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 環太平洋経済連携協定(TPP)が締結されれば、国民生活の広範囲に深刻な影響が出て生存権などが侵害されるとして、原中勝征・元日本医師会会長や山本太郎参院議員らが15日、国を相手に、TPP交渉の差し止めや憲法違反であることの確認を求める訴訟を東京地裁に起こした。

 2人のほか、7人の国会議員、医師、農業、酪農、消費者団体の関係者ら1千人以上が原告に加わり、元農林水産相の山田正彦弁護士らが代理人を務める。

 訴状で原告側は、TPPは「食糧の安定供給や安全、農業や酪農従事者の生活を脅かす」と主張。また、内容が公開されないまま交渉が進んでいることも「知る権利を侵害し、違憲だ」と訴えている。

 提訴後に東京都内で会見した山本議員は「国の方向性を決める国会議員さえ交渉の中身がわからない。とめるには司法の力を借りるしかない」と話した。