ガリレオ #01−1 2015.05.15


取材を続けてください。
気をつけて帰ってきてくださいね。
ありがとうございました。
(唱える声)
(信者)ああー。
(信者)ありがとうございました。
(信者)ありがとうございました。
(連崎)さて今日はみんなにとても残念なことを伝えなければならない。
(連崎)この中に裏切り者がいるんです。
(真島)裏切り者?
(守屋)教祖!記者さん。
すいませんね。
せっかく取材に来てくださったのに。
(奈美)いいえ。
(連崎)でもクアイの会というこの教団のことを知っていただくためにはむしろいい機会かもしれません。
人間の心から邪念を消し去るのは簡単なことではない。
しかしそういう人間の業に私たちは真正面から向き合わなければならない。
中上君。
私の前へ。
(中上)えっ?教祖。
私は裏切りなど。
(連崎)来なさい。
私は全て知ってるよ。
君がやったことを。
それは君の心の中に邪悪なものが潜んでるからだ。
(中上)違います。
教祖。
(連崎)目を閉じ手を合わせなさい。
(シャッター音)君の心を浄化させる。
(中上)私は何も。
(真島)中上!
(守屋)教祖に従え!違うんです。
本当に。
(唱える声)
(中上)ああー。
うっ。
教祖。
(奈美)嘘でしょ?
(中上)教祖。
(シャッター音)
(中上)お許しください!教祖!
(中上の苦しむ声)
(シャッター音)
(中上の苦しむ声)
(シャッター音)
(ガラスの割れる音)
(一同)ああ!?
(シャッター音)
(薫)ご苦労さま。
(警察官)お疲れさまです。

(太田川)内海さん。
(薫)あっ。
お疲れさま。
(太田川)お疲れさまです。
あっ。
こっちです。
(薫)はい。
お疲れさまです。
(薫)ああ。
あそこを突き破って?
(太田川)飛び降りたって言ってます。
(薫)クアイの会。
(太田川)いわゆる新興宗教団体ってやつですね。
(鑑識)ありがとうございました。
(薫)あれが週刊誌の記者?
(太田川)とカメラマンです。
何かたまたま取材で来てたって。
(薫)すみません。
貝塚北署の内海といいます。
お二人は中上さんが転落したところを目撃されたんですよね?
(奈美)はい。
(薫)あの人たちは中上さんが自分からガラスを突き破って飛び降りたって言ってますけど。
(奈美)私たちもこの目で見ました。
(田中)写真も。
(薫)自殺?・
(連崎)違います。
中上君を殺したのは私です。
(薫)えっ?
(間宮)6年前か。
草薙君がここから本庁へ移ったのは。
(草薙)ええ。
内海と入れ替わりで。
(間宮)で今度は内海君が出てく番か。
(草薙)あいつにとってはスキルアップのための異動です。

(署員)お待たせしました。
(間宮)ご苦労さん。
(間宮)で内海君の代わりに来んのが?ああ。
うちの新人です。
(美砂)ご苦労さま。
(草薙)まあ優秀は優秀なんですがまだ実績は何もなくて。
(間宮)新人なら仕方ないだろ。
(草薙)ただあの。
性格に少々問題が。
(美砂)4階お願いします。
(草薙)帝都大学の卒業生にありがちなまあ相当な自信家で。
(間宮)実績もないのに?おい。
お前1分遅刻だぞ。
(美砂)草薙さん。
(草薙)お前を紹介するためにわざわざ来てやったんだぞ。
(美砂)ありがとうございます。
期待の星っていうわけですね私は。
あっ。
こういうやつです。
(美砂)本日付で本庁より貝塚北署に配属されました岸谷美砂です。
(間宮)係長の間宮だ。
君には内海薫君の後任として事件捜査を引き継いでもらうよ。
(美砂)はい。
よろしくお願いします。
内海さんはどちらに?
(草薙)ああ。
取り調べ中だ。
宗教団体の教祖が自首してきたんだと。
念力で信者を殺してしまったって。
念力?念力ではなく念です。
(薫)念?念力はうさんくさいでしょ?言葉として。
(薫)はあ。
(太田川)じゅうぶんうさんくさいよ。
あれが教祖?
(太田川)はい。
名前は?
(太田川)連崎至光です。
しこう?至る光と書いて。
本名じゃないんでしょ?ああ。
えー。
本名は石本一雄。
フッ。
普通じゃん。
(薫)信者の方の証言では中上さんは教団のお金を使い込んでいたと?そのことで中上さんを責めたんですか?私は彼の心の汚れを送念で浄化しようとしたんです。
そうねん?
(連崎)念を送ると書きます。
はっ?
(連崎)送念は本来は穏やかなものです。
送念を受けた者は幸福感に満たされ心が浄化される。
(薫)心が浄化される。
しかしあのとき私はつい感情的になってしまった。
古参信者に裏切られたという悲しみで。
感情的というのは?念に力を込め過ぎたんです。
彼は私のパワーに耐え切れず窓から身を投げてしまった。
何言ってんだか。
訳分かりませんね。
連崎さん。
今ここで私にやってみてくださいませんか?その送念を。
内海さん。
(薫)お願いします。
目を閉じてください。
何も感じませんけど。
そうでしょうね。
あなたは救いを求めていない。
私を試しているだけです。
ハッ。
そうきましたか。
後任として本庁より参りました岸谷美砂です。
(薫)あなたが?ずいぶん若いのね。
去年入庁しました。
(太田川)えっ?やっぱ俺より年下じゃねえかよ。
さっきの教祖さまなんですがどうされるおつもりですか?
(太田川)何で先輩にタメ口聞くんだ?まさか信じてませんよね?送念なんて。
こっち見ろ。
岸田。
岸谷です。
(薫)どうだろう?
(太田川)えっ?どうだろう?
(薫)連崎のパワーが偽物なら中上さんは自分で飛び降りただけ。
つまり連崎は釈放よ。
釈放?
(真島)お戻りになりました。
(信者たち)教祖おかえりなさい。
おかえりなさい教祖。
(佐代子)あなた。
よかった。
喜ぶ気にはなれない。
中上君を殺してしまったんだぞ。
(佐代子)あなたは何も悪くない。
(守屋)そうですよ。
教祖。
(真島)あれは中上の魂があまりにも汚れてた故に起こってしまった悲劇です。
(信者たち)そうですよ教祖。
そうです。
悪くないです。
教祖。
帰ろう。
クアイの里へ。
(アイザック)死因は脳挫傷。
まあ5階の窓からダイブすれば普通はこうなりますね。
へえー。
この切り傷は?
(アイザック)ガラスを突き破ったときに切ったんですね。
じゃあ死因については特に?
(アイザック)不審な点はありません。
はい。
ありがとうございました。
ただですね眼球が白濁してるんです。
白濁?
(アイザック)はい。
えっ!?
(学生)あっ。
すいません。
こっちこっち。
お願いします。
みんな気楽そうなこと。
卒業して以来ですよ母校に来るのは。
(薫)帝都大卒なんて頭いいのね。
岸谷さん。
はい。
(薫)「はい」?で誰なんですか?その捜査のアドバイザー。
(薫)現象には必ず理由がある。
その人の口癖よ。
変人物理学者。
変人物理学者?理工学部なんて初めて。
(薫)4年も通ってて?法学部でしたからね私。
理系君とはしゃべったことも。
ここよ。
湯川学?湯川先生?・
(ノック)この人が変人?先生?
(薫)あれ?へえー。
(薫)湯川先生?こんなとこあったんだ。
(薫)先生?何だ?これ。
あれ?
(薫)いるって言ったのに。
へえー。
うん?KEK?何じゃ?こりゃ。
すごい。
(宇野原)モニター変化あった?
(みさき)駄目。
エラー。
冷却の方じゃないの?
(田窪)こっちは正常値ですよ。
(栗林)急いで!時間がもったいないよ。
・はい。
(栗林)おい。
ぼうっと…。
あっ!
(薫)どうも。
助手の栗林さん。
助手?いい年ですよ。
(栗林)何だよ!もう。
大事な実験してんのに。
何で来るの?
(薫)湯川先生は?
(栗林)いませんよ。
(薫)そんなわけないでしょ。
(栗林)先生は忙しいんだよ。
あっ。
あっ。
(湯川)IPL7番の…。
(薫)湯川先生。
湯川先生。
(湯川)内海君。
(栗林)すいません。
今追い出しますから。
(薫)先生にお伝えしたいことが。
(湯川)僕は今実験の準備で忙しい。
(栗林)ほらな。
(薫)3つあります。
(栗林)3つ!?
(薫)どれもとても重要なことです。
(湯川)僕にとって今重要なのはTOPとCalorimeterが正常に作動しロスなく粒子を検出することだ。
はっ?
(薫)聞いてくれるまで私は帰りませんよ。
(栗林)あんたね!助手は黙ってて。
(栗林)えっ?はっ!?はっ?
(薫)1つ目。
私アメリカに1年間研修に行くことになりました。
(栗林)アメリカ!?
(湯川)それはよかった。
(薫)よくありません。
研修先はオクラホマの田舎警察です。
(湯川)オクラホマ。
(薫)そこはポルターガイストだの空からカエルが降ってくるだの訳の分からない事件が頻発するところだそうです。
そういうところには私が適任だと思われたんです。
湯川先生と関わったおかげで私は変な事件専門にされちゃいました。
(湯川)僕のせいにされても困る。
(栗林)先生は好きで捜査に協力してきたわけじゃないんだから。
(薫)2つ目。
そういうわけでこれからはここにいる警部補の岸谷美砂が私の後任として湯川先生担当になります。
(栗林)警部補!?担当!?
(栗林)この小娘が!?
(薫)彼女も湯川先生と同じ帝都大卒ですからきっと気が合うと思いますよ。
内海さん。
(栗林)ちょっと待てよ。
助手は黙っててって言ったでしょ。
(栗林)はあ?湯川先生担当って何ですか?
(栗林)何だよ?お前。
年上に…。
シッ!内海さん。
私は変な事件を任されるんですか?
(薫)もう任されてるじゃない。
えっ?
(薫)3つ目。
先日蒲田の雑居ビル5階の窓から宗教団体の信者が転落して死亡しました。
その教団の教祖が送念で転落させてしまったそうです。
(栗林)そうねん?
(薫)実際教祖はその信者に指一本触れていません。
さらに亡くなった信者の眼球は白濁していたんです。
(湯川)白濁。
UFOで地球にやって来たエイリアンのようでした。
エイリアン?
(栗林)駄目ですよ。
先生。
(薫)興味が湧いてきたでしょ?
(栗林)湧かない湧かない。
湧きませんよ先生。
実験準備続けましょ。
さあ始めるよ!内海さん。
内海さん。
どうして民間人に捜査内容を明かすんです?だいたい送念なんてあり得ないんだから。
あり得ない?きた。
(栗林)はっ!?世の中には常識では考えられないパワー。
いわゆる超能力を持つと自称する人間は数多く存在する。
だがそのほとんど全てはトリック。
つまりいかさまだ。
先生!?しかしごくまれにどんな科学的アプローチを試みても解明できない奇跡を起こす者もいる。
なるほど。
(栗林)湯川先生!バチカンの奇跡調査委員会には累計2,200を超える奇跡的事象。
例えば聖母マリアが現れたりとかそれによって治るはずのない病気が治ったりとかの報告もあり過去20年余りで約400件にそれが事実であるという認定が下されたそうだ。
しかし僕に言わせれば現象には必ず理由がある。
ですよね。
その教祖は今までも送念なる行為を行ってきたのか?何度も。
何度も?それをわれわれ科学者の言葉では何と言いますか?栗林さん。
再現性が高い。
再現性が高い現象は必ず科学的に実証できるはずだ。
つまり?実に面白い。
連崎は大学に行っていません。
受験に失敗して整体の学校に入り気功師になったんです。
その気功がよく効くと評判になって人が集まり5年前クアイの会を作った。
何で気功ができるぐらいで教祖さまになっちゃうんだか。
クアイの会の「クアイ」というのは苦しみの「苦」と愛情の「愛」をつなげた名称で…。
そんなことはどうでもいい。
どうでもいい?連崎なにがしには興味ない。
いやいや。
捜査に協力していただくんだから事件の背景を把握…。
僕は送念とやらの正体が知りたいだけだ。
犯人だの犯行の動機だのを追い掛けるのは君たち警察の仕事だ。
はっ?
(カーナビ)「間もなく高速出口です」最新式のカーナビか。
何なの?この人。
分かりました。
じゃあ送念について基本的な情報をレクチャーします。
連崎が言うには本来送念は気持ちがいいものらしいんです。
でも中上さんのときはパワーを上げ過ぎたって…。
触らないで。
知らない道なんだから。
刑事なら目的地ぐらい頭に入れておくべきだ。
でも送念なんて私は信じません。
きっと連崎が精神的に中上さんを追い詰めて自殺に追い込んだんですよ。
(カーナビ)「この先を右です」右?そこだ。
えっ?ちょっ。
何なの?この道。
ホントに合ってんの?カーナビゲーションシステムの進化は目覚ましい。
もともとGPS機能グローバルポジショニングシステムは軍事目的で開発されたもので…。
黙ってて。
24個ものGPS衛星を使って三角測量の仕組みを用いて現在地を割り出すんだ。
うわうわうわうわうわ。
三角測量とは地図作成に使われるもので使われる計算式の基礎は高校で習う三角関数。
うるさい。
(カーナビ)「目的地をどうぞ」ちょっと。
ピサの斜塔。
はっ!?
(カーナビ)「ピサの斜塔までのルートを検索します」取り消し。
(カーナビ)「元のルートに戻ります」ピサの斜塔とはガリレオ・ガリレイが鉄の玉と木の玉を…。
シャラップ!それ以上しゃべると公務執行妨害で逮捕するわよ。
(カーナビ)「目的地に近づきました」えっ?
(カーナビ)「案内を終了します」えっ?ちょっと待って。
まだ全然何にも。
あっ。
傷。
クアイの里?蒲田支部と同じ造りです。
浄めの間とか言ってましたよねここも。
もっともらしい名前。
連崎至光です。
貝塚北署の岸谷といいます。
帝都大の湯川です。
物理学者さんだそうですね湯川さんは。
はい。
(真島)まだ中上の事故のことを調べてるんですか?連崎さんの送念について湯川先生に解明していただこうと。
つまり…。
あなた方は信じていない。
はい。
信じることから始まるのが宗教なら疑うことから始めるのが科学です。
(連崎)空気清浄機は奇麗な空気を吐き出しますが中のフィルターはどんどん汚れていきますよね。
人間も生きてくうちに心のフィルターに汚れがたまっていく。
それを送念で浄化するんです。
あっ。
送念で?はい。
論理的な説明とは言えませんね。
論理的?とにかく一度私たちに送念を体験させてください。
お願いします。
ちょっと外に出ませんか?
(連崎)私たちがこのクアイの里に移住してきたのは3年前です。
現代文明から離れ人間本来の生活をしようと。
人間本来の生活?
(連崎)食べ物は自分たちで作り自然と共に季節を感じて生きていく。
ああ。
でも未開人のような暮らしをしようというんじゃない。
冷蔵庫や蛍光灯は使っています。
風力。
太陽光発電。
(連崎)必要最小限の電気は自然エネルギーでつくる。
慣れてしまえばそれで事足りるんです。
ぜいたくは必要ない。
テレビも見ない。
コンピューターも使わない。
ストレスがないから私たちはお酒も飲みません。
とても穏やかな暮らしです。
そんなの続くわけない。
どうして?だってそれ…。
(子供たち)ボール。
ボール。
どうしたの?こんにちは。
子供がいるの?やめろ。
近づくな。
(子供)どっから来たの?・
(佐代子)駄目よみんな。
お客さまにぶしつけなことしちゃ。
妻の佐代子です。
こちら刑事さんと物理の先生だよ。
(子供)物理って何?
(子供)算数のことだよ。
(子供)僕算数大好き。
(子供)私も。
(子供)私は国語が好き。
勉強してんの?みんな。
(佐代子)もちろんです。
さあ戻ってスケッチブック持っておいで。
色鉛筆も忘れないでね。
(子供たち)はーい。
(子供)これからお花のスケッチするの。
かゆい。
あっ?じんましんが出た。
じんましん?
(連崎)岸谷さん。
はい。
(連崎)誰かを殺してやりたいと思ったことありますか?えっ?
(連崎)警察官だって大嫌いな人はいるでしょう?いたら何だっていうんですか?
(連崎)その人を殺しましたか?そんなわけないでしょう。
(連崎)そう。
普通の人間はそんなことはしない。
なぜ?なぜ?
(連崎)法を犯してはいけないという論理的な理性が働くから?違う。
人殺しなんてそんな恐ろしいことはできないという感情がストップをかけるんです。
残虐な犯罪を犯した人間はよくこう言われます。
理性のかけらもないと。
でもそれは逆です。
ホントに危険なのは理性を失った人間じゃない。
(連崎)理性以外の感情全てを失った人間だ。
ギルバート・ケイス・チェスタートンがそのようなことを言ってましたね。
ヒトラーの犯罪は無感情にそして論理的に行われた。
湯川先生。
論理的科学的なるものはホントに正しいんでしょうか?何年か前までは誰もが科学は素晴らしいと思っていた。
でも今違いますよね?科学の進化こそが人類を破滅させるかもしれない。
そう考えてる人はたくさんいるでしょう。
コインに裏表があるように科学にも功罪両面があるんじゃないでしょうか?だがその考えは19世紀の人文系の人たちの科学に対する反感から一歩も外に出ていない。
おっしゃるとおりもちろん科学には功罪両面があります。
だがそれはコインの表と裏のように50%50%ではありません。
実際の功績は50%どころかもはや人間生活自体が科学と言ってもいいでしょう。
少々乱暴に言えば今すぐ科学を捨て日本でいう江戸時代ぐらいの科学技術水準に戻すならば世界人口の9割は死ななくてはなりません。
そして生き残った1割の人間の平均寿命は40歳ほどです。
(連崎)なるほど。
人生そのものが科学の贈り物だとおっしゃるわけですね?しかし世界の人口は今や70億を超えてしまった。
そしてこの国の平均寿命はどんどん伸びて今や超高齢社会になろうとしてる。
この大問題を引き起こしたのは誰ですか?
(連崎)あなた方から見ればわれわれは頭のおかしな集団かもしれない。
でもそれはあなた方の価値観です。
俗世間から離れ金や出世に執着せず自分の信じる人生を送る。
それは不幸なことですか?でもそれと送念とは話が違います。
私はもともと気功師です。
送念は気功がパワーアップしたものです。
気功なんかで心が浄化されるはずないじゃない。
やはりご自分で体験しなければ信じてくださらないようですね。
はい。
(連崎)では私の送念であなた方の心の汚れを取り払います。
お願いします。
絶対だまされない。
(連崎)目を閉じてください。
えっ?あっ。
あっ。
ああー。
何?今の。
(連崎)感じましたか?感じました。
体が何かあったかいものに包まれたような。
はい。
えっ?心が軽くなったような。
浄化されたんですよ。
あなたの心が。
(泣き声)こんな優しい気持ちは初めて。
まるで心が羽毛布団にくるまれたような。
ハァー。
すごい。
あの人の力は本物です。
送念っていったい何なの?ハハハハ。
ハハハハ。
えっ?ハハハハ。
湯川先生。
あっ。
い…。
ハハハハ。
いったー。
さっぱり分からない。
えっ?いったー。
あれで彼らが救われればいいんだが。
(佐代子)刑事や科学者だってしょせんは弱い人間よ。
あなたの力にはかなわない。
(連崎)佐代子。
私は彼らが自分の前にひれ伏すことを望んでるわけじゃない。
信者に対してもそうだ。
中上君をあそこまで追い詰めてしまってはいけなかったんだよ。
(佐代子)あれ以来信者たちは今まで以上に教祖を尊敬しています。
週刊誌の記事が出て入信希望者も続々と現れてるわ。
私に出会わなければよかった?まさか。
佐代子には感謝してるよ。
ホントに。
(佐代子)クアイの会はみんなを幸せにするのよ。
私たちは素晴らしいことをしているの。
ああ。
そうだ。
(宇野原)延期?
(栗林)そう。
実験は延期。
(みさき)えー?どうしてですか?
(田窪)もう準備できてるのに。
(栗林)まだ正確な結果が期待できないって言いだしたんだ。
先生が。
(一同)湯川先生!先生。
(栗林)とにかくみんな今日は帰ろうか。
・お疲れさまでした。
(栗林)はい。
お疲れさまでした。
詳細は追って連絡します。
掲示板見てね。
湯川先生。
戸惑ってますよ学生たちも。
暗い。
えっ?ここから急に暗くなってる。
中上さんが窓から飛び出した直後から。
それはあれだって言ってたじゃないですか。
あの小娘刑事も。
落雷で停電したんだって。
あの夜は大雨で雷もすごかったでしょ?停電。

(ドアの開く音)ああ。
何で自動ドアじゃないのよ?お前!ああもう。
足どうしたんだよ?湯川先生。
何で松葉づえ?捻挫。
捻挫!?かくってなって捻挫したのよ。
それぐらい分かるでしょ?もういいから助手は出てって。
な…。
何だ?その上から目線はって言いたいんでしょ。
大丈夫。
これが普通だから私。
何だ!?その上から目線は!席を外しなさい!ゲットアウト!先生!少し外の空気を吸ってきてください。
栗林さん。
これ以上彼女と関わるとあなたの体によくない。
ここで出てったら僕が負けみたいになるじゃないですか。
ああー。
ハハハ。
小さい。
うん?何?何?ちい…。
栗林さん。
何なんだ?お前。
ほとんど初対面の大人に向かって。
僕だってなずっとずっと助手じゃないんだぞ。
そのうち准教授になるんだよ。
定年までには必ずな!フフッ。
フフフ。
あの人先生が学生だったころから助手だったんですか?かつては僕が栗林さんに教わっていた。
ホントに!?今は立場逆転。
痛過ぎる。
それは君も同じだ。
捻挫しながらそんなに高いヒールの靴を履くというのは非合理的を通り越して滑稽ですらある。
つまり痛い。
(せきばらい)捻挫しようが私は私。
岸谷美砂はブレないのよ。
何しに来たんだ?それは…。
どうしていいか分かんなくなっちゃったから。
あっ。
連崎さんの送念で私の心は浄化されました。
でもそのパワーを認めたら連崎さんが中上さんを殺したってことになっちゃうんですよ。
ブレまくってる。
でも私を生まれ変わらせてくれた教祖を逮捕することなんてできない。
生まれ変わったようにはまったく見えないが。
生まれ変わったんです。
じゃあ警察を辞めてクアイの会の信者になるし…。
そうなんです。
信者になればいいんですよ。
でも私にはあんな生活。
いや。
自然と共存することはすてきなことだと思うし。
ロハスで省エネでみんな幸せそうで子供たちもカワイイけど。
ああー。
私には無理。
欲しいものいっぱいあるしおいしいご飯だって食べたいし。
お酒も大好きだし奇麗な服だって着たいし。
なぜだ?人間は矛盾の中で生きてるんです。
先生だって混乱してるんでしょ?さっきここに入ってくる前に生徒たちがしゃべってんの聞いちゃいましたよ。
湯川先生が急に実験やめちゃったって。
それはあれでしょ?あの教祖のパワーが衝撃的でもう物理だ科学だなんて言ってられなくな…。
クアイの会の信者になれないなら君は刑事を続けるしかない。
何?あれほどバカにしていた連崎の送念に感激して号泣して足まで捻挫して松葉づえを突いてはいるが君はまだ刑事だ。
はい?調べてくれ。
このとき雷はどこに落ちたのか?そして停電はどの範囲で起こったのか?はあ?現象には必ず理由がある。
これです。
(薫)どこに雷が落ちたか?あと停電した範囲も知りたいんですって。
捜査とは全然関係ないしもはや送念とも関係ありませんよ。
ホント典型的な理系君ですよねあの人は。
自分の知りたいことにしか興味がない。
(薫)自分勝手でわがまま。
社会人失格。
そう。
(薫)でも…。
私もそうだっておっしゃりたいんでしょ?分かってたの?私は有言実行なんです。
ビッグマウスでひんしゅく買おうが言っただけのことはやる。
まだ何もやってないけど。
これからやるんです。
ハァー。
じゃあまずは湯川先生に言われたことをやって。
えっ?変人ガリレオの思考回路は私にも永遠に分からない。
変人ガ…ガリレオ?でもあの先生が興味を持ったところには必ず何かがある。
何かって。
知ってる?守護の光明。
これも宗教団体ですか?クアイの会とは信者を取り合うライバルなんだって。
取り合う?クアイの会の信者がこっちに引き抜かれることもあるわけ。
例えば亡くなった中上さん。
えっ?興味深い情報が入ったの。

(桐ヶ谷)中上さんはクアイの会を辞めるつもりでした。
彼を慕う信者何人かを連れてうちに来るはずだったんです。
(太田川)信仰ってそんな簡単に変えられるもんですかね?何か理由があったんですか?
(桐ヶ谷)嫌気が差してたんですよクアイの会に。

(桐ヶ谷)中上さんはあの教団の経理を担当していました。
でも実際は最高幹部たちの言いなりだったんです。
最高幹部?
(桐ヶ谷)連崎と妻の佐代子。
それから教団ナンバー2の真島とナンバー3の守屋。
(桐ヶ谷)やつらは教団の金でぜいたく三昧をしているんですよ。
(桐ヶ谷)信者には質素に暮らそうなんて奇麗事言いながらね。

(太田川)じゃあ中上さんが教団の金使い込んでたってのは?嘘だったの?彼は利用されたんですよ。
嫌気が差すのも当然です。

(桐ヶ谷)中上さんは教団を抜けようとしたことがバレてそれで制裁を受けたんです。
(太田川)連崎の送念で?・
(機械音)
(機械音)もしもし?岸谷です。
雷のことなんですけど落ちてないんです。
落ちてない。
中上さんが転落死した夜は確かにがんがん雷が鳴っていました。
でもいくら調べても落雷があったっていう事実がないんです。
停電は?それもありませんでした。
つまり明かりが消えたのはクアイの会の蒲田支部が入っていたあのビルだけだったんです。
もちろん理由を調べますけど。
他にも大事な情報が。
実はクアイの会には内部対立が。
聞いてます?先生。
もしもし?もしもーし?
(連崎)《君の心を浄化させる》《クアイの会には内部対立が》
(薫)《白濁?》《雷のことなんですけど落ちてないんです》もしもーし?もういい。
ありがとう。
えっ?送念の正体が分かった。
えっ?2015/05/15(金) 14:55〜15:50
関西テレビ1
ガリレオ #01−1[再][字]

「幻惑す(まどわす)帰ってきた変人!第1話は物理学対念力!! 前編」東野圭吾原作 
福山雅治 吉高由里子 柴咲コウ 北村一輝 渡辺いっけい 大沢たかお ほか

詳細情報
番組内容
 湯川学(福山雅治)は、帝都大学理工学部物理学科の准教授。容姿端麗、頭脳明晰(めいせき)、スポーツ万能な湯川は、女子学生からは圧倒的な人気を得ているが、学問以外のことにほとんど興味を示さないため、“変人ガリレオ”とも呼ばれていた。
 そんな湯川のもとを訪れた貝塚北署の刑事・内海薫(柴咲コウ)は、帝都大の出身で、昨年入庁したばかりの新人刑事・岸谷美砂(吉高由里子)を紹介する。湯川とは大学の
番組内容2
同期でもある警視庁の刑事・草薙俊平(北村一輝)の指示だった。
 続けて薫は、蒲田の雑居ビルで起きたある事件のことを話し始めた。それは、5年ほど前にできた新興宗教団体『クアイの会』の信者が、教団の支部になっていた雑居ビルの5階から転落死した事件だったが、転落死の原因は、クアイの会の教祖・連崎至光(大沢たかお)がその信者に念を送ったせいだというのだ。薫は、事件当夜、取材に訪れていた雑誌社のカメラマンが
番組内容3
撮影した転落までの連写写真を湯川に見せながら、連崎が信者に指一本触れていないこと、亡くなった信者の眼球が白濁していたことを告げる。連崎がこれまでも送念と呼ばれる行為を行っていたと知った湯川は、再現性の高い現象は必ず科学的に実証できる、と強い興味を示す。
 プライドが高く自信家の美砂は、事件の背景などには一切興味を示さない湯川に戸惑いながらも、彼とともにクアイの会の本拠地に訪れるが・・・。
出演者
福山雅治 

吉高由里子 
澤部佑(ハライチ)
 ・ 
柴咲コウ 
北村一輝
 ・ 
渡辺いっけい 

ほか
スタッフ
【原作】
東野圭吾 

【脚本】
福田靖 

【企画】
鈴木吉弘 

【プロデュース】
牧野正 

【演出】
西坂瑞城 
澤田鎌作 

【音楽】
福山雅治 
菅野祐悟 
『オリジナルサウンドトラック』(ユニバーサルミュージック) 

【制作】
フジテレビドラマ制作センター

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
ドラマ – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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