東前頭3枚目の佐田の海(28=境川)が、横綱日馬富士(31=伊勢ケ浜)を引っ掛けで破り、初金星を挙げた。

 最初の一番は、左上手を取られる不利な体勢から必死のすくい投げで抵抗。軍配は日馬富士に上がるも、物言いの結果同体に。迎えた取り直しの一番も、横綱の厳しい攻めで後退したが土俵際で逆転の引っ掛けを決めて、波乱を演出した。「すごいうれしいです」と喜びを実感した。

 師匠の境川親方(元小結両国)からは、この日の朝に「向かっていく気持ちが大事だ」と助言をもらい「思い切っていこうと思った」と話した。

 日馬富士には巡業でも胸を出してもらい「ぶつかり稽古でもスピードを意識しろ」「もっと下からいけ」などとアドバイスをもらっていた。それだけに「あこがれの横綱を倒せてうれしい」と笑顔を見せていた。