生字幕放送でお伝えします岩渕⇒こんにちは10時5分です。
きょうは、広がるか確定拠出年金というテーマです。
政府はこれから目減りしていく国民年金や厚生年金を補うために確定拠出年金という仕組みを、大幅に拡充しようとしています。
どういう意味や、効果があるのか藤野優子解説委員に聞きます。
まずは確定拠出年金ってどういうことなんでしょうか。
藤野⇒確定拠出年金というのは公的な国民年金や厚生年金とは違いまして私的に加入する年金なんです。
年金制度の仕組みをイメージで作ったんですけれども年金の制度というのは自営業や専業主婦の人たちが入る国民年金それからサラリーマンの入る厚生年金が公的な制度としてあります。
このうち厚生年金の一部のサラリーマンは厚生年金に上乗せして受け取れる企業年金があります。
この企業年金というのは会社が給与の一部を積み立てして会社の責任で、運用して退職後に年金もしくは一時金の形で受け取れるもの受け取るもの、渡すものです。
あくまでも私的な年金です。
加入している人は将来年金を多く、この分を受け取れますね。
しかし勤め先に企業年金がないサラリーマンや自営業の人たちにはもともとこうした年金がなかった。
それで10年以上前に個人型確定拠出年金という仕組みを作ってですね。
自営業の人たちや勤め先に企業年金がないサラリーマンも入れる別の私的な年金を作ったですが、これからはこれからは公的な年金がだんだん目減りしていきます。
さらに、企業年金も中小企業のサラリーマンが多く加入していた厚生年金基金という企業年金があるんですが大半が解散される見込みとなっていまして企業がだんだん責任を負えなくなってきています。
これでは将来が不安ですね。
このため政府は個人型の確定拠出年金を拡充して、年金加入者であれば誰もが入れる制度に変えようということで今の国会に法案を提出しているんですね。
専業主婦も入れるようになるんですね。
これは将来、公的年金だけに頼れる時代ではなくなってきているということが背景にあります。
政府は、これからの世代は経済的に余裕のある人は自力で老後の備えをしてもらおうということをねらっています。
いつからスタートなんでしょうか。
法案が成立すればですが再来年の1月から対象者が拡大することになります。
確定拠出年金ですけれども具体的にどういう仕組みになっているんでしょうか。
文字を見ていただくと分かるんですが、文字どおり拠出つまり掛け金です。
掛け金だけが確定している年金なんです。
いくら払うかが決まっている?加入者が自分が出した掛け金をもとに自分の責任で運用してその運用結果で将来受け取れる年金が決まるという仕組みです。
つまり、受取額は運用しだいです。
将来の受取額は約束されていないということですか。
そういうことです。
運用がうまくいけば元本を大きく増やせるんですがもし運用を失敗してしまうと元本も保証されません損失が出てくるということもあるかと思います。
その運用は具体的にどうするんでしょうか。
委託先の金融機関の商品たくさん並んでいるリストから運用方法を自分で選んで決めていくんです。
自分で選ぶんですか。
岩渕さん、分かりますか?難しくて、さっぱりです。
実際に掛け金はどのぐらいなんですか。
個人の希望で掛け金は選べます。
ただし上限額が設定されているんですね。
人によって異なるんですけれども例えば専業主婦の場合は年間に27万円余りという上限額になる予定です。
月2万円ちょっとですね。
勤め先で別の企業年金に入っている人も、個人型確定拠出年金に入れるようになるんですけれども一定の上限が設定される予定です。
すでに企業年金に入っていてもさらに入れるんですね。
でも損をする可能性もあるのに加入する人は果たして増えるのかなというふうに疑問に思います。
実際に保険会社などが出している元本が保証されている個人年金などもあります。
預貯金もあります。
そちらのほうがいいと思う人もいると思うんですが。
そう思う方が多いと思います。
政府は、サラリーマンの場合給与をもらっている人は掛け金が全額税控除の対象になるので節税になると言っています。
そこが違うわけですね。
掛け金の額にもよりますが、民間の年金商品ですと所得税分が最大で、4万円の控除です。
ですから、こちらのほうが節税になるんだと言っています。
ただ運用は、自己責任です。
そもそもうまく運用できるんでしょうか?そこがなかなか難しいようです。
これはどのくらい運用で収益を上げたかを示したものです。
実際にそういうことをしている方ですね。
10%以上の収益の方もいますがやはりマイナスの方もいていちばん多いのが0から1%ですか。
断トツですね。
ここが多いのは、リスクを避けるために、定期預金などの、元本保証型の商品で運用している人が集中しているということがあります。
ですが今、政府は物価を2%上げようと目標にしています。
もし物価が2%上がりますと利回りも2%ぐらいないと目減りすることになりますしさらにここから手数料もかかります。
ですから赤字になるケースもあるんですね。
やはり自分で運用するというのは簡単ではないですね。
こういうのは諸外国でも同様な状況です。
諸外国は公的な年金を抑制して私的な年金を拡充していくという動きが広がってきているんですけれども、やはり経済状況に合わせて、自分で運用方法を見直してうまくやっている人は本当に少ないです。
相当知識がないと勉強しないと難しいですね。
やはりこういう制度を本格的に広げようとするには個人で資産形成ができるような運用教育を強化する必要があると思います。
それから、皆が加入したくなるような工夫例えばドイツは国が掛け金に補助を出しているんです。
そうした工夫も将来必要になってくるのではないかという意見も出ています。
私たちは老後の資金を少しずつでもいいから確実に増やしたいと思っているわけで公的な年金が目減りするからといって自分でリスクをとって運用しなさいと言われてもちょっと納得がいかないんですが。
そう思う方は多いと思います。
実は、私的年金を拡充しようということを目指す背景には市場関係者がより、年金資金を多くを運用してニューマネーを、もっと確保したいという思惑もあるんですね。
しかもこれは多少の掛け金を払える経済的に余裕のある人はできますけれども掛け金を払うことも厳しいそういう方たちはどうしたらいいんでしょうか?本当におっしゃるとおり問題なんですね。
経済的に余裕のある人は自力でできる範囲で老後に備えていくというのは、致し方ないと思うんですがやはり問題は低所得の人たちなんです。
今、政府与党の中では低所得者の公的年金をどうしようかという見直し論議が、止まっています。
こうした私的年金の改革と合わせて公的年金も将来の老後の生活を最低限を保障する制度であるということが揺るがないようにセットで公的年金の改革も進めていく必要があると思います。
次回のテーマは、こちら。
2015/05/15(金) 10:05〜10:15
NHK総合1・神戸
くらし☆解説「広がるか?確定拠出年金」[字]
NHK解説委員…藤野優子,【司会】岩渕梢
詳細情報
出演者
【出演】NHK解説委員…藤野優子,【司会】岩渕梢
ジャンル :
ニュース/報道 – 解説
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
情報/ワイドショー – 健康・医療
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:2258(0x08D2)