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【サッカー】

ハリル 宇佐美密着「刺激」

2015年5月14日 紙面から

宇佐美(左)に話しかけるハリルホジッチ監督=千葉県内で(佐藤哲紀撮影)

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 サッカー日本代表候補28人による国内組合宿は13日、千葉県内のグラウンドで2日目の2部練習を行い、打ち上げた。この2日間、バヒド・ハリルホジッチ監督(62)はFW宇佐美貴史(23)=G大阪=と積極的にコミュニケーションを図り、英才教育。次世代のエース候補は「すごく刺激をもらった」と感じ入った。12日夜のミーティングでは欧州チャンピオンズリーグ準決勝のバルセロナ対バイエルン・ミュンヘンの試合映像を見せ、プレースピードや強度の向上を意識づけた。

 練習開始時のランニング、指揮官はおもむろに宇佐美に近づいた。肩を抱いてしゃべりかけながら、2人で走り出す。練習後も座っていた宇佐美の元に歩み寄り、話し掛けた。「刺激をもらえることを言われたし、ありがたい話をしてもらった。プレーのこともそうだし、普段の生活も含めて」と宇佐美。詳細は明かさなかったが、ハリル・チルドレンの筆頭は、大きな期待をひしひしと感じていた。

 甘い言葉はなかったはずだ。指揮官は4月14日に公の場で宇佐美の体脂肪率の高さを指摘。「ものすごく能力がある。だがたくさんのことを変えなければならない」とダメ出しした。この合宿ではその思いが行動に表れた。12日の練習の最後に行った指名制の体幹トレーニング、小さい動きの腹筋をしていた宇佐美を「もっとしっかりやれ」とばかりに両手で補助し、強い負荷をかけるように促した。

 13日の最後のシュート練習でも指揮官は宇佐美に近い側に立ち、選手たちに何度も細かいアドバイスを送った。宇佐美は「(言われたことの)意識はもちろんしながらやった。縦パスを落とすときの足の使い方とか」と、指揮官の細部へのこだわりに応えた。

 この合宿ではへんとうの痛みのためかすれた声で過ごした。Jリーグで好調を維持する宇佐美。欧州組攻撃陣が苦渋のシーズンを過ごすなか、1カ月後に迫ったW杯2次予選での活躍は、日本サッカーの将来を左右する。「もちろんメンバーに入れるようにアピールしていく」。大久保、豊田も招集され、ストライカーサバイバルはし烈を極める中、怪物FWは自信をみなぎらせ、濃密な2日間を打ち上げた。 (宮崎厚志)

 

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