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師弟を忘れて広宣流布はない。
悪は、必ず明るみに出る。それが歴史の教訓だ。
昭和54年(1979年)、私は第3代会長の辞任を余儀なくされた。
その背後には、どす黒い心の宗門と、私利私欲に狂った反逆者の謀略があった。
「第三代は一生涯、会長として指揮を執れ!」
これが戸田先生の遺言であった。
第3代会長を守れば、広宣流布は必ずできる──これが恩師の厳命だったのである。
しかし、邪悪に誑かされた当時の最高幹部は、正義を守ることができなかった。
私の手もとには、多くの純真な学会員の方から届いた手紙が、今も大切にとってある。
私の辞任の報に、
「なぜ、辞めなければならないんですか!」
「辞めなくてすむように、戦った人間は、いないんですか!」
「あまりにも、ひどすぎる!」
──そうした、やむにやまれぬ怒りが込められていた。
悲痛なまでの叫びの手紙もあった。
それを送ってきた人の名前も、私の胸中から離れない。
今、白日のもとにさらされた迫害の構図を、若き皆様は、わが胸に刻みつけていただきたい。
御聖訓には仰せである。
「この法門を説くと、必ず魔が現れるのである。
魔が競い起こらなかったならば、その法が正法であるとはいえない」(御書1087頁、通解)
難こそ正義の証しだ。
迫害を避け、自分だけ、いい子になって、うまく立ち回る人間は、にせものである。
だれが矢面に立って同志を守り、あらゆる迫害を受けているのか──その正義の人を、守らねばならない。
【全国各部協議会 二〇〇八(平成二十)年二月二十六日】
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