安保法案:審議日程持ち越し 野党「時限ありき」
毎日新聞 2015年05月15日 21時17分(最終更新 05月15日 21時54分)
政府は15日、集団的自衛権の行使容認を含む安全保障関連法案を国会に提出した。与党は19日に関連法案審議のための特別委員会を設置し、21日に審議入りするよう提案しているが、民主党などは、時間をかけて徹底的に審議を尽くすよう求め反発。日程調整は来週に持ち越された。
15日開かれた与野党国対委員長会談で、自民党の佐藤勉国対委員長は「慎重審議をするという意思だ」と特別委設置に協力を要請した。これに対し民主党の高木義明国対委員長は「10本の改正案を1本に束ねる(平和安全法制整備法案は)極めて乱暴だ」と再提出を要求し、早期の審議入りを拒否。自民党が衆院での審議時間を「80時間程度」と表明したことにも「期限ありきという姿勢は受けられない」と反発した。その後の議院運営委員会理事会では、与党が委員数45人の「我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会」(略称・平和安全特別委)を21日に設置することを正式に提案。野党は委員数を50人として少数会派にも配慮をするよう求め協議は決裂した。与党は野党に配慮し審議入りは26日とする方向で、6月24日までの会期は8月まで延長する方針だ。【水脇友輔】