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【政治】

「戦争への法」ノー 官邸前抗議 出勤前の会社員も

首相官邸前で安全保障関連法案の閣議決定に反対を訴える人たち=14日午前、東京・永田町で(川上智世撮影)

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 政府は十四日午後、臨時閣議を開き、他国を武力で守る集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障関連法案を決定する。これを前に同日朝、東京・永田町の首相官邸前で反対集会があり、約五百人(主催者発表)が集まった。「戦争できる法律いらない」「安倍政権の暴走止めよう」などとシュプレヒコールを繰り返し、抗議の声を上げた。

 神奈川県から参加した中央大二年の男子学生(19)は「僕らのような若い世代が戦争にかり出されるようになる」と強い危機感を示した。祖母が第二次大戦中に東京で空襲を経験し、自らも幼いころから戦争の恐ろしさを聞いて育った。日本は戦争をやめた国だと安心していたのに「戦争できる国づくりが強引に進められている。自分の握った銃で相手を殺したり、自分が殺されたりしたくない。恐ろしい。絶対反対です」。

 東京都江東区の四十代の女性会社員は「今日、法案が決定されるのはまずい」と、出勤に間に合うぎりぎりの時間まで参加。「戦争に行かされるのがかわいそうで、子どもを産めない国になってしまう」。同じように心配しながら、仕事で来られなかった友達もいるという。

 マイクを握った同区の伴敏子さん(69)は「東京大空襲では三時間で十万人が亡くなり、残された子どもたちも大変つらい思いをした。子どもたちを戦地へ送るようなことは絶対阻止しなければならない」と訴えた。

 

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