蹴球探訪
英に逸材16歳「夢は日本のフル代表」
サイ・ゴダード(3月18日)
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【大相撲】阿夢露が1敗をキープ 幕内初勝ち越し行きま〜す2015年5月16日 紙面から
◇夏場所6日目(15日・両国国技館) 全勝が消え、1敗に2横綱、照ノ富士ら9人が並んだ。そんな中、前頭16枚目の31歳、阿夢露(あむうる)=阿武松=も1敗をキープ。ロシア出身の幕内最軽量力士が、土俵をわかせている。横綱白鵬は小結栃煌山を上手投げで退けて5勝目を挙げ、横綱在位中の勝利数を単独史上2位の626勝に伸ばした。横綱日馬富士も徳勝龍を寄り切って1敗を堅守した。3大関も安泰だった。 6日目で全勝力士がいなくなったのは2010年の九州場所以来。1敗力士が9人となった大混戦。幕内で体重が一番軽くて、番付も一番下にいる阿夢露がそこに名を連ねる。 「下から下から。前に前に。引いたらバランスが崩れるから、下から前に、前に」。幕下のときに左膝の、新十両のときに右膝の前十字靱帯(じんたい)を負傷した経験がある。十両から東序二段44枚目まで番付が落下した。そこから2年以上かけてはい上がってきた。132キロの軽量ながら、前に出る相撲が信条だ。 「うまくないので」というカラオケでは、今もアニメ・一休さんのテーマソングを歌うが、一休さんよりも「好き」なのが相撲。治療が終わって午後10時には寝て午前6時に起床する。自由な時間には「どんな相手なのか。変化はあるか。どう攻めるか」と、映像を見て研究する。 来日前はボクシングをしていた。「お父さんも太らない。入門したときは85キロくらい。140キロほしい」。体重を増やすため、稽古後と夜のちゃんこだけではなく、午後3時と夜食を加えた一日4食を心がける。「夜食はひとりでチャーハンとかうどんを作ります。プロテインを飲んだり。しゃぶしゃぶも。ひとりしゃぶしゃぶは寂しいですけど」と言いながら笑みを浮かべる。 人口約5万人のロシア連邦沿海州レソザボズク市出身。帰国したのは8年前と3年前。「場所後に帰りたいですね」という。しこ名がガンダムの主人公「アムロ」に似ている。「『アムロ、行きまーす』って(冗談を)言われることもある。そのときは行きまーすって答えます」と笑わせる。 しこ名は2005年に亡くなった作詞家の中山大三郎さんが考えてくれた。「かっこいいです。ロシアから夢を持って阿武松部屋へ来た」。そう言って、ホワイトベースではなく阿武松部屋へと電車で帰っていった阿夢露。まだ勝ち越したことのない幕内で勝ち越して、今度はロシアで待つ家族に夢を届けたい。 (岸本隆) PR情報
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