかわりにゴクリーンを飼ってもらえないでしょうか?」
 
「あんな巨大胃袋、国家予算でも飼えませんよ!」
「…いや、方法はあります。ゴクリーンを使って、 
 一粒で10日は満腹になるという伝説のポロック 
 ハルカデリシャスを精製するのです!!」
 
「ハルカデリシャス!?」 
「見たところゴクリーンは胃の中で蓄えたものをブレンドする 
 マゼルン機能がそなわっているようだ。レシピ通りに
 材料をぶち込めば、 ハルカデリシャスを作ることができる!!」
 
「で、そのレシピとは…!?」
「えーっと、まずは波導ポケモンの短パンがひとつ…」 
「えっ!?」

「わ、私の短パンですか…!?」 
「さっさとお渡し!!
 波導ポケモンはアンタしかいないじゃないのっ!!」
 
「いや〜!」
ルカリオは短パンを脱がされた。 
「あと…、次の材料はシブイ老人の杖だ!!」 
「シブイ老人の杖って…
 ま、まさかフロンティア団のじじぃの杖ーーーッ!?」
 


「フフ…話は聞かせてもらったぞ!」 
「うわっ!
 イメージだと思ったら本人でしたか!?」


「さあ受け取れ少年!」 
「よし!アーロンさん、次は?」 

「最後にピカチュウのシッポが必要だな」 
「ピ、ピカチュウのシッポ!?
 …ピカチュウならボクのレオンがいるけど、
 さすがにシッポを引っこ抜くなんて残酷な事できないな…」
 
「よし!レオンのシッポを抜くことに決定ね!」 
「えぇーーー!?ボクのレオンがーーッ!!
 それだけはカンベンしてくれー!」

「安心しなさいヒロシ君!
 シッポならお城にあります!」
 
「え!?どういう事ですか!?」 
ヒロシは言葉で言い表せないほど嬉しそうに言った。 

「お正月に親戚と遊んだ
 『みつけてピカチュウしっぽでバンバン!』が
 私の部屋に出しっぱなしのハズです!
 あのシッポを代用してはどうでしょうか!?」
 
「うむ、たぶん許容範囲だろう」  
「よっしゃ、そうと決まればレッツラゴーだ!!」 

一向がオルドラン城の女王の部屋へ向うと…。

「なんかちっこいのが楽しそうに遊んでる!?」 
「ワーイ!ワーイ!
 しっぽでバンバンは楽しいなぁ!!」


「おいキミ達!
 そのオモチャをボク達に渡してくれないか?」

「こんな楽しいものオマエらなんかにやるもんか〜」 
「でもいっしょに遊んでくれるなら考えてもいいかも〜」
 

ブルーはしっぽでバンバンしてあげた。 
「ごめんなさい!ごめんなさい!!
 ボク達、調子に乗ってましたっ!」
 


「…とにかく、
 これでシッポも手に入れたぞ!」
 
「この三つのレアアイテムをまとめてぶち込めば、 
 ハルカデリシャスが出来上がるはずだ!」
 


「コレをぶち込めばいいんだね!
 よぅし、ゴクリーン!ごはんだぞー!」

「私の短パアァァァァァーーーーン!!!」

「…ようし、後はブレンドされるのを待つだけだね!」
「いや、このままではハルカデリシャスは完成しない。 
 ヒロシ!デオキシス!たぐいまれな引きこもり波導を持つ
 二人の波導パワーが必要なんだ!」
 
「ボ…ボク!?」 
「そう、キミ達二人もマルノームの体内に入り 
 体内でアイテムのブレンドが始まったときに、
 引きこもりだけが持つ負の感情、
 『内にこもる波導』をぶつけて材料を圧縮するのだ! 
 そうする事によって、 
 初めてハルカデリシャスは完成する!!」
 
「なるほど!ラブカスにプロポーズしたり、 
 変な本出してフロンティア団足止めするだけが
 伝説の勇者の役目じゃないってわけね!」
 

「これは生半可な引きこもりがやっても失敗するだけだ… 
 失敗したとき命の保障はできない」

「短パン…私の短パン…」

「ええい!うるさい犬ちくしょうね!!
 これでも着ておとなしくしなさい!!」
 
ブルーは手元にあった物をルカリオに被せた。 
 
「それで少し我慢してなさ・・・ ハッ!?」 
 
ブルーが被せたのはメイド服だった。 
 
「なっ、なんだこのフリフリの服は・・・!?」 
「・・・キャー!萌え〜!!」
 

「でもボクは勇者なんて自覚無いし…」 
「あームリムリ!かんべんしてくれよー」 
「萌えちゃうわよルカリオッ!」 
ブルーはルカリオの写真を撮っていた。 

「さっさと役目を果たしてくれよ勇者さん達!」 
「ボクらも死にたくないんスよー」
 

「じゃあキミ達は先に中に入っていたまえー♪」 
「あれ〜!ボクらも戦うワケー!?」 
アーロンはプラマイをゴクリーンの中に放り込んだ。 

「ヒロシ!デオキシス!
 アナタ達、この世界とゴクリーンを助けたくないの!?
 しっかりなさいこの軟弱者!」
 
「!」
「・・・わかったよ。ボク、この世界を救ってみせる!」 
「そうだ…、ボクがゴクリーンを救うんだ!
 行こうぜヒロシ!」 



「二人ともしっかりね!」

ヒロシ達が体内に入り、奥へと進んでいくと…

「ん?何だろうあの音は… 
 ってうわーッ!!!」



プラスルとマイナンが大事な材料で遊んでいた。 

「こんな大事な時に大事な物で遊ぶなーッ!!」 
「わーー!!
 ごめんなさい!ごめんなさい!!
 もうしませんから!!」
 

その時…
「な、なんだ!?」

「これは一体!?」
「ゴクリーンの体内でブレンドが始まったんだ!」



「材料が光っている…
 今こそボク達の内にこもる波導を使うときだ!」
 
「ああ!」


二人は内にこもる波導を繰り出した。


「うぉぉぉぉぉ!!
 ゲームは1日10時間だァァァ!」
 
「なんの!!
 オレなんかPC一日24時間だァァ!」
 

まわりの気圧はどんどん高くなっていった。 
「オレのセーブデータを見ろヒロシー!!WRYYYYY!!」 
「なっ!?プレイ時間999時間だと!?
 コイツ…イカれてるのか!?」
 
「フフフ…オマエは今までに捕った
 ポケモンの数を覚えているか…!?」
 
「なんの…ボクはあの有名サイトの管理人だったのだ!」 
「何!?毎日あの数の利用者を相手にしてるのか!?
 くそっ負けないぞ!」
 
「うわわわ気を抜いたら吸い込まれちゃうよぅ!」 
「もちつけ!おまいらもちつけ!」 
「こんなときマターリしてられるかゴルァ!!」
 
二人の発する波導の中で
プラスルとマイナンもわずかに内にこもる波導を発していた。
そして… 


ゴクリーンは緑色の光に包まれ、
ハルカデリシャスがとび出してきた。 

「やったわ!成功よ!!」
「おおっ、パックで出てくるとは予想外!」
「これだけあれば安心だな!!」

「あら!?
 ハルカデリシャスが上にあがっていくわ…」
 

「なんだあの気球は!」 
「オマエ達はあの時の!」
「フロンティア団!!」


「フフ、お久しぶりね!」
「ハルカデリシャスはオレ達がいただいていくぜ!」
「まんまと利用させてもらったぞい!」


「敵だったウコンが素直に杖を渡したと思ったら…
 こういう事だったのね!!」
 

「ハルカデリシャスはヤフオクで一粒20万の値がつく 
 激レアアイテムなのよ!!」
 
「コイツでひと儲けすれば 
 フロンティア団再結成も夢ではないぞ!」
 

「た、大変です女王様! 
 このままではせっかく作ったハルカデリシャスが 
 ヤフオクに出品されてしまいます!」
 
 
「まかせてください。ラブカス、発射!!」

「うわ―――っ!!
 この気球、落ちやがってるぜ!!」
 
 
「ちょっ・・・ウコン!
 あんた、ネットしてるヒマがあるなら
 この気球を何とかしてよ!!」
 
 
「♪これでハルカデリシャスをヤフオクに・・・
 ブツブツ・・・」
 
 
ウコンは気球が落ちていると言う
危険な状況でもお構い無しにヤフオクに夢中になっていた。 

「ギャーーーーッ!!」


「まったく、
 私達を出しぬこうなんて100万光年速いのよ!」

「く、くやし〜〜!」

「!!見て!ゴクリーンの口が開いてるわ!」
「勇者達のお帰りだ…」
「ヒロシーーー!」


「…って、
 社会人になってるーーーーッ!!」

「そうか!彼らは内にこもる波導を
 全て放出した事により、引きこもり根性が抜け
 社会というリアルな冒険に胸をおどらせる
 フレッシュマンに生まれ変わったのだ!」

「んなアホな…」

こうしてヒロシ達は引きこもりをやめ、
世界に平和がおとずれた。



そしてヒロシとブルーは、
中学生日記の世界へ帰って行った。

次の日…。

「いってきま〜す!」

「おはようブルー!!」
「おはようヒロシ」
「久々の学校かぁ、緊張するなぁ…」

「だいじょうぶよ。
 世界を救った今のヒロシなら、きっとうまくやれるわ」

「…ああ、そうだな!」
こうしてヒロシの引きこもりは終わった。


ヒッキーヒロシ
STAFF LIST(順不同)
アクルさん・あかなぎさん・かにさん・由衣さん・琥珀さん・さくたけさん・夢羽さん・セノさん・隼さん・Maxさん・かなさん・
悠さん・柚也来夢さん・ウィッシュさん・朱吏さん・ハルさん・プリンス マッシュさん・岳爺さん・
レニーさん・桜さん・ベルザブルさん・菜打さん・シェロさん・ふくだふくおさん・瑞さん・夏桜紅葉さん・
低真さん・にんてんはむすたぁさん・カアルさん・HARTさん・セノさん・チャモさん・龍流さん・マヤさん・マフィンさん・
ドルチェさん・RUIさん・メガネウサギさん・わらしべさん・ミツキさん・ヒロさん・ヘイムダルさん・初心者さん・
バーガーさん・太一さん・すばめーずさん・A・Tさん・チャイニーズさん・ナットナットさん・神楽さん
ご参加ありがとうございました。




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