名大生再逮捕:「親のカードで薬購入」 父、警察に相談
毎日新聞 2015年05月16日 07時00分(最終更新 05月16日 12時07分)
同級生ら2人に劇薬タリウムを飲ませたとして15日、殺人未遂容疑で再逮捕された名古屋大の女子学生(19)の父親が事件直前、宮城県内の警察署に「娘が親のクレジットカードで変な薬を買っている」などと相談していたことが捜査関係者への取材で分かった。この後、同級生は体調を崩し、別の警察署に被害届を出したが、両署で情報が共有されていなかった。
捜査関係者などによると、女子学生の父は2012年5月中旬、当時高校2年だった女子学生を連れて警察署を訪問。複数の薬びんを持参し、親のカードで勝手に薬を買っていることや非行についての相談をした。女子学生は署員に「調合して実験するため」などと説明。署員は危険な取り扱いをしないよう指導したという。
愛知、宮城両県警合同捜査本部によると、中学の同級生の女性(19)は5月27日ごろに、高校の同級生の男性(19)は同28日ごろから6月上旬にかけて、女子学生にタリウムを飲まされたとされる。男性は体調を崩して入院。検査で薬物中毒と判明し、13年2月に別の署に被害届を出した。
被害届を受けた署は、高校の教員らに事情を聴いたり、校内の薬品を調べたりしたが、同じクラスにいた女子学生に事情聴取などはしなかった。一部の高校関係者は、女子学生の父が警察に相談していることを把握していたが、男性の薬物中毒と関連づけていなかったという。
捜査関係者によると、女子学生が親のカードで買ったとされる薬の中にタリウムは入っていなかった。ただ、女子学生が薬物に強い関心を示していたことが判明していたのに、関係者の間で情報は共有されなかった。
宮城県警幹部は「当時の相談対応については保護者も納得し、娘への監督を約束していた。当時はできる限りの対応をした」と話している。【大野友嘉子、本橋敦子】