知られざるアフリカの夜〜体感!鈴木亮平が見た野生の大地〜 2015.05.04


ダース・ベーダー。
都会の夜は騒がしい。
人工の光であふれ返る世界。
夜は明るくにぎやかなもの。
僕はそう思っていた。
そうこのアフリカの夜を体感するまでは…。
僕が旅をしたのはアフリカ南部のボツワナ。
アフリカでもとりわけ動物たちの密度が濃い場所だ。
今回旅をするきっかけとなった一つの作品がある。
題名は「アフリカの夜」。
生まれたばかりの赤ちゃんゾウとその家族に密着。
乾季に繰り広げられる壮大な旅をつづった。
見どころは4Kの高感度カメラで撮影した驚きの世界。
昼のように見えるが実は夜の映像だ。
謎に包まれていた動物たちの営みを鮮やかな色彩で映し出した。
制作総指揮を執ったのはフランス映画界の巨匠ジャック・ペラン。
代表作は「Oceans」。
撮影箇所50か所。
4年以上の歳月をかけて制作した。
そして鳥の目線で独自の世界を描いた「WATARIDORI」。
自然ドキュメンタリーの名作として名高い。
今回彼が特殊カメラで挑んだアフリカの夜の世界。
それを自分の目で確かめてみたい!そう思ったのだ。
寝泊まりはキャンプ!朝から晩まで大自然の中に身を置きアフリカを肌で感じてみる。
そこで見たのは…。
昼間とは全く違った顔を見せる生き物たち。
珍獣たちがうごめく不思議な世界。
めったに見る事のできない驚きの光景にも遭遇!ゾウですか?ゾウ泳いでますよ。
体感!アフリカの夜。
未知との出会いを求めて新たな旅が始まる。
ここはボツワナの北部チョベ国立公園。
チョベ川に沿って東京都の5倍ほどの面積を誇る広大な平原が広がっています。
アフリカの大自然を体験するためボツワナにやって来ました。
連続テレビ小説「花子とアン」で花子の夫を演じた鈴木さん。
結婚式?上品な優男から筋肉ムキムキのマッチョな役まで演じる今注目の俳優です。
鈴木さんが訪れたのは3月。
ボツワナは雨季の終わりを迎えていました。
うわ〜!出会いは突然でした。
家族が…。
あっ子どももいる!うわっちょっと待って下さい!めちゃくちゃ数いますよ。
うわ〜!
(鳴き声)鈴木さんゾウに大興奮!
(鳴き声)
(鳴き声)水場には数頭のゾウが集まっています。
ちっちゃい彼らは…かわいい!アハハハッ。
2人そろって…。
鈴木さんが今度見つけたのは?まだ生まれて間もない赤ちゃんです。
ちっちゃい!かわいい!丸っこいな。
何か歩き方も結構ヨチヨチしてて…。
一番真ん中にね。
よくできてますよね。
今回の旅のきっかけとなった作品もこうしたゾウたちが主役。
まずはその物語の一部を鈴木さんに紹介してもらいましょう。
これはあるゾウの家族を追い続けた旅の物語。
4か月450キロにも及ぶ壮大な旅の記録だ。
季節は雨季。
最初の舞台はボツワナの中央部に広がる湿地帯。
物語は一頭のゾウの赤ちゃんの誕生から始まる。
赤ちゃんだ。
オスの赤ちゃんゾウ。
この子が物語の主役だ。
母親は群れのリーダー。
ゾウの社会ではリーダーは最年長のメス。
豊富な経験と知識を持った頼もしいお母さんだ。
群れはリーダーのメスを筆頭にその娘たちと更にその子どもたちから成る。
結束力が強い母系家族だ。
赤ちゃんの面倒も家族みんなで見る。
赤ちゃんには数頭のお姉さんがいる。
お姉さんたちはもう乳離れしているが母親のお乳を明け渡すにはまだ抵抗があるようだ。
でも平和な日々は長くは続かない。
乾季が始まるとゾウたちは水を求めて大移動を開始する。
ここから北へ向かいまずは僕がいるチョベ川を目指す。
そして更に東の水場へと向かう。
延べ450キロにも及ぶ過酷な旅だ。
ゾウたちは昼も夜も移動を続ける。
むしろ暑い日中に比べ涼しい夜を好んで活動する。
赤ちゃんがフラフラと母親のもとを離れてしまった。
夜の茂みには危険があふれている。
(鳴き声)母親に叱られて慌てて帰ってきた。
突然母親の落ち着きがなくなった。
近くにライオンがいる事を察知したようだ。
(鳴き声)しかしライオンたちには動く気配はない。
今日は攻撃を仕掛ける気はなさそうだ。
(鳴き声)これなら赤ちゃんも辺りを自由に動き回っても大丈夫。
安全を確かめて母親は水を飲み始めた。
翌日赤ちゃんはたっぷりお乳を飲む事ができるに違いない。
さあ再び出発だ。
これまで知られていなかったゾウたちの夜の行動。
物語は豊かな色彩で鮮やかに描き出されていく。
この日やって来たのは小さな水場。
ほかの家族も集まり久しぶりの仲間との再会を喜んでいる。
そして泥遊びを心行くまで楽しむ。
ゾウにとって泥浴びは生きるためには欠かせない。
乾燥や高温から皮膚を守り寄生虫の予防にもなる。
ゾウの旅路には恐ろしい敵が待ち構えている。
この夜たどりついた水場にはゾウの亡骸に群がるハイエナの姿があった。
若いゾウや子どもたちにとってライオンやハイエナは大きな脅威だ。
更に天敵とは別の試練も行く手を阻む。
時には大河も渡らなければならない。
川幅は数百メートル深さは5メートルを超える。
赤ちゃんにとっては命懸けだ。
果たして家族は無事に目的地にたどりつく事ができるだろうか?4か月に及ぶ命のドラマと旅の記録だ。
作品の世界を体験しようとやって来た鈴木さん。
いきなり想定外の事態に直面です。
今回の旅宿泊は自然の中でのキャンプなんですが…。
あああれか!本当に…ハロー!サンキュー!あ〜着きましたよ!ナイスプレース!周囲に柵はありません。
特別な許可をもらって設営したスペシャルなキャンプ地です。
こちらがガイドのスコットさん。
自然ガイド歴20年のベテランです。
やりましょう!英語はペラペラ。
世界各地を旅してきた鈴木さん。
でもテントを建てるのも泊まるのも初めてなんだそうです。
僕ねあの…もうまさしく。
だって…いや〜だからハイエナが来ても倒れないテントを建てないと。
オーケー!うわっ重い!手際よくやれば意外と簡単。
僅か5分で完成しました。
出来た!うわっうれしいな!うれしい。
ベリーファーストテント!うわ〜!いいですね。
こんな感じなんだ。
じゃあスコットさん次は?トイレ?トイレ…作りましょう。
お〜!でもあんまり遠くに作るとあれじゃないですか?バッファローがいたらまずいんじゃないですか?まずは草を取り除いて穴を掘るところから。
そうですね。
せ〜のワンツースリー!1メートルほど掘ったところで囲いをかぶせれば出来上がり。
あっいいじゃないですか。
あっいいですね。
これでこうでしょ!ねえ?これでキャンプの準備は万全です。
長い一日が終わりを告げようとしています。
さあ「アフリカの夜」の幕開けです。
日本じゃなかなかここまで見れないですよ。
すごいな。
あとやっぱりあれなんですね。
日本で見てたらオリオン座の周りにこんなにほかの星があるなんて知らなかったですもんね。
ねえ天の川はっきり見えますもんね。
そう考えるとちょっと…いよいよ夜の観察に出発です。
来ましたね。
夜になりましたね。
昼間よりも余計見えないんで。
何だろう…早速スコットさんが何か見つけました。
なんとライオンの足跡です。
どっちに行ったって分かるんですか?ところがライオンはおろか動物は一向に見つかりません。
すぐ目の前でゾウが群れていた日中がうそのようです。
ヒョウ?めちゃくちゃ明るかったですね。
ようやく見つけても強い光を当てると逃げてしまいます。
のどかに見えた昼とは違い夜の動物たちはとても敏感です。
クゥッ!いろんなやり方があるんですね。
今度は音にも注意しながら動物を探します。
(ゾウの鳴き声)うっすらとゾウが。
いたいたいた…。
こっちもいますね。
今全く見えないです。
星空しか見えないですね。
(ゾウの鳴き声)そこで取り出したのがサーモカメラ。
暗闇の中でも動物の体温を感知して映し出す特殊なカメラです。
すごいなこれ。
(ゾウの鳴き声)ゾウたちは暗闇の中でも昼と変わる事なく草を食べていた。
光がほとんどない世界でも自由に活動するその能力にはただただ驚かされた。
なんとか夜のゾウだけは観察に成功。
でも初日は敏感な動物たち相手に完敗でした。
アフリカの夜に潜むハンターたち。
その能力は私たち人間をはるかにしのぐのです。
ジャック・ペランの物語にも夜さまざまなハンターが登場します。
それを最先端のカメラが昼間のように映し出します。
旅を続けるゾウたちは小さな水場にたどりついた。
そこにやって来たのはハイエナ。
赤ちゃんとの距離を縮めていく。
(ゾウの鳴き声)家族は体を張って大事な赤ちゃんを守る。
しかし悲劇は起こってしまった。
(ゾウの鳴き声)彼らは仲間の一頭を失った。
8歳のメスがライオンの犠牲になったのだ。
水場を求めて延々と続くゾウの旅。
ある朝一家は森の外れにやって来た。
赤ちゃんはついていくのに必死だ。
家族を付け狙うものがいる。
ライオンだ。
ライオンにとって赤ちゃんは格好の標的。
ゾウたちはライオンのすぐ近くを進んでいく。
しかしライオンたちはじっと座ったままだ。
実はこの時彼らは別の獲物に狙いを定めていた。
ウシの仲間クーズー。
ゾウたちも危険を感じ取ったようだ。
クーズーもゾウも森へ逃げ込む。
でも誰もがうまく逃げおおせるとは限らない。
アフリカでは動物たちが日夜激しい命の攻防を繰り広げているのだ。
ボツワナチョベ国立公園に朝が訪れました。
鈴木さんは大自然の真ん中でどんな夜を過ごしたんでしょうか?何かいろんな動物の声しましたし。
どんな音聞こえました?ゾウが多かったですけど…ええ。
あとカバのブブブブブという声とか。
鈴木さん意外にもにぎやかなアフリカの夜をまずは耳でじっくりと体感できたようです。
周囲にフェンスも柵もないキャンプサイト。
テントの近くに動物の痕跡を見つけました。
スコットさんこれって車の道じゃないですよね?あんなに巨体だからフラフラして歩くのかなと思ってたんですけど…ゾウは何世代にもわたって同じ道を使います。
母から子へと受け継がれてきた道です。
もしかしたらどこかの家族が夜この道を通ったかもしれません。
ほかにも生き物たちが残したサインがないか探しに出かけます。
おっあれ何ですか?かわいい。
インパラはシカのように見えますがウシの仲間です。
メスは角が生えません。
つまり今映っている大人は全部メス。
インパラは1匹のオスがたくさんのメスを従えるハレムを作るんです。
美しい。
角の形がすごいな。
さすがモテオス。
堂々とした歩きっぷりです。
すごいですね。
モテる男も大変です。
若いオスのゾウじゃないですかこれ。
この先にゾウたちがよく利用する場所があるといいます。
「アフリカの夜」の物語でゾウが泥浴びしていましたよね。
ここも泥浴びに使われる水場です。
ゾウの足跡です。
大きなゾウではありませんがそれでも40センチは優に超えています。
ここは少し低いくぼ地になっていて周囲から流れ込んだ水がたまりやすくなっています。
泥は紫外線や寄生虫を防ぎ更に体温を下げる効果があります。
泥浴びにはちゃんと意味があるんですね。
わあ伸びる。
あこれは確かに。
ヌルヌルするんですよね。
いやこれは感触は味わった事ないですね。
あっ血の味がしますよ。
鉄分というか。
とその時…。
ヨウ!ヨウ!一体どうしたんでしょうか?インパラ?肉食動物が近くにいるかもしれない。
一応車の中入っておきますかじゃあ。
車を走らせるとその正体が分かりました。
あこれライオンですか?ライオンの足跡?まだ新しい足跡です。
いました!メスのライオンです。
チラチラですけど…車を気にする事もなくこちらに歩いてきます。
どうやらかなり大きな家族のようです。
もっと近づいてみる事にします。
うわ近い近い!実は野生のライオンは前から見てみたいと思っていた動物だ。
それが僅か10メートルほどの所にいる!まるで夢のようだった。
昼間だからなのか。
(笑い声)見れましたね。
すごいな。
その立ち居振る舞いはさすが百獣の王といった貫禄だ。
僕たちの存在など無視するかのようにゆっくりと去っていった。
2日目の夜。
取材チームは新たなカメラで臨む事にしました。
これは超高感度カメラ。
月明かりのような少しの光でもカラーで鮮明に撮影する事ができます。
カメラにつながったモニター画面にご注目。
感度を上げていくと…。
肉眼よりもかなり明るく撮れます。
こんなはっきり見えるんだ。
なるほど。
いち早く動き出したのは…体長60センチにもなる巨大なフクロウです。
強い光を当てて逃げられた初日の失敗を繰り返す訳にはいきません。
そこで動物を探す時だけ強いライトを使いその後は光を弱くしてカメラの能力に頼ります。
鈴木さんにはモニターで観察してもらう作戦です。
うわっ何かいますよ。
草の陰で目が光っています。
サーバルは主に夜に活動するネコの仲間。
暗闇でも大きな耳で獲物が出す音を逃しません。
ライトに反射して光る目を見逃さないのが夜の観察のコツです。
あっ何かいますね木の下に。
ストップ。
まるで小さなカンガルーのような姿です。
ウサギという名前が付いていますが実はネズミの仲間。
夜になると巣穴から出てきて草や植物の種を食べます。
更に意外な動物を見つけました。
あれは草を食べているんだ。
夜になると川から出てくる。
カバは…水辺で寝ているイメージとは異なり活発に動くその姿は全く別の生き物を見ているようだった。
夜のアフリカの珍獣たち。
こちらはアードウルフ。
世界一小さいハイエナだ。
かすかな音やにおいを頼りに獲物を探す。
好物はシロアリだ。
なんと一晩で30万匹ものシロアリを食べるという。
こんな奇妙なハイエナがいたとは知らなかった。
更に珍獣中の珍獣がいる。
表面は硬いウロコでびっしりと覆われている。
センザンコウだ。
更に驚くのはその長い舌。
においでシロアリの巣を探し当て舌でなめ取るという。
アフリカの夜は聴覚や嗅覚を頼りに生きる妖しい動物たちの世界だった。
「アフリカの夜」の作品にも不思議な夜の生き物たちが登場する。
草原を奇妙な動物が歩いている。
大きな耳にブタのような鼻。
鋭い爪で土を掘りシロアリを食べる。
ツチブタもまたシロアリを主食にしている動物だ。
嗅覚はとても鋭く数百メートル先のにおいを嗅ぎ取る事ができる。
続いて現れたのはヤマアラシ。
鋭い針は毛が変化したものだ。
危険が迫るとこの針を逆立てて反撃する。
なんとライオンにすら立ち向かうという。
夜になると巣穴から出て植物の根や種などを探して食べる。
ゾウを当てにしているものもいる。
オオミミギツネだ。
お目当てはゾウのフンに集まってきた昆虫。
その名のとおり大きな耳で昆虫が出す小さな音もキャッチする。
オオミミギツネは毎晩ゾウのフンからフンへと駆け回る。
フンの一つ一つが宝の山。
獲物を巡ってあちこちでケンカが起こる。
(鳴き声)そこにはゾウと深い関わりを持ちながら生きる動物の姿があった。
キャンプ生活3日目。
この日鈴木さんが意外なものを見つけました。
ゾウのフンからキノコが顔をのぞかせています。
ゾウのフンには養分と水分がたくさん含まれています。
植物についていた胞子がゾウの体の中を通りフンとして出されキノコに成長したんです。
においはね全くこう…。
植物の種もこうしてゾウによって運ばれ新たな場所で芽吹きます。
更に動物もフンを利用します。
フンコロガシです。
ゾウなどのフンを雪だるまを作るように転がしボール状にします。
日本では「ファーブル昆虫記」でおなじみですよね。
ボールを転がし土の中に埋めると卵を産み付けます。
卵からかえった幼虫はフンを食べて育つんです。
すごいですねこのゾウのフンから広がる世界が。
生き物の。
あんな大きなゾウと小さなフンコロガシから。
旅を続ける物語のゾウたち。
その行く手にはさまざまな障壁が待ち受けています。
ここは鈴木さんが滞在しているチョベ国立公園です。
あの親子もなんとか無事にたどりついた。
赤ちゃんも自分の鼻を使って上手に水を飲めるようになっている。
しかしこの場所は長い旅路の通過点にすぎない。
ゾウたちは再び旅に出なければならないのだ。
大食漢のゾウが群れで一か所にとどまると植物を食べ尽くしてしまう。
絶えず移動し続ける事。
それがゾウが生きていくための定めなのだ。
大きな川は時に移動の妨げとなる事もある。
最も深い所は泳いで渡らなくてはならない。
それは生まれたばかりの赤ちゃんとて同じ事だ。
母親は赤ちゃんを安心させ落ち着かせようとする。
子どもを中心に周囲を大人たちが取り囲んでいる。
水の流れから守っているのだ。
赤ちゃんは大人たちに助けられ勇敢に川を渡り切った。
家族の全員が対岸へたどりつく事ができたのだ。
無事に川を越えても安心はできない。
数百年にわたって代々使われてきたゾウの道。
そこに人間が家を建て町を築いているのだ。
突然走りだした。
(鳴き声)仲間の声が聞こえたようだ。
道路を横切る大きなオス。
ゾウたちはいつしか果樹や農作物にも手を出すようになった。
公園にはおいしいマンゴーが実をつけている。
ゾウの通り道に町をつくった人間。
人とゾウ怖い思いをしているのは果たしてどちらなのだろう。
この日鈴木さんはチョベ川にやって来ました。
物語の中でゾウの家族が渡った川です。
もしかしたら旅をしてきたゾウに出会えるかもしれません。
ボートを使えば水辺のゾウにも近づく事ができます。
とその時!全然分かんなかったな。
一頭の大きなカバがボートの近くにいるといいます。
今ボートの下にいたやつですよ。
カバはボートを敵と見て威嚇しているようです。
こっちに来た。
また沈んだ。
キャプテンやっぱりカバって凶暴なんですか?相当。
更に上流へ向かったその時想像を超える光景が飛び込んできました。
すごい。
ゾウが泳いでますよ!川の深さは5メートルを超えます。
ゾウといえども足は届きません。
すごい。
ソヴたちは新鮮な草を求めて川を渡ってきたんです。
命懸けで何百キロを旅するゾウ。
頭では理解していたつもりだった。
でも泳ぐ姿を目の当たりにして僕は旅とともに生きるゾウの宿命を感じざるをえなかった。
いつの間にかボートは無数のゾウに囲まれていました。
それにしても…しかしこの辺りも乾季になると草は枯れ一面茶色の世界となります。
つかの間の楽園。
ゾウたちは次は東を目指し旅を続ける事になります。
ゾウの一家の物語。
この先どんな運命が待ち受けているのでしょうか。
その結末まで見てみる事にしましょう。
あの赤ちゃんゾウだ。
体重は落ち少し疲れてはいるものの足取りは確かだ。
水場にたくさんの家族が集まっている。
赤ちゃんも母親とお姉さんに寄り添われてやって来た。
(鳴き声)その時だ。
(ゾウの鳴き声)ライオンが1頭に襲いかかった。
(ライオンの鳴き声)
(ゾウの鳴き声)
(ゾウの鳴き声)おびえる若いゾウ。
リーダーもほかのゾウたちも手を出す事ができない。
ただその場を立ち去るしかなすすべがなかった。
サバンナのオアシスは永遠の嘆きの地となってしまったのだ。
リーダーに刻み込まれた記憶が家族を東へと向かわせる。
木陰で休んでいるのはここ数日全く水を飲んでいない一家だ。
甘えたい盛りの赤ちゃん。
しかしあまりの暑さにお母さんもお姉さんも相手をしてはくれない。
僅かでもお乳をもらっていた赤ちゃんには体力がまだ残っているようだ。
…と突然あのにおいが漂ってきた。
(遠雷)
(雷鳴)
(雨音)雨だ。
リーダーである母親の記憶と決断が家族をここまで導いたのだ。
4か月に及ぶ旅はひとまず終わりを告げる。
しかしそれは同時に次の旅の始まりでもある。
ゾウたちは終わりなき旅を続けながらこの大地を生きていくのだ。
「アフリカの夜」を体感する旅の最終日。
鈴木さんは忘れられない光景に出会いました。
無数の鳥が群がっています。
ハゲワシです。
鳥たちがつついているのはゾウの亡骸です。
生き物が生き物を食べる。
僕はそこにある種の残酷さを感じていた。
でもこの光景に単純な感情を超えた何か特別なものを見た気がする。
命の意味とでも言ったらいいだろうか。
そして再び訪れるアフリカの夜。
まだドラマは続いていた。
やって来たのはライオンだ。
ここには無駄になる命はない。
こっちの後ろの暗闇からもう一匹ぐらい飛び出して襲ってくるんじゃないかっていう恐怖が正直すごいあります。
あらゆる感覚を研ぎ澄ませ一瞬一瞬を生きる野生動物たち。
彼らは今日も夜の世界を生きている。
明けましたね夜が。
こうやって毎日夜が来て朝が来てそこで生きている生き物がいて人間の知らない世界もあるし。
何か…何でか分かんないんですけど宇宙から見たくなりましたね地球を。
星っていうのを何か感じるんですよ。
ここに来ると。
でもひょっとしたら人間なんてほんのちっちゃな歴史の一部で特殊な存在じゃないんだなという気が。
だからこそ壊さないようにしていきたいですね。
2015/05/04(月) 19:30〜20:45
NHK総合1・神戸
知られざるアフリカの夜〜体感!鈴木亮平が見た野生の大地〜[字]

俳優の鈴木亮平がアフリカの野生の王国ボツワナを訪ね、大自然の中でキャンプ生活に挑戦。知られざる夜の世界を体感し、ゾウやライオンに大接近。珍獣の数々にも遭遇する。

詳細情報
番組内容
俳優の鈴木亮平がアフリカの野生の王国ボツワナを訪ねた。ここで撮影された物語「アフリカの夜」の世界を自ら体感するためだ。鈴木は、大自然の中でキャンプ生活に挑戦。闇におおわれ、人間には感知できない夜の世界を初体験し、そこで珍獣の数々を目撃する。そして、ゾウやライオンにも大接近。また滅多にみることのできないゾウの川渡りの奇跡の瞬間に遭遇し大感激!野生の大地で感じた事、考えた事を臨場感たっぷりに伝える。
出演者
【リポーター】鈴木亮平,【語り】廣瀬智美

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
バラエティ – 旅バラエティ
趣味/教育 – 旅・釣り・アウトドア

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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