自己最多の幕内5連勝を狙った西前頭16枚目阿夢露(31=阿武松)が“レジェンド”に敗れ、初黒星を喫した。同14枚目旭天鵬(40)との立ち合いで左前みつを取ったが、電車道で一気に寄り切られた。

 東前頭16枚目だった春場所は、6勝8敗で迎えた千秋楽で旭天鵬を寄り切りで破り、辛くも幕内残留を決めた。自身は3場所目、相手は98場所目で歴代1位の1445回目の土俵。経験の差は歴然で「攻め方がうまかったですね。絶対組んでくると思ったので。強かった」と完敗を認めた。

 母国ロシアでは少年時代、テレビ放送で大相撲を見ていた。そこに映っていたレジェンドの記念すべき土俵で胸を合わせ「うれしいですね。自分もそこまで(相撲を)取りたい」。大先輩の偉業を一番近くで見届け、気を引き締めた。