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政府 安保法制関連法案を閣議決定
5月14日 16時56分

政府 安保法制関連法案を閣議決定
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政府は14日夕方、臨時閣議を開き、集団的自衛権の行使を可能にすることなどを盛り込んだ安全保障法制の関連法案を閣議決定しました。
安倍総理大臣は、14日、安全保障法制の整備に向けた与党協議の座長を務める自民党の高村副総裁と、座長代理を務める公明党の北側副代表と会談し、自民・公明両党が関連法案を最終的に了承したことについて報告を受けました。
これを受けて、政府はNSC=国家安全保障会議の9大臣会合に続いて、臨時閣議を開き、集団的自衛権の行使を可能にすることなどを盛り込んだ安全保障法制の関連法案を閣議決定しました。
関連法案は、外国軍隊への後方支援のための新たな恒久法である「国際平和支援法案」と、自衛隊法など10本の法律の改正を一括して1本の法案にまとめた「平和安全法制整備法案」の2本からなります。
この中で、集団的自衛権の行使について、「わが国と密接な関係にある他国への武力攻撃により、わが国の存立が脅かされ、国民の権利が根底から覆される明白な危険がある事態」を「存立危機事態」と位置づけ、その際には自衛隊が防衛出動し、武力の行使ができるとしています。
また、日本の平和と安全に重要な影響を与える事態を「重要影響事態」と位置づけ、「周辺事態法」を改正して「重要影響事態法」とし、その際に行うアメリカ軍など外国軍隊への後方支援には地理的な制約がないことを明確にしているほか、支援の対象にアメリカ軍だけでなく、国連憲章の目的達成に寄与する活動を行う外国軍隊も加えます。
国際社会の平和と安全を脅かす事態に対処する外国軍隊への後方支援については、そのつど特別措置法を作らなくても対応できるよう、「国際平和支援法」を新たな恒久法として制定します。そして、自衛隊を派遣する際には、例外なく国会での事前承認を義務づけ、総理大臣が国会に承認を求めてから衆参両院はそれぞれ7日以内に議決するよう努めなければならないとしています。
国連のPKO活動については、受け入れに同意している国が、安定して統治していることなどを要件に、活動に参加する国連職員や他国の部隊が武装集団から危害を加えられそうな場合に、自衛隊が武器を使って救援する、いわゆる「駆け付け警護」を可能にするとしています。さらに、国連が統括しない国際的な平和協力活動を、「国際連携平和安全活動」とし、EU=ヨーロッパ連合のような国際的な機関から要請があることなどを要件に、派遣を認めるとしています。
このほか、武力攻撃に至らないグレーゾーン事態への対処では、日本の防衛のための活動を行うアメリカ軍などの外国軍隊を、自衛隊が武器を使用して防護できるようにすることも盛り込まれています。
また、臨時閣議では、グレーゾーン事態に迅速に対処するため、武装集団の離島への不法上陸や、日本の領海を通過する外国の艦船による国際法のルールに基づかない航行などが起きた際には、自衛隊への海上警備行動などの発令を、電話による閣議で行えるようにすることも決定しました。
政府は、関連法案を、15日、国会に提出する予定です。

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