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【芸能・社会】

鈴木砂羽 ゾンビ斬り

2015年5月14日 紙面から

「映画の中で暴れている私が好き」と熱い思いを語る鈴木砂羽=東京都内で(五十嵐文人撮影)

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 女優の鈴木砂羽(42)が出演した映画「Zアイランド」が16日に公開される。お笑いコンビ「品川庄司」の品川ヒロシ(43)の4本目の監督作で、絶海の孤島を舞台にゾンビとやくざの抗争を独特の笑いも交えて描いた異色作。鈴木は、宗形組元幹部(鶴見辰吾)の元妻・桜を演じ、剣を手にゾンビと対決するシーンも熱演。本紙の取材に応じた鈴木は「『ワハハ! 面白かったね!』と言って試写室を出たのは久しぶり。アクションも頑張りました!!」と手応えを見せている。

 不気味とも思われる“ゾンビ映画”の出演とあり、「島でゾンビが出てきてどう撮るのか気にしてました」と鈴木。昨年6月に約1カ月に及んだ佐渡島ロケなどに臨み、品川監督の演出に触れ「『THE監督』という感じ。撮りたい絵を知っていて、オーダーが明確でやりやすかった」とその手腕にほれ込んだ。

 「監督のオーダーには応えたい」とアクションシーンも全力投球。劇中で披露した“ゾンビ斬り”を振り返り、「相手にあまり情がないので、バケモノをぶったぎってる感じ。ゾンビのメークは凝っていて気持ち悪かったですが…」と笑う。

 同映画は、宗形組元組長を演じた主演、哀川翔(53)の芸能生活30周年記念作でもある。今回が通算111本目の出演となった哀川とは、鈴木の主演デビュー作の映画「愛の新世界」(94年)以来約20年ぶりの共演だった。「翔さんといろんな話をしてご飯にも行きました。面白くて頼りがいのあるアニキ。そんな先輩に私もなりたい。これは、翔さんのためのお祭り映画。20年前にお会いした先輩の主演映画に出演し、ご縁を感じます」と目を細める。

 その主演デビュー作から約20年。「いろんな女優さん、俳優さんがいる中で、よくここまでこれたなぁ」と謙遜するが、過去、苦しい時には女優をやめることも考えたという。11年10月に俳優の吉川純広(32)と結婚。「配偶者がいるって安心。俳優同士なので多く語らなくても楽しいです」と穏やかに話しながら、「映画の中で暴れている私が好き。映画が一番好きなんです。感性を出す監督との仕事が一番したい」と力を込めた。 (金山容子)

 ●鈴木砂羽(すずき・さわ) 1972(昭和47)年9月20日生まれ、静岡県出身。映画「愛の新世界」で、ブルーリボン賞新人賞、キネマ旬報新人賞などの映画賞を多数受賞。近年は、「相棒」(08年)、「劔岳 点の記」「なくもんか」(09年)、「毎日かあさん」「わさお」(11年)、「夢売るふたり」(12年)などの映画に出演し、テレビや舞台などでも活躍中。

 

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