STAP問題:ES細胞の窃盗容疑で告発受理 兵庫県警
毎日新聞 2015年05月15日 21時38分(最終更新 05月15日 22時38分)
STAP細胞論文問題で、論文の共著者である若山照彦・山梨大教授(当時、理化学研究所チームリーダー)の研究室からES細胞(胚性幹細胞)が盗まれたとして、理研OBの男性が容疑者不詳で窃盗容疑の告発状を提出し、兵庫県警が受理したことが15日、明らかになった。県警は小保方(おぼかた)晴子・元理研研究員(31)ら関係者から事情を聴くことも検討する。
県警によると、受理は14日付。横浜市の理研研究所で上級研究員だった男性(60)が今年1月に告発状を提出していた。
告発内容は、理研発生・再生科学総合研究センター(現・多細胞システム形成研究センター)=神戸市中央区=にあった若山教授の研究室から何者かがES細胞を持ち出したとしている。
論文は昨年7月に撤回され、理研の調査委員会が同年12月、「STAP細胞はES細胞が混入したもの」とする最終調査報告書を発表した。ただ、混入させた人物や意図は特定できなかった。小保方氏は同月に退職したが、理研の懲戒委員会は今年2月、「懲戒解雇相当」と判断した。
小保方氏の代理人を務める三木秀夫弁護士は「詳細は分からないが、特にコメントするようなことはない。小保方氏に関しては疑義を受けるような点はない」とコメントした。【矢澤秀範、畠山哲郎】