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身近であったゴーン・ガールみたいなお話

昔々あるところに何の変哲もない夫婦がおりましたとさ。
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  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 12:48:53
    最近、身近なところで「ゴーン・ガールみたいな出来事も案外遠い世界の話じゃないんだな」と思わされるひどい出来事があったので、ちょっと愚痴りますね。私のよく知ってるある夫婦に起こった出来事。「それ書いていいのか」とかは気にしなくていいです。私が特に親しいのは旦那の方なんで旦那視点。
  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 12:49:14
    せっかくなのでちょっと物語風に書いていますし、正直私も「現実にしてはドラマチックすぎる」と思っていますが、内容に関しては一切脚色などは行っていません。書いたらマズそうな部分を適宜伏せているだけです。
  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 12:49:25
    まず夫婦がどんな感じだったか。旦那は、少なくとも私は愛妻家だったと思っています。稼ぎはそこそこいいし、煙草も風俗も賭博も浮気も無縁。まぁ極端に趣味人だったり片づけのできない人だったりちょっと酒飲み過ぎだったりで無問題ではなかったですが、嫁さんにはとにかく甘い人だったはず。
  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 12:49:47
    嫁さんは、これも私の印象ですが、ちゃんとした職業歴がないせいか、ちょっと浮世離れしたゆるふわな人。過去にちょっとメンタルな問題を抱えていたところで今の旦那が「じゃあ俺が面倒見るわ」と専業主婦になり、リハビリを兼ねてある趣味に没頭するのを許されていました。なお子供はいません。
  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 12:50:02
    んで、そんな2人が少なくとも外見は仲良く過ごしてたんで、私も「ああ、このまま同じような感じでいくんだろうなー」と思っていたんですが、3年ほど前から水面下で異変が起こり始めます。
  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 12:50:14
    嫁さんは没頭してた趣味の世界でそれなりに実力をつけて、外に出ることが多くなります。mixiやFacebookで趣味関係の友人が増え、海外在住の実力派との繋がりもでき、旦那に話す内容もほぼ全てが趣味関係のことになっていったんですね。
  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 12:50:36
    一方の旦那は、嫁さんの趣味に協力的ではあるものの、本人の好みとはズレるので、深い内容を話すことはできません。「まぁ楽しんでるようだし元気になってよかった」と思いつつ、付き合いで嫁さんの趣味イベントに参加したりしてましたが、やがて「無理させたら悪いし」と誘われなくなってきます。
  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 12:50:49
    それが3年くらい前。正直、ここで「何かおかしい」って気付けばよかったんですよ。でもこの旦那も興味のないことにはとことん興味を持たないタイプで、「まぁ俺は仕事もあるし、好きに楽しんでたらいいよアハハハ」と流しちゃったんですね。
  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 12:51:03
    んで、嫁さんの態度はさらに奇妙な方向になっていきます。「（趣味を）海外でも挑戦してみたい。いつか飛び出していくことになると思うけど許してね」と突発的に言い出したり、趣味仲間とつるんで朝まで出歩くことが多くなったり。さすがにこの辺から鈍い旦那も嫁さんを諌め始めます。
  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 12:51:20
    んで、決定的に夫婦関係が妙なことになったのが2012年の4月。嫁さんがそろそろ35歳ということで、旦那は子供を作るかどうかの岐路に立っていると感じていました。でも嫁さんは趣味が大切で、「嫌だ」とは明言しないものの、何となく嫌そうにしています。
  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 12:51:37
    んである日、旦那が酔っぱらった状態で夜の営みに励んだ結果、思いっきり避妊に失敗するわけです。旦那も「実際に子供が出来ちゃえば、この夫婦も再生できるかも」と思ってた部分が無くもなかったようですが、まぁ基本的には単なる避妊失敗です。中出し事故です。
  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 12:51:54
    で、旦那の思惑は大外れで、この事故に嫁さん大パニック。結局翌日産婦人科に行って緊急避妊薬を使用することになり、妊娠には至りませんでした。そしてこれを切っ掛けに、旦那は寝床を追われ、数ヶ月の間居間のソファで寝ることになります。セックスレス夫婦爆誕です。
  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 12:52:21
    んで、その事故に関してはまぁ純然たる事故として決着したんですが、夜の営みがないのって思いのほか夫婦関係に亀裂を入れるようで、ここからさらに目に見えて嫁さんの態度が悪化してきます。ことあるごとに暴言が飛び出すようになったりもします。
  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 12:52:46
    で、時は流れて2014年の年末。もう夫婦はマイルドな家庭内別居状態となり、嫁さんから旦那に対し「パートナーとしては終わった」「彼女でも作れ」「男性として見ていない」といった発言が出てきたあたりで、旦那も「この夫婦は終わりだ」と感じて離婚を持ちかけます。しかし嫁さんはこれを拒否。
  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 12:53:05
    まぁ確かに、嫁さん的には「昔から自分にあまり強く出ない旦那だし、飼い殺しにしておけばちゃんと金を稼いでくる」という状況なわけで、離婚に応じるメリットはないです。そのようなやり取りが何度か行われた末、旦那は水面下である行動に出ます。嫁さんの素行調査、というか要するに浮気調査です。
  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 12:53:17
    浮気調査は基本的に興信所の探偵による尾行調査になるのですが、専門的な技術職なので結構お金がかかります。なので、まずはジャブのように嫁の趣味外出や、趣味関係の習い事での外出を追跡しますが、2014年12月に行った最初の数回はほぼ空振りで終わります。
  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 12:53:30
    流れが変わったのは2015年1月3日の調査。この日、嫁さんは女友達の家に泊まりで遊びに行くと言って出たのですが、行った先はシティホテル。しかし浮気らしい現場は捉えられず、どうやら「気晴らしでホテルに泊まっただけ」だったらしいということになります。
  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 12:53:41
    問題は、この翌日に旦那が何も知らない振りして「Aちゃん（女友達）の家はどうだった？」と嫁さんに振ったところ、一切の澱みなく具体的なエピソードをまじえた作り話で「Aちゃんの家で起こったこと」を語ったんですね。ここで旦那は確信します。「こいつ、日常的に嘘をついてる」と。
  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 12:54:01
    しかし、そう確信して調査を増やすものの、1月から2月上旬にかけて何度も空振りが続き、調査費用が60万まで膨れ上がります。なお、この時点ではまだ浮気相手の像は固まっておらず、嫁さんの追跡だけが手掛かりでした。そして旦那も外出中の電話音声などを拾うため、録音機を自宅に仕掛けます。
  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 12:54:14
    しかしこの録音に何かが引っかかる可能性は低い上、確認にすごい時間がかかるので、最初の数回分を確認した後は確認が滞ってしまってたんですね。実は未確認の分にすごいのが録れてたのですが、気付くのは少し後になります。
  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 12:55:06
    そして、探偵さんへの依頼とは別に、前々から嫁さんにあまりいい印象を持ってなかった旦那の関係者が、ブログ記事やSNS投稿から独自に人脈を洗っていたのですが、そこから「ちょっと最近不自然なほどに嫁さんと仲がいい男性」が浮上します。嫁さんの趣味関係の人脈で、米国で活躍してる結構な大物。
  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 13:50:32
    ここで旦那は「鍵は嫁のSNSにある」と確信し、自宅のネットワーク管理者としての強権を発動し、嫁パソコンのロックを強制解除。mixiやFacebookでやり取りされたメッセージの過去ログを取得します。
  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 12:55:48
    そしてまず、最近一番よく使っていると思われたFacebookのメッセージ履歴を確認したところ、いきなりその米国在住男性（N氏とします）とのラブラブなやり取りが目に入ります。そしてどうやらN氏は今まさに札幌に来て活動している、とのこと。まさに「時は来た」という状況。
  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 12:56:03
    そしてまた探偵さんの出番。このチャンスを生かすべく、探偵さんによる嫁さん尾行を連日突っ込むと、旦那が留守の時に自宅にまでN氏が上がり込んでいたり、連日出掛けては札幌市内でデートしてたり、面白いように引っかかります。ただ、証拠として重要な「お泊まり」だけは押さえることができません。
  • Philip K. Anzug @PKAnzug 2015-03-30 12:56:44
    そして「N氏が自宅に上がった」というのを聞いて、旦那は密かにほくそ笑みます。なぜかというと、その日は自宅に録音機をセットして出ていたから。しかし自宅に帰って見てみると、なんとその日に限って録音に失敗していたんですね。落胆する旦那氏。未練がましく過去録音を漁る旦那氏。

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