フェリスの毛が硬くなったなぁ。 被毛の色の濃い(シールやレッド)子は、ブルーやフォーンなどの色が薄い子よりも、もっと艶ピカに見えてもよいハズなのに、艶はグレースと同じくらいだし、被毛や皮膚がやや硬く、パサパサしている。 そう、強く感じ始めたこの頃。 (手作り食の子の被毛は、とっても柔らかくて、艶もいいんです) 精神的なショックからも立ち直り始めたこともあり、大事な我が子の食を、やっぱり完全に安全だとは思えないフード任せにはできない。 昨年の年末から5日に1度、グレースと同じ普通食ですが、手作り食に慣らして、便の状態や尿phなどを観察していましたが(phは上がる)、お腹を下すこともなくスムーズに切り替えできそう(病気がわかる前のパピーの頃は手作りだったこと)だし、尿の数値も安定している今が切り替え時。 と、遅いけれど奮起。 いろんな人間用の療法食の本を、何冊も何冊も読んで、腎臓病療法食について勉強しましたが、特に参考になったのが、気負わなくて考えなくて良いという、この本でした。 どのお肉や野菜が良いとか、良くないとかでなく(成分的には関係ありますが)、 タンパク質を制限する上で重要なこと。 不足する栄養素のこと。 などを単純に考えれば良かったのね。 (例えば、マグロは良くない→使う量を減らせばよい。その分、他の物で補う。など。) これで、疑問ばかりで足踏みし、ちっとも前に進めなかった手作り療法食に光が差してきました。 最初から人間用で勉強していれば、ネットでの数多の情報に翻弄されることなく(ネットは便利なこともありますが、病気などに関しては信用ができないし、正反対の意見など、情報が多すぎる)、手作り療法食を作っていたかもしれないなぁ。 なぁんて、今更しても仕方がない後悔。 フェリスの場合は、腎不全ステージ1〜2の間を行ったり来たりの状態(疲れさせたりするとBUNが一気に上昇し、ステージ3になってしまいますが)で、今はまだ、そこまでタンパク質の制限を考えなくてもよさそうですが、リンやカリウムなどは控えた方が腎臓に負担を掛けなくて済み、進行を抑えられると判断しました。 ☆ カリウムを減らすコツ お野菜にたくさん含まれるカリウムは、細かく切って15分お水に浸す(15分以上浸しても同じ/酢水に浸すとなおよい)と10〜40%カットできるようです。 細かく切って3分間茹でこぼし、しっかり絞ると40〜60%減少(芋類はほとんど効果なし&一部、反対に増加するものもある。ビタミンAは茹でた方が増加する傾向)。 (ここでは、分かりやすいように、カットしたお野菜を用いていますが、普段は、内蔵に負担をかけないように(消化し易いように)、フープロで粉砕しています) また、大根や生姜は、すり下ろして、水気をしっかり絞ると50%減るそうです。 果物は、砂糖で煮たり(コンポート)、缶詰が良いみたい。 (これは日保ちするし、カロリーを稼げるからおやつ向き。人間の場合はおやつも重要だそうです。) 食品成分表より、お肉も茹でこぼすと、カリウムやリンが少し減少することが分かりました。 ☆ リンを減らすコツ 穀類に多いタンパク質を抑えれば(低リン米やでんぷん(コーンスターチ、くずなど)を用いる)、お肉やお魚の量を増やせる(ほぼ定量でOK)ということが分かりました。 ☆ マグネシウムとナトリウム マグネシウムとナトリウムを排除するには、 多く含む食材を使わない。 お魚は、茹でこぼして、塩分をカットする。 などです。 ☆ タンパク質節約効果 エネルギー(フェリスの場合、約480kcal(1歳を過ぎれば約380kcal))を十分に摂っていれば、タンパク質をある程度減らしても、栄養障害は起こらない。そうなんです。 そのエネルギーは、油分と糖分で補えば良いとのこと。 油分は、オメガ3系脂肪を中心に(使いすぎるとお腹が緩くなる傾向はありますが)用い、糖分は、はちみつ(サルモネラ菌が恐いので私は加熱しています)や水アメが適しているようです。 (タンパク質を制限し過ぎる人より、普通に近い量を摂っている人の方が、むしろ腎機能も良く、継続性も良好との臨床データもあるようで、制限は80〜90%くらい。) ☆ タンパク質を制限することで不足する栄養素 ビタミン、特にB6。カルシウム。鉄分。 これらは、サプリメントで補給しなければなりませんが、ビタミンA(カロチン)はNG。 サプリメントって、多すぎてどれがいいのか分からないので、グリーンドッグさんに相談メール。 即日メールで、お電話にてと返信があり、翌日、お電話が掛って来ました。 私の質問に対して、分からないことが発生すると、一旦電話を切って、手作り食に詳しい獣医さん(プレマ動物病院)に確認してから架け直して下さるという、丁寧でかつ親身に相談に乗って頂けました。 症状が変わったり、薬が出たりして、状況が変わったら、またご相談下さい。とまで。 サプリメントだけでなく、旅行などに持っていけるキッチンドッグさんやグリーンドッグさんお勧めのレトルトなどの療法食はないのか尋ねましたが、これはさすがに無いそうで、アンモニダインテグラニーレン腎臓ケアレトルトを持って行くしかなさそうです(急な外出などの時にも必要になりそう)。 今回お勧め頂いたのは、総合的な栄養補給が出来るビーポーレンと、肝臓に良いホーソンプラス。 ストラバイトを抑えるクランベリーリリーフ・ベアベリーパブレ・カウチグラスマシュマロブレドでした。 その中で、ビーポーレン(これは手作り食で不足しがちな栄養素を配合したものでグレースにも(自家製ふりかけの在庫がなくなったので)使っています)とホーソンプラスを試してみることにしました。 ビーポーレンには、ビタミンAも入っているので(入っていないサプリはないそうです)、緑黄色野菜を食事から排除することにしました(調べたら人間用のビーポーレンの方が安いけれど、今回はグリーンドッグさんで購入^^;。体質改善にもいいそうだから、私が試したーい^^)。 そして、ホエイパウダーの代わりに低リン粉ミルク(LPK)。 これも不足する栄養素を補給してくれます。 ☆ 不飽和脂肪酸 これは、ずっとグレースにも与えているオメガ3系、9系など良質の不飽和脂肪酸を継続で使用。 (魚油・亜麻仁油・エゴマ油(しそ油)・インカインチヴァージンオイル(グリーンナッツオイル・グレープシードオイルなど) 注意>45℃で酸化してしまう油(亜麻仁油・グリーンナッツオイル・エゴマ油など)は、必ず冷めてから入れること。 多すぎると、お腹が緩くなることがある。 ☆ お酢の活用 今までも、時々お酢(リンゴ酢・黒酢)を用いていましたが、腎臓疾患にお酢がとても良いということが判り、積極的に穀物酢を取り入れることにしました。ただし、これも入れすぎるとお腹が緩くなるようです。 ☆ お水は大切 グレフェスは、あまりお水を飲みませんが、1日最低6回は、お水(浄水)を交換。 調理にも浄水を使っています。 ☆ 体力作り 疲れさせると、腎臓に負担が掛かりますが、普段は5〜7kmの早足でのお散歩で体力作りをしています。 夏場は、3〜5km。これが、フェリスの疲れない程度の快適な運動量(グレースには合わせてもらっています)。 (お出掛けなどでこれ以上長くなるときは、本人が元気でも抱っこをします。) フェリスのその日の体調を見ながら、短めに切り上げたり、足を伸ばしたり、四季折々の風景を楽しみながら、私の運動不足解消も兼ねて毎日楽しく歩いています。 お散歩時は、脚や腰などに異常がないかもチェックできるという利点も。 (グレースは後ろ脚抜けを早期発見し、アースリスージゴールドで完治。) サイトハウンドの場合、その運動量によって、1歳までに骨格形成が出来てくるそうなので、今の時期の運動は、特に大切なんだそうです。 これから長い期間、病気と闘っていく上で、毎日のお散歩で基礎体力をしっかり身につけてもらっています。 ☆ 健康チェックとスキンシップ&ストレス解消 さぼるときもありますが、日課の一つとして、グレフェスが子犬の時から実施していること。 ○耳の中を覗き、臭いを嗅ぐ(1ヶ月に1度は洗浄)。 ○鼻と目や目の周辺を観察して、異常はないかチェックする。 ○足の裏をチェック(爪が痛んでいないか、切れたりしていないか など)する。 ○便や尿の状態を観察する(色、形、臭いなど)。 ○肛門の状態を観察する(肛門腺絞りは2〜3週間に1度)。 ○口の中を覗く(歯磨き)。 ○身体全体を撫でたり、ブラッシングなどして、しこりなどがないか などをチェックする(スキンシップも兼ねている)。 ○30分程度、玩具で一緒に楽しく遊ぶ(玩具で遊ぶことで躾& 歯の汚れ取りにもなります)。 ☆ カロリー計算と計量 計量は、グレース一人の時からアバウトでも行っていたので、全く苦にはならないですが、それぞれの食材のグラム数を覚えられなくて(特に私はたくさんの材料を使うので)、調理台の横に食材の使用量のメモが必要になりました(頭使わないとボケるねぇ。。。) カロリー計算は、食材を選び、グラムを入力すれば、自動的で全て計算できるようExcelで作りました(食品成分表を入力するのは大変でしたが作ってしまえば、毎日の計算が簡単です。)が、最初はPCを起動するのが面倒でした。^^ このカロリー計算も、慣れてくればたそのうちアバウトで作ることができるようになるでしょう。 最近、手作り食を積極的に飼い主さんに勧め始めた掛かり付けの獣医さんの主治医さん。 (待合い室でよく見かける光景になりました。) 人間の病院みたいに栄養士さんがいないし、専門医制度ではないので、難しいのでしょうが、病気と食って密接だから、もっともっと食に関して勉強して下さって、突っ込んだ質問をできるといいのになぁ。なんて贅沢なことを思うのでした。 《ご飯の一例:1日量(5.2kg10ヶ月→482kcal)/2回》 ( )は、グレース用 ひかるくん56 130g (玄米100g) 馬肉(赤身生) 60g (60g) 鶏軟骨ミンチ(生) 20g (40g) 牛大動脈(生) 20g (20g) 豚モツ(加熱) 20g (20g) かぶ(皮むき茹で) 30g (生30g) かぶ葉(茹で) 5g (生5g) 白菜(茹で) 5g (生5g) ブロッコリー(茹で) 5g (5g) 小松菜(茹で) 5g (生5g) 人参(皮むき茹で) 2g (生2g) 舞茸(茹で) 2g (生2g) トマト(茹で) 2g (生2g) グリーンナッツオイル 10g (3g) 穀物酢 5g (2g) 《おやつの一例(コンポート)/1回》 りんご 50g (生50g) はちみつ 10g (0g) 《お散歩後給水時/2回》 低リン脱脂粉乳 4g (ホエイパウダー 2g) これで、482.31kcal/基準482kcalです(グレースは386.04kcal/基準386kcal)。 P フェリス 232g グレース 363.3mg K フェリス 466mg グレース 642mg Mg フェリス 32.15g グレース 86.15mg Na フェリス 106.09mg グレース 190.79mg ビタミンA フェリス 57.4μg グレース 54.24μg (記事用に、グレースと同じ材料で比較するため、今回はあえて緑黄色野菜も入れましたが、通常は、フェリスには入れないようにしています。) ※「茹で」とは、茹でこぼしをさしています。そのまま炊き込む場合は、「生」に値します。 《ご飯の一例:1日量(5.2kg10ヶ月→482kcal)/2回》 ( )は、グレース用 ひかるくん56 130g (玄米100g) いわし 85g (85g) 鶏皮なしむね生 30g (30g) ラム(肩脂身ゆき生) 20g (20g) 舞茸(茹で) 10g (生10g) キャベツ(茹で) 5g (生5g) 大根(皮むき茹で) 5g (生5g) 南瓜(茹で) 5g (生5g) オリーブオイル 10g (3g) 穀物酢 5g (1g) 《おやつの一例/1回》 ホースガレット 3g (3g) 《お散歩後給水時/2回》 低リン脱脂粉乳 2g (ホエイパウダー 2g) これで、483.09kcal/基準482kcalです(グレースは394.17kcal/基準386kcal)。 P フェリス 259.8g グレース 333.77mg K フェリス 420.3mg グレース 486.14mg Mg フェリス 35.9g グレース 74.72mg Na フェリス 99.1mg グレース 109.81mg ビタミンA フェリス 33.3μg グレース 32.34μg リン(P)もカリウム(K)もマグネシウム(Mg)もナトリウム(Na)も、それぞれ見事にカット出来ています。 (普段は緑黄色野菜を使わないことで、ビタミンAもカット出来ています) ※お肉も茹でた方が、カリウムは多少軽減されますが、それよりも栄養価を考慮し、解凍生で与える方を選びました。ただし、豚肉はナトリウムやカリウムが比較的多いので、茹でこぼすことにしています。 バランス栄養食であるケーナインヘルスやシリアルクックなどが使えないので、手抜き用には、冷凍する、干すなどして、ストックするようにしました。 勉強は???だらけで大変でしたが、調理は少し手間が増えただけで、決して大変ではありません(材料自体はグレースとほぼ同じでもあるし、グレースには相変わらずアバウトだし、フェリスの微調整をグレースでしていますし^^;)。 当たり前ですが、生き物を飼うっていうことは、命そのものを預かり、その命に責任を持つこと。 私にとっては、お散歩が苦にならないのと同じことなんです(時々辛い日もあるけどね^^;)。 (私は安全性の面から手作り食を与えていますが、これでなければならない!という訳でもなく、飼い主さんによって考え方は色々。事情も十人十色。出来ることを飼い主さんなりになさればいいと思います。手作りが負担だと思われたら、フードでも、構わないと。) 療法フードを与えてた時の方が、心情的には辛かったです。 横で、グレースが、手作り食をガツガツ食べているのに、フェリスは毎日同じフードで、食べながらも、グレースのお茶碗を羨ましそうに眺めていましたし。 いつも、どこかが胸が詰まったようで苦しかったし、もどかしかったし、ごめんねっていう気持ちでいっぱいだった。 (そんな私の苦しい心情を理解し、励まし続けてくださったイタグッチーさんご夫妻には感謝です。ありがとう 今後の検査の数値を見てみないと何とも言えませんが、嬉しそうにがっつき、いつまでもお茶碗を舐め続ける姿を見ることができて、気持ちは晴れ晴れしています。 少し軟便になっているので、お肉に軽く火を通し(レア)、種類を減らして、オイルも減らして様子見中(多分オイルの量が多いからだと思う)。 今日で6日目ですが、夜、お布団の中で触っても、もう、どちらがどちらなのか、おしっぽの太さでしか判断がつかなくなって来ています(~o~) フェリス。今までのろまな飼い主でごめんね。 これからは、グレースと同じように安全で、温かくて、美味しいご飯をずっとずっと食べて、グレースと共に長生きしようね。 |
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応援することしかできませんが…。 |
さらさらぴこ 2011/01/26 08:19 |
グレフェスちゃんが羨ましいです |
ょんりん 2011/01/26 11:57 |
応援ありがとうございます |
さらさらぴこさんへ 2011/01/26 12:08 |
普通食なら、あまり悩まず出来ると思うよ〜 |
ょんりんちゃんへ 2011/01/26 12:12 |
さすがゆりさんです!短期間でこんなに勉強されてるなんて…腎臓は難しいですよね。私自身急性であれ腎臓を患いかなり辛かったのを思い出します。 |
めめちゃん 2011/01/26 18:17 |
勉強は、きつかったです。 |
めめちゃんさんへ 2011/01/26 19:53 |
一大決心、いよいよ始動ですね!!!! |
イタグッチー 2011/01/27 00:47 |
ようやくです。 |
イタグッチーさんへ 2011/01/27 17:00 |
バタバタしててご無沙汰してました〜 |
けいこ 2011/01/31 22:48 |
ありがとう |
けいこさんへ 2011/02/01 17:37 |
初めまして。 |
夏海 2013/04/13 12:55 |
コメントありがとうございます。 |
夏海さんへ 2013/04/14 20:33 |
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