2015年5月15日11時45分
「志布志事件」の全員無罪判決から8年余。冤罪(えんざい)事件を生んだ、強引な捜査の違法性を司法が認めた。国と県に、元被告らへの損害賠償金の支払いを命じた15日の鹿児島地裁判決。「真相を知りたい」と裁判を続けてきた高齢の元被告らは、喜びをかみしめた。
午前10時。鹿児島市の鹿児島地裁で勝訴の判決が言い渡されると、原告らは廊下に出て、待ち構えた支援者らと肩をたたき合って喜んだ。裁判所の廊下には大きな拍手もわき起こった。
地裁前では、支援者が「勝訴」と書かれた旗を広げた。後を追うように出てきた原告団長の藤山忠(すなお)さん(67)は、顔をくしゃくしゃにして軽く頭を下げた。「やっとなんとか勝ちました」と一言述べ、口を真一文字に結んで涙をこらえた。
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