長谷川穂積 現役続行か否か揺れる胸中
2015年05月11日 16時00分
9日に行われた約1年1か月ぶりの再起戦で判定勝ちした元WBC世界バンタム&フェザー級王者の長谷川穂積(34=真正)が現役続行か否かで揺れている。
WBCスーパーバンタム級9位のオラシオ・ガルシア(24=メキシコ)を判定3―0で破ってから一夜明け、長谷川は「まずは右足首を治すこと」と話した。先月末に負傷した右足首は靱帯が部分断裂しており「適当に治すわけにはいかないから、固定してしっかり治します」と、当面は治療を最優先させる方針だ。
一方で「ちゃんと治るかも、わからない…」との不安ものぞかせた。さらに、数か月前からは意外な原因による左ヒジ痛にも悩まされている。
昨年4月に3階級制覇に失敗。その後去就を決めかねた時期にゴルフを始め、週2回のペースでラウンドするほどハマった。半年で100を切ろうかという腕前になったが、左ヒジに過剰な負荷がかかり「腱が少しズレてしまったんです」。今年に入って現役続行を決めた後はゴルフを完全封印したが、一時はスパーリングを中止するほどの痛みに襲われ、足首と合わせて「体調はこれまでで最悪でした」。
舞台裏では体にアクシデントが続いたことから、長谷川は「ケガがなければどうだったのかな、というのはあります」としながらも「もう一度何のためにやるのかを見つけないといけない。家族と自分自身と話し合ってゆっくり考えたい」と話すにとどまった。
この勝利で世界ランク復帰は確実だが「次に世界戦ができるならやるけど、それは100%ないでしょう」と冷静。ただ、満身創痍の肉体で、全盛期を思わせる動きをのぞかせたのは事実。再びその決断が注目される。
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