本土復帰43年:基地のない沖縄を…平和行進始まる
毎日新聞 2015年05月15日 11時15分(最終更新 05月15日 16時38分)
1972年5月15日の沖縄の本土復帰を記念して平和を願いながら歩く「5・15平和行進」が15日、沖縄本島で始まった。日米両政府が米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設先と決めた名護市辺野古に隣接する瀬嵩(せだけ)海岸で出発式があり、労組関係者ら参加者約1200人(実行委発表)が「基地のない平和な沖縄をつくろう」と声を上げた。
平和行進は今年で38回目。出発式では福元勇司・副実行委員長が「昨日、国の方向性を180度変える安保法制が閣議決定された。民意無視の安保法整備を許してはいけない。沖縄は知事を先頭にぶれずに基地建設を止めていく」と訴えた。式終了後、辺野古に向けて歩いた。
昨秋の知事選で初当選した翁長雄志(おなが・たけし)知事は「あらゆる手法を用いて辺野古に新基地は造らせない」と移設阻止を強調。復帰から43年、そして住民が巻き込まれた地上戦が展開された沖縄戦からは70年となる沖縄では、過重な基地負担に反発する声がこれまでになく高まっている。
平和行進最終日の16日は普天間周辺を歩き、17日には辺野古移設に反対する3万人規模の県民大会が那覇市である。【川上珠実、佐藤敬一】