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2015年05月15日

世界のフリーランサーと繋がる新しい仕事のカタチを提案!「Workshift(ワークシフト)」

今回は、クラウドソーシングサービス「Workshift(ワークシフト)」を運営されている
ワークシフト・ソリューションズ株式会社、代表取締役社長兼CEO荒木成則様と取締役の長岡正尚様にお話を伺ってきました!

ワークシフトとは、インターネットを通じ、日本語でも世界中に仕事を依頼できるクラウドソーシングサービスです。
日本で初めて、世界とつながる新しい仕事の形を本格的に提案しています。
P4132425左:代表取締役社長兼CEO荒木成則様、右:取締役 長岡正尚様

国内ではなく海外のフリーランサーに仕事を発注することの違いやメリット、仕事の事例などを中心に話を伺ってきました!

―他のクラウドソーシングのサイトと、御社のワークシフトの違いって何ですか?

大きく3つあります。まず1つ目は、登録者の多くが海外の優秀な人材であるということです。世界83ヶ国、1万4千人以上のフリーランサーが現在登録しています。登録者の約10%が日本語のスキルを持っており、MBA取得者や海外に住む日本人、日本に留学したことのある外国人などスキルがある優秀な方が数多く登録しているのが特徴です。
2つ目は、日本語と海外に仕事を依頼したとしても、外国人が仕事を引き受けられる環境を整えているということです。日本のクライアントと海外のフリーランサーを「つなぐ」役割を果たすことが目的なので、サイトは日本語・英語・フランス語に対応しており、翻訳機能も備えています。
3つ目は、海外との取り引きであっても日本円で決済できるので、海外送金の手間が必要なく、為替レートのことをあまり考える必要がないことです。
海外との取引に特化したクラウドソーシングを運営している会社は、日本で唯一弊社だけと言っても過言ではありません。海外との取り引きをより身近にし、使いやすくなるように工夫しています。


―なるほど…!海外に発注する不安の1つとして、支払い作業があると思うんですけど円で決済できるのは安心ですね。

決済には「エスクロー」という仮入金システムを採用しています。クライアントは仕事を依頼する段階で、ワークシフトに仮入金していただく仕組みです。その後、納品を確認できた段階で、初めてフリーランサーに代金が支払われます。
このエスクローには、仕事を依頼する人と請ける人の、双方にメリットがあります。まず、働く側のフリーランサー(特に海外)は、クライアントがお金を払ってくれるかどうか不安に思っています。エスクローを導入することで支払が担保されるので、フリーランサーは“タダ働き”のリスクを心配せず仕事に打ち込むことができます。
一方、日本側のクライアントにしてみると、実際に送金されるのは納品が確認できてから、という安心感があります。いったん海外に送金してしまうと、仮に業務内容に不備があった場合などに、返金や仕事のやり直しを依頼する手続きが煩雑になります。


―このシステムは本当に助かりますね!海外の方に仕事を依頼するのって、今はあまり馴染みが無いと思いますが、どんな仕事を発注されている方が多いのですか?

ワークシフトの場合、市場調査の依頼が最も多くなっています。例えば、ソーラーライトを東南アジアの量販店で販売できないかリサーチしたい企業様が「現地量販店で売っている値段を調べてくれないか」という依頼を出していました。一般のコンサルティング会社に頼むと1か国当たり20万~30万円かかってしまうのが、ワークシフトをご利用いただいたことで必要情報が数千円で入手できたようです。
他にも、海外の市場調査、提携先や競合先、現地に進出している日本企業などのリストを作成してほしいといった依頼も多いです。現地の言葉でネット検索すると出てくる情報の量が違うのでそれをまとめてもらうことで、より正確なデータを入手できます。
「ショッピングモールや店舗で写真を取ってきてほしい」という仕事依頼もありました。また、現地での商談に同席して通訳したり、現地語によるWebデザインと翻訳、ウェブサイトの多言語化など、様々な仕事依頼が掲載されています。

ワークシフト

―世界中のフリーランサーがいるということは市場調査に強いのですね!

そうですね。一般的なコンサルティング会社に頼むより安く、早く済むだけではなく、どこに聞いても全然わからないような情報を手に入れられる場合もあります。
例えばある企業で、電線が通っていない、太陽光とガソリンでしか発電していない200世帯程度の村を探していたのですが、誰に聞いても分からなかったようです。ところがワークシフトで依頼してみたところ、4000円ですぐに解決し、村長の名前やコンタクト先も入手していました。今まで高いお金を支払ってもなかなかできなかったことが、現地の人材を活用できるクラウドソーシングを使うことで可能になったのです。


―それはすごい!!しかし、疑い深くて恐縮ですが、依頼するフリーランサーによってあたりはずれがありそうで心配なのですが…

世界中から応募や提案が来るのですが、本当にその人に仕事をこなす実力があるのかどうかは、提案の金額やコメント、プロフィール、スキル、過去の実績、メッセージのやりとりから判断できます。更にはスカイプなどで実際に話してみて納得した上で採用することができるのです。個人のアカウントでユーザー登録されていても、チームで仕事をしていることもあるので、海外の企業に依頼するのと品質面で変わらない可能性が高いです。また、プロジェクト単位の業務依頼であれば、仮に適任者が見つからなかったとしても費用は発生しません。

また、お客様の満足度とリピート率が高いのも弊社の特徴です。過去にレーティング(評価)を受けたフリーランサーの約85%が100点満点の評価を受けています。そもそも外国人に仕事を頼むにあたって、先入観のため期待値が低かったりするのですが(笑)実際にはそんなことがないのが証明できると思います。


―依頼するかどうかの判断材料が充分あるんですね!満足度が高いという数値が出ているのも心強いです。

私の個人的なイメージですが、日本にはフリーランサーのような文化は基本的に根付きづらいと思っています。高いスキルを持っている人や、専門的な学問・知識を得た人達は企業で働くのが一般的で、なかなか独立しません。独立するとしても、事前にお客さんが付いた個人事業主としてスタートするケースがほとんどです。スキルの高いデザイナーさんやエンジニアさんは特定の顧客から充分稼げるので、ネット経由で全く知らない顧客から仕事を請ける必要性を感じている人は少ないように思えます。
日本でクラウドソーシングを利用する人はどんどん増えていて、主婦や退職者などの方々が新しい働き方を実践しているのはとても良いことだと思います。一方、国内の仕事の内容が、専門知識がそれほどなくても簡単にこなせる依頼が主流になっているようにも思えます。


―なるほど。一方で海外ではどんな人が登録されているのですか?

ワークシフトでは、ユーザー登録している外国人のうち、約80%がアジア在住です。最近はインドやウクライナ、パキスタンのフリーランサーが増えています。例えば、ウクライナで大学院を出て日本語と英語の2か国語が話せるとしても、自国では内戦が勃発していたり、高い給与をもらえる大企業がほどんど存在しない等の理由から、インターネット経由で先進国の仕事を請けるフリーランサーが増えているのです。学歴が高くてスキルを持っているからといって、全ての人が先進国に留学したり、働きに行けるわけでは無いのです。実際、ワークシフトに登録しているフリーランサーで、学士・修士・博士の学歴を持った人も多く登録しています。そういった人たちは仕事に対して意欲的ですし、レベルの高い業務を好んでこなしています。

11080880_416401998530617_1938803377234654274_nトーマツベンチャーサポート株式会社、野村證券株式会社の2社が幹事となり開催している、Morning Pitch Movieに登場されたときの荒木社長

―やる気もスキルもあるなんて…!物価の違いなどで値段の競争になったりしませんか?

クラウドソーシングはすごく安いというイメージを持たれている方も多いと思いますが、世界各国のクラウドソーシングの時給のデータによると、実は世界的にはそれほど格差が無いのが実情です。フィリピンなど東南アジアの国で物価が先進国の10分の1程度ですが、20ドルの仕事を2ドルでやるかといえば、そういう人はあまりいません。

日本のクラウドソーシングでは、質よりもコスト面を重視して仕事を依頼する傾向があります。一方、世界には、スキルを持った優秀な人たちがネットを介して、ごく当たり前に仕事をしています。そのような優秀なフリーランサーに仕事を頼むのであれば、それほど価格は下がらないのです。
一方、クラウドソーシングでは直接仕事の依頼ができるので中間コストが発生せず、一般的なアウトソーシングよりも価格は安くなります。また、新興国の人にしてみれば大学院を出てスキルを磨いたのち、先進国では20ドルの仕事を自国で15ドルで受けたとしても、物価を考えれば価値ある仕事になります。スキルの高い人が適切な価格でしっかり働いてくれるっていうのがクラウドソーシングの大事なポイントだと考えています。


―頼んだ仕事のクオリティって、発注者の依頼の仕方で左右されますよね。言語の壁がある外国人が相手だとさらに難しそうだと思うのですが、みなさんどうされているんですか?

ワークシフトでは、海外市場調査などを依頼するときに役立つ「便利なフォーマット集」を用意しています。このフォーマットをダウンロードし、適宜フォーマットを変更して、仕事依頼に活用してもらうようにしています。
海外のフリーランサーは、まず仕事を完了させることを優先し、納品してくる傾向があります。お互いの齟齬を少なくするには、文章で仕事依頼するよりも、エクセルシートやパワーポイントなどに、具体的に埋めて欲しい内容を明記することが得策です。
例えば、海外の提携先を調べる仕事を依頼する場合、対象の国やリストアップした会社に送信して欲しいメールの内容なども、フォーマットをダウンロードすることで簡単に依頼することが出来ます。
最終的にどんな成果物を納品してほしいかを明確にしていくのが大事なポイントだと思います。

以上!荒木社長にお話をお伺いしてきました。
私たちにとって新しい取り組みに思える「世界中のフリーランサーにアウトソーシングをする」というスタイルも、既に世界ではスタンダードになっていることに衝撃を覚えました。
ワークシフト、使ってみます!!


Workshift(ワークシフト):https://workshift-sol.com/
facebookページ:https://www.facebook.com/workshiftjp

この記事を書いた人

鈴木 彩華

鈴木 彩華
早稲田大学で生物学を専攻。卒論テーマは「スズガエルの老化」。
2014年に卒業し、同年9月、(株)オールプレジデントに入社。
栃木の若者コミュニティを運営中。
インターネット大好き。あだ名はあーりんです。