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思えば、戦後、戸田先生の事業が破綻し、
最大の苦境にあった時、先生は、やむなく理事長職を辞された。
妙法流布のために、牢獄にまで入った先生である。
戸田先生ほど、牧口先生をお守りした人は、いない。
その戸田先生が、責任者の立場を退く──これほど、おかしなことがあろうか。
私は先生の弟子として、断じて先生に会長になっていただくのだと決意した。
そこにしか、広宣流布の道はないからだ。
事業の活路を開くため、一人、命がけで戦った。
師を軽んずる者には、たとえ先輩であっても、正義を叫び、増上慢を打ち倒した。
そして、新しき拡大の突破口を開いていったのである。
将来を決する、大切な皆様であるゆえに、私は、ありのままの真実を申し上げておきたい。
ほかのだれでもない、私こそが、学会の真実の歴史を知っているからだ。
牧口先生のもとには戸田先生がいた。戸田先生のもとには私がいた。
だれが、これからの学会を守るのか。それは、人ではない。自分自身だ。
幹部だから、先輩だから、立場が上だから、「弟子」なのではない。
真の池田門下として、毅然と立ち上がり、必死の祈りと行動で、一生涯、戦って戦って戦い抜く人間こそが「弟子」なのだ。
仏法の根幹は「師弟」である。
創価の三代に連なる師弟の道に生き抜いていただきたい。
「師弟の道」を誤ったら成仏できない。
折伏を忘れ、広宣流布を忘れ、一番大事な師弟を忘れたら、学会は崩壊である。
【全国各部協議会 二〇〇八(平成二十)年二月二十六日】
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