韓国政府が旧日本軍の慰安婦関連史料を永久保存し、ユネスコの世界遺産登録を目指しているという。だが、そこに自国による「韓国軍慰安婦」の史料は含まれない。ならば、歴史の闇に埋もれる前にここで公開しよう。
韓国軍が女性をどのように扱ってきたかという歴史的記録の数々を、在韓ジャーナリストの藤原修平氏が明らかにする。
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朝日新聞が「吉田証言」(文筆家・吉田清治氏の「日本軍が朝鮮人女性を連行し慰安婦にした」という証言)の誤報を認めた昨年8月以降、強制連行のカードを失った韓国政府は、慰安婦の“人権蹂躙”を訴える戦術に舵を切った。日本政府から謝罪と賠償をもぎ取るための材料だった「強制性」の根拠が揺らいでいるからだ。
人権蹂躙は、韓国が慰安婦問題で日本を非難するうえでの基盤となっている。これをクローズアップし国際社会からの同調を得て、自国に有利な国際世論を形成しようという算段だ。その一方で、「正しい歴史認識」が口癖の韓国政府は、自国が主導したもう一つの慰安婦の存在をひた隠しにしてきた。
韓国軍慰安婦の存在が初めて韓国メディアで報じられたのは2002年2月。慶南大学の金貴玉・客員教授(現・漢城大学教授)が「朝鮮戦争中に韓国軍慰安婦がいた」という調査報告を、立命館大学の国際会議席上で発表したのである。このことは『朝鮮日報』をはじめとする韓国の主要メディアで大きく報じられ、韓国社会に衝撃を与えた。