ウィリアム&キャサリン 新・ロイヤルファミリーのかたち 2015.05.05


イギリス王室で今話題の2人ウィリアム王子と妻のキャサリンさん。
ジョージ王子に次ぐ待望の第2子が誕生しました。
これからお送りするのはキャサリンさんの第2子妊娠が発表された頃に作られイギリスBBCで放送されたドキュメンタリー番組です。
王室を取材するジャーナリストたちの話を交え結婚されてから3年半にわたるウィリアム王子一家の様子が描かれています。
お二人は2014年春ジョージ王子を連れてニュージーランドとオーストラリアを訪問していますが実は30年前チャールズ皇太子とダイアナ妃もこの地を訪れています。
当時の2人は離れて歩いている事が多いのに対しウィリアム王子とキャサリンさんは常に一緒に行動し妻が脚光を浴びる様子を王子は笑顔で見守っています。
番組ではこうした対比を織り交ぜながら時代とともに変わる王室を紹介しています。
ウィリアム王子とキャサリンさん2人の親しみやすさは本当に魅力的です。
未来を託された新しいロイヤルファミリーの姿どうぞご覧下さい。
2014年春イギリスのウィリアム王子夫妻は息子のジョージ王子を伴いニュージーランドとオーストラリアを訪れました。
およそ30年前ウィリアム王子を連れて同じ地を訪れたチャールズ皇太子夫妻はその後離婚。
しかしこの新しいロイヤルファミリーは王室の未来を確かなものにしているようです。
ウィリアム王子一家3人の初めての外国訪問はニュージーランドから始まりました。
生後8か月の王子はその愛くるしいしぐさでたちまち王室外交のスターになります。
ジョージ王子は首都ウェリントンにある総督の官邸で地元の赤ちゃんたちと交流しました。
(マーフィー)皆ジョージ王子の初の公務にワクワクしていました。
同じ年頃の子どもたちと一緒に遊ぶ機会を設けたのはすばらしかったと思います。
ほかの子どもたちと触れ合う様子から王子がどんな性格なのかをかいま見る事ができました。
少し大胆なところがあってとても元気がよく自分が気に入ったおもちゃを何としても手に入れようとしていました。
王子には有能な乳母がついているので発育が早いようです。
周りの赤ちゃんがまだはいはいしかしていないのに王子は今にも歩きだしそうでした。
またジョージ王子の不機嫌そうな表情も話題になりました。
いつもニコニコ笑っている訳ではなく飛行機から降りてきた時には膨れっ面をしていたんです。
こんなふうに。
1982年当時のウィリアム王子の映像を見ると親子が似ている事が分かります。
両親が笑わせようとしても王子はずっとしかめっ面でした。
ウィリアム王子一家のオーストラリア滞在中注目を集めた行事の一つがシドニーの動物園訪問。
ジョージ王子は有袋類のビルビーという小動物と触れ合いました。
ここで一家が見せたのはごく普通の家族と変わらない姿でした。
ジョージ王子の存在は王室の外交儀礼に親しみやすさを添えています。
キャサリンさんはウィリアム王子の公務をサポートしながら母親業もしっかりこなしています。
2011年の結婚後彼女は難なく王室の生活に溶け込みまるで水を得た魚のように公務にいそしんでいます。
中産階級出身の彼女にとって公務は相当なプレッシャーのはずですが…。
赤いドレス姿でクリケットに興じたりディスクジョッキーに挑戦したり。
ジェットボートに乗って川下りをしたり。
戦没者の慰霊碑に花を手向ける行事まで。
いずれも天性のセンスでケンブリッジ公爵夫人の役割をこなしました。
王室に入った彼女は会う人々の記憶に生涯残るような印象を与える事を求められます。
キャサリンさんの魅力は持って生まれたもので努力して得られるものではありません。
間違いなくスターの資質があると思います。
エネルギーに満ちあふれていて人に強い関心を持っています。
私がお会いした時もそうでしたが彼女は人と話す時体を相手の方にまっすぐ向け相手を見つめるんです。
だからたとえ数秒間の会話でも彼女の関心が自分だけに向けられていると感じるのです。
キャサリンさんが選んだウエディングドレスは現代的でありながら伝統も大切にした21世紀の王室の花嫁にふさわしいものでした。
(ニコル)アレキサンダー・マックイーンのドレスが選ばれた事でファッション界はお祭りムードに包まれました。
ただ単にイギリスの有名ブランドだからというだけでなく今は亡きアレキサンダー・マックイーンに対するキャサリンさんからの敬意の証しだったからです。
今はナンバーツーだったサラ・バートンが後任のクリエーティブディレクターに就任していて彼女があのウエディングドレスをデザインしました。
キャサリンさんは今もサラ・バートンに服を作ってもらっています。
彼女の新しいコレクションから選んで自分に合うように手を加えてもらう事もあります。
マックイーンのドレスにはとても丈が短いものもありますがキャサリンさんは膝ぐらいの丈が好みなんです。
2人は公務にぴったりの服を作るためによく話し合っています。
キャサリンさんと一番つながりが深いデザイナーといったら間違いなくマックイーンでしょうね。
これはイギリスのファッション界にとってすばらしい事だと思います。
また忘れてはならないのは彼女が低価格ブランドも愛用しているという事です。
サラ・バートンがデザインしたマックイーンの服はキャサリンさんの衣装の中でも人気の高いアイテムです。
キャサリンさんが身につけた服はたちまち売り切れになります。
倹約を心がける彼女はステラ・マッカートニーの青いドレスなどは着回しています。
キャサリン・ウォーカーはダイアナ妃の御用達だったデザイナーで今ではキャサリンさんも彼女が残したブランドをひいきにしています。
ダイアナ妃が愛用していたブランドをキャサリンさんが選んだのは実に興味深い事です。
キャサリン・ウォーカーといえばダイアナ妃を思い浮かべるからです。
キャサリンさんはとても重要な場面で着る服の制作をこのブランドに任せる事でダイアナ妃に敬意を表しているのだと思います。
曇り空のウェリントンに降り立った時彼女は目が覚めるような鮮やかな赤いドレスに身を包んでいました。
実に美しく華やかでした。
何よりもすばらしかったのはそれがキャサリン・ウォーカーのドレスだったという事です。
一度も会う事のなかった義理の母に彼女なりに敬意を表したのでしょう。
キャサリン・ウォーカーの衣装は世界で最もよく写真を撮られた女性ダイアナ元皇太子妃を思い起こさせます。
ウォーカーがデザインした華やかなドレスを身にまとったダイアナ妃。
貴族出身の彼女はスーパースターの魅力と王族のオーラを併せ持っていました。
いつの日か皇太子妃となるキャサリンさん。
オーストラリアに降り立った時はロクサンダ・イリンチックの黄色のドレス姿でした。
共和制を求める声を抑えるにはイギリス王室の訪問が効果的です。
1983年ウィリアム王子を連れてオーストラリアとニュージーランドを訪れたダイアナ妃。
まだ21歳の彼女には過酷な経験でした。
一方32歳のキャサリンさんは自らの役割に満足し夫の支えを信頼しています。
活気あふれるウィリアム王子夫妻は会う人みんなと心を通わせます。
2人は遠く離れたイギリス王室の現代の顔なのです。
シドニー・モーニング・ヘラルド紙は「王室の来訪で共和制賛成派が減少した」と報じました。
共和制移行への支持がこの30年余りで最低のレベルまで低下したのです。
(マーフィー)ウィリアム王子とキャサリンさんはオーストラリアで圧倒的な人気があります。
イギリス国王を元首とする今の立憲君主制から共和制に移行する事を望む人が大勢いるというのに面白いなと思っていたのですが両国を訪れてみて人々はその問題とは切り離して有名人であるウィリアム王子一家の来訪を歓迎しているのだと感じました。
オーストラリア訪問の2日目ウィリアム王子とキャサリンさんはシドニー近郊のブルーマウンテンズ国立公園近くの町を訪れました。
この半年前山火事によって住宅200棟近くが焼失したのです。
2人は火事で家を失った住民をねぎらいました。
消火活動に当たった消防士たちの話にも真摯に耳を傾けます。
その後は現地のガールスカウトの合唱を楽しみました。
スカウト協会のボランティアをしているキャサリンさんは大喜びでした。
夫妻はエコーポイント展望台から名前のとおり青みがかったブルーマウンテンズの絶景も満喫しました。
ウィリアム王子夫妻を一目見ようと沿道に集まったたくさんの人たち。
皆2人の写真を撮ろうと必死です。
キャサリンさんが子どもたちと心を通わせる様子はダイアナ妃をほうふつとさせました。
絶壁を下りる訓練の見学中ウィリアム王子が関係者をハラハラさせる場面もありました。
バードショーを鑑賞したりオーストラリアのシンボルコアラと触れ合ったり。
また子どものためのホスピスでは子どもたちやその親と語り合い深く心を動かされたようです。
キャサリンさんはここでスピーチを行い感謝の意を述べました。
キャサリンさんには人道援助活動に力を注いだダイアナ妃の影響がうかがえます。
実際彼女は以前ダイアナ妃の事を尊敬していると語っています。
結婚前長期間王子と交際していたためキャサリンさんは常に世間の目にさらされる事への備えができていました。
ウィリアム王子夫妻への世間の関心はとても大きく公式訪問は大々的にメディアに取り上げられます。
公務を開始する瞬間から帰途につくまでその様子はインターネットを通じて常に報じられるのです。
チャールズ皇太子とダイアナ妃の時代にはせいぜい一日に1度新聞やテレビで動向が伝えられる程度でした。
情報が少しずつしか知らされなかった訳ですが当時の人々はそれで満足していました。
1988年オーストラリアを再訪したチャールズ皇太子夫妻はシドニー近郊の海岸で救助隊員の活動を見学しました。
ダイアナ妃は彼らの仕事について話を聞き記念の品を贈呈。
その後水着姿の男性たちと一緒に写真に収まってしまいました。
一方のキャサリンさんは抜かりはありませんでした。
(ニコル)あの日は焼け付くような暑さで周りには海を楽しんでいる男女がたくさんいました。
ビーチサンダルを履いている人が多かったのですが私はキャサリンさんが何を履いてくるのだろうと考えていました。
というのも彼女はウェッジサンダルが大好きでもともと高い身長を更に強調する事が多いからです。
キャサリンさんが高いヒールのウェッジサンダルを履いて現れそのまま砂浜をスイスイ歩く姿を見てみんなあっけにとられていました。
しかも歩くだけでなく走りだしたんです。
夫妻はニュージーランドでエリザベス女王の肖像画の除幕式に出席しました。
キャサリンさんの黒いドレスにはニュージーランドのシンボルであるシダが刺しゅうされています。
肖像画の女王はシダをかたどったダイヤモンドのブローチをつけています。
これはニュージーランドから女王へ贈られたものでした。
(マーフィー)ニュージランドに到着したキャサリンさんは女王から借りたシダのブローチをつけていました。
女王と同じように服装を通して訪問先に対する敬意を表したのです。
イギリス王室の長きにわたる習慣にのっとる事は彼女にとって重要な事だったんでしょう。
女王が「あのブローチをつけてニュージーランドを訪問してほしい」と考えキャサリンさんに貸したのもとてもすばらしい事だと思います。
オーストラリアを離れる前日夫妻は首都キャンベラの国会議事堂を訪れアボット首相と会談しました。
ジョージ王子への贈り物を受け取ったあとウィリアム王子がスピーチを行いました。
ウィリアム王子はオーストラリアで君主制に言及する事はありませんでした。
そしてアボット首相がこの問題について自らの見解を示しました。
エアーズロックの名でも知られる巨大な一枚岩ウルル訪問は今回のオーストラリア滞在で最も注目を集めました。
2人は象徴的な赤い岩に沈む夕日を眺めました。
チャールズ皇太子とダイアナ妃も1983年にここを訪れています。
先住民アボリジニの人たちにも会いました。
あれから30年余り。
今度はウィリアム王子とキャサリンさんが踊りで歓迎を受けました。
イギリス連邦内の多様な文化に敬意を示す事は王室の視察旅行の重要な役割です。
手作りの贈り物が手渡されました。
盾と木製のおもちゃです。
猛暑の中ハエにも悩まされながら夫妻はウルルを見学しました。
アボリジニの聖地ですから畏敬の念を持って向き合わなければなりません。
2人は岩の周りを歩いて見て回りました。
岩に登るのは神聖な場所を汚す行為です。
ウィリアム王子は1,000年近く続く王室の後継者。
キャサリンさんは一般家庭出身ながら優雅に王族としての役割を果たしました。
キャサリンさんはイギリス王室に新たな息吹をもたらしました。
若く魅力的でセレブと呼べるような人が王室に加わったのは久しぶりです。
セレブという言葉を使ったのはウィリアム王子夫妻が王室のメンバーであると同時にセレブに近い存在だからです。
私は2人を一つのブランドとして捉えています。
そしてそのブランドは王室の最も強力な財産だと言えるでしょう。
この財産は2011年ロイヤルウエディングの僅か数週間後には威力を発揮していました。
1991年ダイアナ妃と共に訪れた事もあるカナダ。
新妻キャサリンさんを伴っての訪問は大きな注目を集めました。
キャサリンさんがつけていたカナダのシンボルカエデの葉のブローチはエリザベス女王が母親から贈られたものでした。
さまざまな行事に熱心に参加するウィリアム王子夫妻。
キャサリンさんにとってはケンブリッジ公爵夫人としての初めての外遊でした。
カナダの建国記念日にはナショナルカラーの赤と白の装いで登場。
国会議事堂まで馬車で移動する夫妻を一目見ようと数十万もの人が沿道を埋め尽くしました。
2人はあらゆる事に興味を示しました。
仲むつまじい姿も見せました。
ウィリアム王子とキャサリンさんは実にすばらしい親善大使である事が分かりました。
世界の目をイギリスに引き付ける事ができます。
今では女王も彼らがイギリスを代表し王室の新しい顔としてすばらしい仕事をしてくれると絶対の信頼を寄せています。
2人は人々に愛されていますし自分たちの役割をそつなくこなしています。
2011年夫妻はハリウッドのパーティーに出席。
ウィリアム王子はイギリス映画テレビ芸術アカデミーの会長として熱心に活動しますが会場の視線はキャサリンさんにくぎづけでした。
そうそうたる面々の中でも2人の輝きは特別でした。
チャールズ皇太子の友人バーブラ・ストライサンドやダイアナ妃の友人だったトム・ハンクスとも対面。
チャールズ皇太子夫妻がアメリカを訪問したのは1985年。
ドレス姿のダイアナ妃を前にほかの招待客たちがかすんで見えたとレーガン元大統領は述べています。
チャールズ皇太子夫妻の結婚が破綻すると世間の関心は未来の国王ウィリアム王子に移ります。
そして2013年7月ウィリアム王子夫妻は息子を世界にお披露目しました。
1982年同じ病院でダイアナ妃がウィリアム王子を出産した時は彼らも完璧な家族に見えました。
リラックスした様子の2人。
安定した関係を築いている事がうかがえます。
キャサリンさんはウィリアム王子にとってすばらしい伴侶だと思います。
一緒にいる時の様子からは相性のよさが伝わってきます。
お互いを見る目が輝いています。
カメラを意識してそのようにしている訳ではなくごく自然です。
心から深く愛し合っているとても幸せなカップルなのです。
19歳でセントアンドリュース大学に入学したウィリアム王子。
世界で最も結婚したい独身男性の一人に数えられ将来の花嫁についての臆測が飛び交いました。
同じ大学の学友だったキャサリンさんは王子との交際を取り沙汰された多くの女性の一人にすぎませんでした。
マスコミは当時2人のロマンスが進行中である事に気付きませんでした。
メディアの推測は何年も続きます。
古くからの友人ジェッカ・クレイグも恋人とうわさされましたが王室はこれを公式に否定しました。
また王子はキャサリンさんと交際する前同じ大学のカーリー・マシー・バーチと短期間つきあっていました。
王子には10代を共に過ごした友人が大勢いますが中でもヴァン・カッツェン一族とは長いつきあいです。
彼らは王子が最も信頼できる友人グループの一員です。
一方王子を失望させた友人といえばタラ・パーマー・トムキンソンです。
タラはチャールズ皇太子の親友の娘で当然王室の秘密を守るものと考えられていました。
しかし彼女は目立ちたがり屋で浅はかな行動に出ます。
薬物依存症にもなりましたが治療を受け克服しました。
司会者やコラムニストモデルとしても活動しテレビのリアリティー番組にも出演しました。
チャールズ皇太子は快活な彼女との交遊を楽しみスキー旅行にも一緒に出かけました。
その代償はばつの悪い見出しでした。
タラはその後もチャンスを与えられウィリアム王子の結婚式に招待されました。
しかし信頼は裏切られます。
イギリスの大衆紙「ニューズ・オブ・ザ・ワールド」の盗聴事件に関与していたのです。
王室とその親しい友人の間にある信頼の輪はほかに類を見ない特別なものです。
ルールは単純明快。
口をつぐみ信頼を裏切らない。
それだけです。
しかし残念ながらタラ・パーマー・トムキンソンは恐らく王室にとって最悪の形で信頼を裏切りました。
タブロイド紙に情報を流していたのです。
和気あいあいと自転車ポロの試合を楽しむウィリアム王子と弟のハリー王子。
2人には共通の友人もたくさんいます。
その中のごく少数の選ばれた人たちだけがイギリス中部にあるチャールズ皇太子の別邸の地下室に招かれ王子たちと遊んでいました。
そのうちの何人かは豪華な休暇旅行に同行する幸運にも恵まれました。
1999年ウィリアム王子はえりすぐりの友人たちをチャールズ皇太子とのクルーズに招待します。
その一人がエミリア・デランジェ。
王子とキャサリンさんの双方と親交がありました。
彼女はジョージ王子の洗礼の立会人にも選ばれています。
(ニコル)エミリアはウィリアム王子の古くからの友人です。
彼女のパブリックスクール時代の親友がほかならぬキャサリンさんだったんです。
キャサリンさんは17歳の頃に親友のエミリアを通してウィリアム王子と知り合いました。
2人の出会いは大学だといわれていますが実際にはそれより前に会っていたのです。
1981年チャールズ皇太子夫妻の結婚式でヴァン・カッツェン家の4兄弟の一人エドワードが付き添い係を務めました。
ウィリアム王子は幼い頃からこの兄弟と親しくしています。
ジョージ王子の洗礼式の立会人7人の一人に選ばれたのは4兄弟の末っ子ウィリアムでした。
ウィリアム・ヴァン・カッツェンはウィリアム王子とハリー王子の幼なじみです。
王子たちは少年時代ヴァン・カッツェン家の人たちとよく一緒に過ごしていました。
皇太子一家が最も親しくしていた家族だと思います。
ダイアナ妃の親友だったジュリア・サミュエルも立会人に選ばれました。
ウィリアム王子は現在彼女が運営する慈善団体の後援者となっています。
ウィリアム王子はジュリアに立会人をお願いする事でダイアナ妃への敬意を表しました。
ダイアナ妃はジュリアが運営する慈善団体に深く関わりその活動を通して生涯にわたる友情が育まれました。
母親の功績がたたえられるようにとジュリアを選んだのです。
ヒュー・グローブナーはウェストミンスター公爵の息子です。
(ニコル)グローブナー家と王室との親交は長年にわたって続いています。
ヒューは広大な領地の相続人であり王室のよき友人として歓迎されています。
ザラ・フィリップスはウィリアム王子のいとこでただ一人王族から立会人に選ばれました。
ザラはウィリアム王子と仲がよいだけではなくキャサリンさんとも気が合う事から選ばれたのでしょう。
彼女は立会人を頼まれて大喜びしたと聞いています。
キャサリンさんの両親と兄弟も洗礼式に参列します。
意外にもキャサリンさんの家族は立会人に選ばれませんでした。
大方の予想を裏切りキャサリンさんの妹ピッパは立会人にはなりませんでした。
ジョージ王子にとってはただのピッパ叔母さんです。
でも彼女は王子の世話に積極的に関わっています。
ジョージ王子は多くの時間を祖父母のマイクとキャロルピッパ叔母さんたちと一緒に過ごしています。
客室乗務員をしていたキャサリンさんの母キャロルにとっては夢のような展開です。
庶民だったミドルトン一家は今や婚姻と血統によって王家と固く結び付いています。
ミドルトン一家は気さくで感じのいい家族です。
王室と親戚になるにあたっても熱意と冷静さを持って対応しました。
見ていて気持ちのいい人たちですし分別のある行動をとっています。
家族全員がキャサリンさんをサポートし自分たちまで脚光を浴びるようになった事にもうまく対処しています。
ミドルトン夫人が労働者階級の出身であるといった一家の家系の詳細は世間に知れ渡っています。
一家はかねてから上流階級入りを狙っていたという人もいますが私はそうは思いません。
ミドルトン夫妻は子どもたちの養育に最善を尽くしてきました。
ばく大な学費を費やし子どもたちを名門校で学ばせ3人の立派な若者を世に送り出したのです。
ウィリアム王子の仲間内でも特にエリート意識の強い人たちは当初キャサリンさんとの交際をよく思っていませんでした。
彼らは王子が貴族出身の女性と結婚する事を期待していたのです。
驚いた事にキャサリンさんはウィリアム王子の上流階級の仲間たちにもうまく溶け込みました。
王子が学生時代からずっと仲よくしている友人たちは初めのうちキャサリンさんにいささか鼻持ちならぬ態度を示す事もあったといいます。
しかしその後はうまくいっています。
キャサリンさんは王子の友人たちの事が好きですし友人たちも彼女に好感を持ちみんなとても仲よくやっているようです。
2014年6月。
キャサリンさんはかの有名な「エニグマの暗号」が解読されたブレッチリー・パークを訪れました。
キャサリンさんの父方の祖母ヴァレリーが第2次世界大戦中ここで働いていたのです。
(ニコル)キャサリンさんは暗号の解読をしていた祖母の仕事場を実際に見てそこで働いていた人たちから話を聞きたいと考えました。
そこでブレッチリー・パークを訪れたのです。
祖母の過去に触れる事ができたのは彼女にとってすばらしい事でした。
両親が別居したあと若き王子たちは双方の家を行ったり来たりして育ちました。
ウィリアム王子は幸せな家庭で育ったとは言えません。
両親は健在でしたが別居していましたから。
王子はキャサリンさんの実家を訪れて初めて堅実な家庭とはどういうものかを知り憧れました。
そして日曜日にミドルトン家を訪ねては一緒に夕飯を食べテレビを見たりゲームをしたりと楽しい時間を過ごしたのです。
2012年ミドルトン一家は引っ越しをしました。
前の住まいもモダンですてきな一戸建てでしたが今度はもっと立派な邸宅に引っ越しました。
正確な値段は分かりませんがうわさではウィリアム王子が購入資金を援助したといわれています。
王室のメンバーやその家族が滞在する家なので十分な安全を確保するために大規模な改修が行われ費用がかさみましたからね。
生後3か月となったジョージ王子がキリスト教の洗礼を受ける日街はお祝いムードに包まれました。
立会人や王室のメンバーを乗せた高級車の列が洗礼式が行われるセントジェームズ宮殿の礼拝堂に向かいます。
王位継承順位3位の赤ちゃんの洗礼式という事で近衛兵の行進も行われました。
もちろんジョージ王子の曽祖母である女王も出席します。
エリザベス女王とフィリップ殿下はイギリス国教会のカンタベリー大主教らに出迎えられました。
チャールズ皇太子とカミラ夫人そしてハリー王子の姿もあります。
女王が公の場でチャールズ皇太子ウィリアム王子そしてジョージ王子の3人の王位継承者と挨拶を交わすのはこれが初めてです。
王室にとって歴史的な日となりました。
現在の君主が男性の王位継承者3人と写真に収まるのは100年余りなかった事です。
ウィリアム王子は1982年8月4日皇太后の82歳の誕生日に洗礼を受けました。
女王はとてもうれしそうでしたが母になったばかりのダイアナ妃は疎外感を感じているようでした。
一方キャサリンさんは自信に満ちあふれ幸せそうです。
王子のレースのガウンはビクトリア女王が子どもにあつらえたガウンと全く同じデザインです。
式には乳母のジェシー・ウェッブも招待されました。
ジョージ王子に乳母が雇われたのは興味深い展開でした。
ウィリアム王子とキャサリンさんは当初自分たちで育児をしたいと望んでいて乳母を置く事は考えていなかったのです。
ところがジョージ王子がよく泣くので眠れない夜が続きました。
王子はおなかをすかせて泣いていたようなのですがキャサリンさんは離乳食を与えるようになって初めてその事に気が付いたと話していました。
そして2か月間寝不足が続き夫妻は常勤の乳母が必要だという結論に至ったのです。
それも経験豊富で信頼できる人でなければなりません。
そこでウィリアム王子はかつて自分の乳母だったジェシー・ウェッブを説得します。
その時彼女は確か70歳を過ぎていて既に引退していました。
ジョージ王子の世話を数か月間引き受けた彼女は王子を決まった時間に寝かしつけ朝までぐっすり眠れるよう生活のリズムを作り上げたのです。
実にすばらしい乳母です。
1991年8歳のウィリアム王子は初の公務でウェールズ最大の都市カーディフを訪れます。
ダイアナ妃は息子に将来への心構えをさせました。
(ウォーフ)ダイアナ妃は将来王位を継承する事になる王子の教育に努めていました。
彼女は王子に「マスコミに包囲されても無視しなさい。
彼らの方を見ずにいつも笑顔でいる事。
気が乗らなくてもね。
これはあなたの仕事なのよ」と言い聞かせていました。
そうした助言のおかげで彼は立派に公務をこなす事ができたのです。
王子たちは住まいのケンジントン宮殿に近い私立の学校に通い始めます。
学校に向かう車の中でダイアナ妃はウィリアム王子に「学校にはカメラマンが大勢来ているわ」と言いました。
「カメラマンは嫌いだ」と答えた王子に対しダイアナ妃は「慣れるしかないわね。
一生ついて回られるのだから」と言ったのです。
全く的を射た言葉ですよね。
1991年ウィリアム王子とハリー王子を連れて訪れたカナダの教会でダイアナ妃は2人にお手本を示します。
(ウォーフ)ダイアナ妃は一般の人たちと接している時の方が居心地がよさそうでした。
街を歩いている人と言葉を交わし心を通わせる事ができました。
彼女は相手が着ているコートや靴といったちょっとした事に着目してこう言うんです。
「あなたの靴いいですね。
とてもすてきだわ。
そのジャケットはどちらで買われたのですか?」。
そんな事をきっかけに会話が弾むといった具合でした。
スコットランドにあるエリザベス女王の別邸バルモラル城。
大自然に囲まれた広大な敷地内では鹿や牛ポニーが飼育されています。
ここでは女王の曽祖父エドワード7世が狩猟などのスポーツを奨励した事から魚釣りや狩りを楽しむ事が伝統となりました。
ウィリアム王子が国王となればバルモラル城をはじめさまざまな王室の領地を相続する事になります。
ウィリアム王子は裕福です。
彼はダイアナ妃の巨額の資産の半分を遺産相続しました。
そのほかに父親から譲り受けたお金もあります。
しかし皇太后の遺産は一切相続していません。
彼女はそれをほかのひ孫たちに譲りました。
というのもウィリアム王子は将来父親の持つコーンワル公爵領を全て相続する上に国王として王国の財産を所有しお金を好きなだけ手にする事ができるからです。
ジョージ王子の誕生後ウィリアム王子夫妻はケンジントン宮殿に引っ越しました。
この宮殿はウィリアム王子が子ども時代を過ごした場所です。
ウィリアム王子がケンジントン宮殿で両親と暮らした時間はすばらしいものでした。
だから当時の暮らしを再現するために宮殿内に引っ越したのです。
女王の妹マーガレット王女が住んでいた場所です。
ウィリアム王子が国王に即位するまではこの宮殿が一家の拠点となります。
ウィリアム王子が自転車の練習をした中庭は母のダイアナ妃と多くの時間を過ごした思い出の場所です。
一家は新居を改修中宮殿の一角にあるノッティンガム・コテージで暮らしていました。
現在はハリー王子が住んでいます。
夫妻の新居は450万ポンドという巨額の費用と長い時間をかけて改修されました。
最上階の大部分が育児室になっていて乳母の部屋も設けられています。
おもてなし用のすばらしい空間もあるのでここで公式行事が行われる機会も増えるでしょう。
イギリス東部ノーフォークにあるアンマー・ホールはウィリアム王子夫妻の別荘です。
アンマー・ホールは女王から王子に贈られた隠れがです。
隠れがといっても非常に豪華ですけどね。
ここも改修工事が行われましたがプライベートな住まいなので費用は夫妻が負担しました。
静かな週末を過ごすための家として用意されたものです。
でもウィリアム王子が航空救急隊の輸送機のパイロットの仕事に就く事になったので今後2年ほどは勤務先に近いここで過ごす時間が多くなると思います。
2012年エリザベス女王即位60年祝賀行事の一環として夫妻はアジア太平洋地域のイギリス連邦加盟国を訪問。
シンガポールではキャサリンさんが地元出身のデザイナーのドレスを着て首相らを喜ばせました。
夫妻の訪問を記念して特別に栽培されたランを渡された2人は感激していました。
その後夫妻はソロモン諸島を訪れます。
2人は歴訪中息の合ったところを見せました。
(ケイ)ウィリアム王子とキャサリンさんの外国訪問を見ているとたちまち30年前に引き戻されてチャールズ皇太子とダイアナ妃の事を思い出します。
悲しい事に程なく2人の結婚生活は幸せなものではない事が明らかになります。
訪問先では別々に行動し道を歩く時も両側に分かれて歩いていました。
みんながダイアナ妃の方を見たがるので彼女ばかりが注目を浴びカメラを独占していました。
ウィリアム王子夫妻は仲よく寄り添って一緒に公務をしています。
王子はキャサリンさんが周囲の熱狂ぶりに圧倒されないかと心配しいつも気遣っています。
父親と違って妻が注目の的になっても嫉妬したりはせず誇らしいとさえ思っているのです。
ジョージ王子は近々お兄さんになります。
両親とは違いウィリアム王子は幸せな家庭を築いています。
(ニコル)ウィリアム王子の結婚は王室そしてイギリスにとって間違いなくプラスとなっています。
ウィリアム王子夫妻とジョージ王子は未来を映す鏡であり王室の希望でもあります。
将来に期待を抱かせてくれる存在なのです。
毎年6月には女王の誕生日を祝う盛大なパレードが催されます。
2015年4月女王は89歳になりました。
フィリップ殿下は93歳です。
この先公務の一部は王室のより若いメンバーに委ねられていく事になるでしょう。
重責はまずチャールズ皇太子にそれからウィリアム王子の肩にかかってきます。
新しい王室の形を作っていく事が彼らの最大の課題です。
イギリス王室は時代の変化に適応する事で1,000年もの長きにわたって存続してきました。
今再びそうした変化が求められています。
今日のイギリスは以前よりもはるかに能力主義の社会になっています。
ですから今後王室の規模は縮小されこの時代にふさわしい形君主とその家族だけを中心とした王室になっていくのではないでしょうか。
ウィリアム王子とキャサリンさんそしてハリー王子のチームは王室の代表として活躍しています。
(ケイ)女王はウィリアム王子が立派な青年になると分かっていたと思います。
ただ気がかりだったのは王子が周りの人たちと団結してうまくやっていけるかどうかでした。
彼らがすばらしいチームワークを見せている事で心の重荷を下ろす事ができたのです。
女王ももう80代後半ですからウィリアム王子夫妻とハリー王子は女王の公務の多くを引き継ぐ事を求められたのです。
2014年夏。
彼らは第1次世界大戦の追悼行事で女王の代理を務めました。
夫妻は親善大使として外交やビジネスを後押し。
またイギリス連邦における王室の存続に貢献します。
慈善活動にも力を入れ王室の代表として手腕を発揮しています。
未来は安泰のようです。
ウィリアム王子に寄り添う妻キャサリンさんは安定した家庭を築いた自身の両親を手本にしています。
いつの日かウィリアム王子とキャサリンさんは国王と王妃となり王位の重責を担う事になります。
しかしまだしばらくは家庭と王室の暮らしのいいところを楽しむ事ができるのではないでしょうか。
今日はすごい楽しみで来ました。
2015/05/05(火) 10:05〜10:55
NHK総合1・神戸
ウィリアム&キャサリン 新・ロイヤルファミリーのかたち[二][字]

イギリス国民の圧倒的な支持を得ているウィリアム王子とキャサリンさん。第2子誕生を控えた王室一家を、父・チャールズ皇太子、故ダイアナ妃の軌跡と比較しながら描く

詳細情報
番組内容
2014年春、ケンブリッジ公ウィリアム王子とキャサリンさんは8か月の息子ジョージとともに各国を公式訪問し、熱狂的に迎えられた。2人の出会いから公務での立ち振る舞い、ファッションから子育てまで、ジャーナリストや評論家たちが新世代の王室を徹底分析。その人気の秘密をさぐる。また、圧倒的な美しさと気品で人々を魅了したダイアナ妃を回想し、彼女が次世代にのこしたものに光を当てる。
出演者
【語り】石田ひかり
制作
〜2014年 イギリス Imagicians Television制作〜

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
ニュース/報道 – 海外・国際

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
外国語
サンプリングレート : 48kHz

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