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 70年前、鹿児島県の離島・黒島に不時着した特攻隊員と、彼らを介抱した島民との交流を描く映画の撮影が今夏から始まる。島で10日にあった平和祈念祭に、メガホンをとる浜本正機監督(52)や元特攻隊員らが集い、記憶を後世に伝えようと誓い合った。

 黒島(同県三島村)は薩摩半島の南約50キロにある小島。同県の知覧や鹿屋などの基地から沖縄へ特攻に向かう飛行ルートの下に位置する。当時、機体の故障などで6人が、近海などに不時着。島民は飢えに苦しんでいたが、食事を与えるなど手厚く看護した。

 映画の原作は、2008年に51歳で病死した映画監督小林広司さんのノンフィクション作品「黒島を忘れない」。島民や元隊員を取材した遺作の原稿を妻ちえみさん(53)がまとめ、昨秋に出版した。小林さんの仕事仲間から依頼を受けた浜本監督が映画化の話を進め、夏から秋にかけて黒島を中心に撮影、来年初夏に公開する予定という。