「Software Library: MS-DOS Games」公式HPより。
1990年代まではまだまだ現役で使われていた、マイクロソフトのオペレーションシステム「MS-DOS」――。今やコマンド入力をしたことがない人のほうが多いだろうが、この時代に数々の名作ゲームがMS-DOSで作られていたことも事実だ。そして今、かつて人気を博したMS-DODゲームがネット上で静かに甦っている。
■レトロゲームの宝庫「MS-DOS Games」
1996年に創設された非営利団体の「インターネット・アーカイブ」に昨年あたりから1970~90年代のレトロなアーケードビデオゲームや「Atari2600」など、家庭用のゲームが公開されてレトロゲームファンから注目を集めていたが、年明け早々に2400タイトルものMS-DOSのゲームが公開されたことが報道され、一部のゲーム好きを大喜びさせた。
「Software Library: MS-DOS Games」にアップされている大量のMS-DOSゲームの数々には圧倒されるばかりだが、現在40~50歳くらいの年齢層にとっては懐かしいタイトルをいくつも発見できるのではないだろうか。
『テトリス』や『パックマン』もあれば、光栄の『信長の野望2』などもある。
タイトルを選んでクリックすると、ブラウザ上でプレイできる「DOSBOX」というMS-DOSエミュレータが自動的にゲームを起動する仕組みになっている。しかしこの「DOSBOX」はまだベータ版のようで、タイトルによっては起動できなかったり途中で固まったりするゲームも少なからずあるようだ。しかしそれを差し引いても、この圧倒的タイトル数には目移りすること必至だろう。時間のあるときに、プレイしてみてはいかがだろうか。
■SNSへの埋め込みでドタバタも…
移動中の電車内でモバイルゲームを楽しむのに加えて、PCに向かっている間もついついゲームに興じてしまいそうで怖い(!?)この「MS-DOS Games」だが、最近になってFacebookなどのSNSへの埋め込みが可能に。
ゲーム画面の右下にある「share this item」ボタンをクリックすると、各種SNSのアイコンと共に埋め込みコードも表示される。この機能が追加されたことにより、SNSの画面から離れなくてもゲームが楽しめて、人にゲームを紹介することも容易になる。埋め込みコードのほうはHTMLタグのインラインフレーム(iframe)によるもので、widthとheightの値を指定することでサイズ変更が可能だ。4月末頃、この機能が紹介されると、Twitterなどに埋め込みをするユーザーが増加。すると、5月頭にはTwitterの利用規約に違反するものだとして、Twitterへの埋め込みが禁止されるという、ちょっとしたドタバタ劇も起こっている。
ともあれ、かつて人気を博したレトロなMS-DODゲームの数々、今になってプレイしてみればむしろ新鮮かもしれない。消え去るしかない運命かに思われたMS-DOD時代のゲームがこうして甦ることは、ゲーマーとしては嬉しい限りだ。くれぐれも仕事に支障を来さないようにはしたいものだが……(苦笑)。
(文/仲田しんじ)
【参考】
・Washington Post
http://www.washingtonpost.com/blogs/the-switch/wp/2015/01/05/you-can-now-play-nearly-2400-ms-dos-video-games-in-your-browser/
・Engadget
http://www.engadget.com/2015/04/30/archive-org-twitter-ms-dos-games/
・The Guardian
http://www.theguardian.com/technology/2015/may/04/twitter-kills-ms-dos-games-embedded-in-tweets
ほか