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★【ルノワール疑惑】★
'91年春にマスコミを賑わせた「ルノワール絵画疑惑」。
富士美術館が三菱商事から購入したルノワールの絵画2点をめぐり、15億円の使途不明金が発覚した事件である。
富士美術館は創価学会の外郭団体である。
この15億円が創価学会の裏金になったかのような報道がくり返された。
【絵画購入までの経緯】
「昭和63年12月中旬か下旬ごろ、企業コンサルタント会社社長から、弁護士で学会副会長である八尋頼雄に対し、
ルノワールの絵を学会か美術館に紹介したいとの話があった。
スイス在住のフランス人が売却を希望し、画商『アート・フランス』の石原優社長が売却の委託を受けて保管しているもので、
価格は『浴後の女』と『読書する女』の2点で合計36億円で、権威ある鑑定もある。
投資顧問会社社長と美術陶器店の女性経営者から持ち込まれた話であるとのことであった」
(『聖教新聞』4月6日付)
富士美術館では、36億円もの巨額の予算づけをすぐにはできないことから、三菱商事にしばらく買い支えてもらうことにしたという。そして、三菱商事が36億円で絵を購入したのが'89年3月。
富士美術館が三菱商事から41億円で購入したのが、'90年9月のことだった。
三菱商事の購入額と富士美術館のそれには5億円の差があるが、これは三菱がこの絵を買い支えた1年6ヵ月の金利
プラス手数料分として、通常のビジネス慣行に基づいた額と学会側は説明。
15億の使途不明金は、富士美術館が
関わる以前の、画商「アート・フランス」から仲介者への段階で生まれている。
「アート・フランス」は別の画廊から計21億円でこの絵の販売を委託され、三菱商事に36億円で売却した。
この段階で生まれた15億円の不明金が問題とされているのだ。
創価学会側は、「フランス人が売却を希望し」ているものと聞かされていたことを言明しているが本当にそうだったかは疑問がある。
なにしろこの「フランス人」は架空の人物で、実際には「アート・フランス」の持ち物であった。仮にそうだとしても、そもそも弁護士たるもの、確認がおろそか。
税務調査でそのことが判明し、疑惑が表面化したのだ。
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